【専任教員の紹介の目次】

たかはし かつひで

高橋 克秀

 ◆国際経済U
 国際経済Tが理論と制度に重点を置いたのに対し、国際経済Vでは世界経済で現在、何が起きているのか、そ の実態と背景、影響を解説する。具体的には、米国、欧州、中国、インドなどのマクロ経済動向を概観したあと、それぞれの国の発展メカニズム、産業構造の特色、問題点などを考察する。そのあとで世界経済の共通課題(地域 経済統合、人口、環境)を取り扱う。講義の目標は、国際経済に関する新聞記事やニュースに関心を持ち、オピ ニオンを持てるようになることである。国際経済Tとは独立して履修できる。
 ◆世界の経済
 われわれはグローバル経済とよばれる時代に生きている。何人もこの影響から逃れることはできない。その中 で日本経済の進路を考える。グローバル経済の動向が直接に個人の生き方にも影響を与える時代になっているの だ。この講義では、日々刻々とダイナミックに変貌するグローバル経済の姿を理解するための切り口をわかりや すく提示する。国際経済に関する新聞記事やニュースに継続的に関心を持てるようになることが目標である。

海外とのかかわり

 学生のみなさんは新聞を読んでいるだろうか。ある調査によると新聞を定期的に読んでいる大学生は2割以下 だという。新聞を読む習慣がある人とない人では、長期的には大きな差がつく。とりわけ経済学部生であれば日々 の新聞に載る政治・経済ニュースやテレビの経済番組に敏感になってほしいと思う。インターネットで十分だと いう人もいるかもしれないが、そこには落とし穴がある。詳しいことは授業中にお話しすることにしよう。以下は、私が担当する科目の一部の簡単な案内である。科目選択の際の参考にしてほしい。
 ◆国際経済T
 われわれの日常生活と企業活動は今や海外との関係を抜きにして語ることはできない。国際経済を理解するた めの理論は「国際貿易論」と「国際金融論」に分かれるが、この講義では、国境を越えたモノとサービスの取引を扱う「国際貿易論」を中心に講義する。
 講義の目標は国際経済に関する新聞記事やニュースに関心を持ち、国際的な経済現象の背景を経済学的に考え られるようになることである。国際貿易論Tでは「比較優位」という重要な概念を学ぶ。この概念を理解することは経済学の思考方法の中心部分をつかむことであるといっても過言ではない。この科目はミクロ経済学の考え 方を応用する場面が多い。受講者はミクロ経済学を履修済みであるか同時に履修することが望ましい。