1 学校法人名
2 大学名
3 研究組織名
4 プロジェクト所在地
5 研究プロジェクト名
6 研究代表者
7 プロジェクト参加研究者数
8 該当審査区分
9 研究プロジェクトに参加する主な研究者
10 研究の概要
11 キーワード
12 施設・装置・設備・研究費の支出状況(実績概要) 省略
13 施設・装置・設備の整備状況 省略
14 研究費の支出状況 省略
15 研究発表の状況
16 「選定時」及び「中間評価時」に付された留意事項とその対応
1 学校法人名:学校法人國學院大學
2 大学名 :國學院大學
3 研究組織名:國學院大學日本文化研究所
4 プロジェクト所在地:東京都渋谷区東4丁目10番28号
5 研究プロジェクト名:劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究
6 研究代表者:杉山林継 國學院大學日本文化研究所 所 長
7 プロジェクト参加研究者数:31名
8 該当審査区分:人文・社会
9 研究プロジェクトに参加する主な研究者
研究者名 | 所属・職名 | プロジェクトでの研究課題 | プロジェクトでの役割 |
杉山 林継 | 國學院大學 日本文化研究所・所長 | 考古学画像史料の復元 | 代表者 |
小川 直之 | 國學院大學 日本文化研究所・教授 | 民俗方法論 | 実行委員長 |
茂木 栄 | 國學院大學 日本文化研究所・助教授 | 劣化スライドフィルムの補色 | 実行委員 |
齋藤ミチ子 | 國學院大學 日本文化研究所・助教授 | 採訪地の原風景との比較 | 実行委員 |
黒崎 浩行 | 國學院大學 日本文化研究所・講師 | 画像資料の公開 | 実行委員 |
粕谷 崇 | 國學院大學 日本文化研究所・兼任講師 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
山内 利秋 | 國學院大學 日本文化研究所・兼任講師 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
大島 敏史 | 國學院大學 写真室・嘱託 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
加藤 里美 | 國學院大學 日本文化研究所・兼任講師 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
平澤加奈子 | 國學院大學 日本文化研究所・共同研究員 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
田中 秀典 | 國學院大學 日本文化研究所・共同研究員 | 資料画像処理・保存修復担当 | 実務担当 |
(共同研究機関等) |
宮家 準 | 國學院大學大学院・教授 | 修験道・山岳宗教の検討 | 実行委員 |
藤本 強 | 國學院大學大学院・教授 | 考古学画像史料の復元 | 実行委員 |
小林 達雄 | 國學院大學大学院・教授 | 考古学画像史料の復元 | 実行委員 |
倉石 忠彦 | 國學院大學大学院・教授 | 民俗画像資料に見る都市化 | 実行委員 |
熊谷 常正 | 盛岡大学文学部・教授 | 東北考古資料の検討 | 実行委員 |
藤沼 邦彦 | 弘前大学人文学部・教授 | 東北考古・民俗資料の検討 | 実行委員 |
伊藤 幹治 | 元成城大学文学部・教授 | 宗教人類学からの検討 | 実行委員 |
青木 繁夫 | 東京文化財研究所・修復技術部長 | 劣化資料の保存・修復の検討 | 実行委員 |
井上 洋一 | 東京国立博物館事業部教育普及課・課長 | 考古資料の比較検討 | 実行委員 |
池田 栄史 | 琉球大学法文学部・教授 | 南方文化資料の検討 | 実行委員 |
<研究者の変更状況(研究代表者を含む)> |
旧 |
プロジェクトでの研究課題 | 所属・職名 | 研究者氏名 | プロジェクトでの役割 |
総括(画像資料利用法) | 國學院大學 日本文化研究所・所長 | 阿部 美哉 | 代表者 |
文書資料のデジタル化と補正 | 國學院大學大学院・教授 | 大谷 貞夫 | 実行委員 |
新 |
(変更の時期:平成13年4月1日) |
変更前の所属・氏名 | 変更(就任)後の所属・職名 | 研究者氏名 | プロジェクトでの役割 |
國學院大學日本文化研究所・教授 杉山 林継 | 國學院大學日本文化研究所・所長 | 杉山 林継 | 代表者 |
國學院大學日本文化研究所・共同研究員 加藤 里美 | 國學院大學日本文化研究所・兼任講師 | 加藤 里美 | 実務担当 |
(変更の時期:平成15年4月1日) |
変更前の所属・氏名 | 変更(就任)後の所属・職名 | 研究者氏名 | プロジェクトでの役割 |
國學院大學大学院・教授 小川 直之 | 國學院大學日本文化研究所・教授 | 小川 直之 | 実行委員長 |
國學院大學大学院博士課程後期在学 平澤加奈子 | 國學院大學日本文化研究所・共同研究員 | 平澤加奈子 | 実務担当 |
中央大学大学院博士課程前期課程在学 田中 秀典 | 國學院大學日本文化研究所・共同研究員 | 田中 秀典 | 実務担当 |
(変更の時期:平成14年4月1日) |
変更前の所属・氏名 | 変更(就任)後の所属・職名 | 研究者氏名 | プロジェクトでの役割 |
新潟大学・教授 藤本 強 | 國學院大學大学院・教授 | 藤本 強 | 実行委員 |
(変更の時期:平成15年12月30日) |
変更前の所属・氏名 | 変更(就任)後の所属・職名 | 研究者氏名 |
|
國學院大學・学長 阿部 美哉 |
| 阿部 美哉 | 死 没 |
(変更の時期:平成15年12月30日) |
変更前の所属・氏名 | 変更(就任)後の所属・職名 | 研究者氏名 |
|
國學院大學大学院・教授 大谷 貞夫 |
| 大谷 貞夫 | 死 没 |
10 研究の概要
(1)研究プロジェクトの目的・意義及び計画の概要
日本文化研究所は、日本文化に関する清深な研究を行い、これを汎く世界文化と比較しつつ、民族的伝統の本質と諸相とを把握することを目的として、昭和30年に設立された研究所である。以来さまざまな研究を行い、その研究紀要は91輯まで刊行し、また『神道要語集』『ユーカラ集』『校本日本書紀』の刊行など多くの実績をあげてきた。当研究所を中心に設置された研究プロジェクト「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」は、従来からの文字テキストならびに伝承文化資料等の研究に加え、幕末期以降に蓄積されてきた、人文分野における古写真を中心とする画像資料について、総合的、専門的な見地からその保存と再活用に関する基礎的な研究を行い、新たな研究分野を確立する目途を立て、さらに画像資料の学術的価値の再認識と幅広い活用の促進をはかることが、目的と意義である。
いわば画像資料学ともいえる分野の確立を目指すのであるが、本学には創立以来120年間に蓄積された学術資料として、多くの写真資料や遺跡測量図、スケッチ、土器・石器等の拓本などがある。具体的にはこうした写真資料を中心としたこれら画像資料について、関連する研究者や企業との連携・協力を得ての再生・保存法に関する研究開発を土台に、画像資料の学術的有効性に関する諸分野からの研究と検討を行う。そして、これを踏まえて学問融合をはかり、さらには、古写真を所蔵している全国の諸機関・神社などとの連携によって各地に埋もれている画像資料を発掘しつつ、日本の風土や伝統文化・歴史についての当該資料の現代的活用を進める研究活動を展開していくことである。
(2)研究組織
当研究プロジェクトに関する研究組織は、全学的な立場からこの活動を調整・推進していく運営委員会と、研究活動を実施していく実行委員会の2段階からなっている。運営委員会は学長・法人常務理事・大学院委員長・事務局長・日本文化研究所所長(委員長)・同主事・学術フロンティア事業実行委員長などによって構成されている。このもとでの実行委員会は、日本文化研究所教員5名・共同研究機関である大学院文学研究科教員5名、他大学等共同研究者6名、ならびに実務担当者で構成され、日本文化研究所所長と委員長が年度事業の推進にあたってきた。研究代表者は、運営委員長である日本文化研究所所長があたり、事業を推進してきた。 具体的には、研究代表者である日本文化研究所所長杉山林継教授による総括のもと、研究部門としては、@劣化画像の再生・保存・活用に関する部門、A劣化画像の同定とデータベース(目録)化に関する部門、B劣化画像の資料化と活用に関する部門、C劣化画像資料の所在等情報収集に関する部門という4部門を定めた。ただし、研究プロジェクトの第一義的な目的と意義は、劣化画像の再生保存・資料化にあるため、研究推進組織は、対象資料の特性を最優先して、上記@Aについては、画像資料コレクションごとに事業組織を編成し、これに前述研究部門のBCを加えて活動を行ってきた。
画像の再生保存・資料化は、大場磐雄博士資料班、柴田常恵資料班、折口信夫博士資料班、櫻井満博士資料班、杉山林継博士資料班という5グループを組織した。大場・柴田・杉山資料については杉山林継教授、折口資料については小川直之教授、櫻井資料については齋藤ミチ子助教授のもとで実務担当者が主導しながら、上記@の再生保存、Aの同定・目録作成などを進めた。BCについては、劣化画像の学術資料化に関する部門であるので、実行委員が個別にあるいは共同して研究を進める体制をとり、考古学、歴史学、民俗学、宗教学、文化財学、地域資料学の立場からの資料論研究、学術利用・博物館等における展示利用、Web上における公開利用などについての研究を進め、それぞれを実行委員会や当該プロジェクトのシンポジウムやフォーラムで融合・統合するという組織体制をとってきた(別紙1参照)。
また、当該プロジェクトでは研究代表者のもとにリサーチ・アシスタントを置き、さらに上記研究部門に大学院生、学外研究者などを日本文化研究所臨時雇員として適宜配置してきた。これらの者たちが、実行委員のもとで実務作業にあたりながら研究活動を行い、研究会・フォーラム・シンポジウムへの参加と発表、年間の事業報告書への執筆も担当するなど、若手研究者の育成も行ってきた。
これらの研究活動支援については、大学事務局である日本文化研究所職員ならびに平成15年度からは研究協力課職員が参加し、円滑な庶務・会計事務を担当してきた。
(3)研究施設・設備等
研究施設としては日本文化研究所施設の他、資料デジタル化研究室を新たに設置した。当施設の整備計画は画像資料のデータベース化と劣化画像の補正を目的とし、さらにオリジナルの写真資料保存を視野に入れ、一方で大学敷地の制限も考慮して整備計画を立案した。その結果、従来写真室として使用されていた作業空間を改造し、コンパクトかつ効率のよい「資料デジタル化研究室」を設け、現在に至っている。
資料デジタル化研究室の面積は54u、使用者人数は20名となっている。設備は劣化画像の処理、及び画像データベース管理システムとしてのコンピューターで、サーバ:1、Dvd-Ramライブラリ:1、クライアント:3、スキャナー:2、フィルムスキャナー:1、モノクロプリンター:1、カラープリンター:1から構成されている。利用時間数は1日約8時間である。日本文化研究所施設には、画像処理を初めとする作業用のコンピュータ:2、モノクロプリンター:1が設置されている。
(4)研究成果の概要
研究プロジェクトの計画や目的・意義と関連づけて、当初の目標をどれだけ達成したか記述するとともに、新たに得られた知見などについても具体的に記述してください。
國學院大學には、創立以来120年の間に蓄積された学術資料が膨大に保存されている。こうした学術資料の内、図書・文献類は図書館が管理・活用し、土器、祭祀用具などの実物資料については学内の考古学資料館と神道資料館が管理・活用してきた。しかし、図書・文献類と実物資料のはざまにある写真類・図面類などの画像資料は、その活用の途が十分につけられてきたとはいえない。従来の研究では調査研究にともなう画像資料は、いわば一次資料としての扱いがされてこなかったかの観があり、こうした状況は全国の各研究機関でも同様であるといえる。しかし、写真技術が我が国に伝えられてから150年程がたち、しかもこの間、自然環境、生活景観、生活様式が大きく変貌し、写真を中心とした画像資料の有効性については、ざまざまな分野で議論がはじまっている。
従来、等閑視されたことが多く、十分な保存・活用が行われてこなかった画像資料、中でも劣化が進んでいる古写真の再生保存と学術的な資料化、さらに現代社会のなかでの活用について、基礎的な研究を進め、今後の更なる利用を期そうというのが当該プロジェクトの目的と意義である。
/ これを踏まえて前記のような組織を編成し、具体的には次のような研究成果をあげることができた。研究組織の@劣化画像の再生・保存・活用に関する部門、ならびにA劣化画像の同定とデータベース(目録)化に関する部門に関しては、本学所蔵資料の特性を鑑み、大場磐雄博士資料、折口信夫博士資料などコレクション別に研究活動を進めたので、まずこれに従ってその成果をあげていく。ついでB劣化画像の資料化と活用に関する部門、C劣化画像資料の所在等情報収集に関する部門における成果を、具体的事業別にあげていく。
1、大場磐雄博士資料の研究
大場磐雄博士は、我が国の神道考古学の創始者であり、その研究は現在に至っても大きなものがある。従来から考古学関係者をはじめとして、大場博士が発掘調査にかかわった地域などから、その画像資料についての閲覧が要望されていた。そこで、当該プロジェクトでは、まずはじめに大場博士による画像資料の再生保存作業から進め、ここでの一連の作業経験を踏まえて柴田常恵資料、折口信夫博士資料など、順次再生保存の作業を進めた。
画像資料の再生保存は、ガラス乾板など原版のクリーニング、デジタル化の作業から始めたが、この作業の立ち上げから習熟段階では、堀内カラー、コスモスインターナショナル、日立製作所といった企業と連携し、人文分野における画像資料の再生保存の方法について研究を行い、資料デジタル化研究室の整備を進めた。これに基づく成果概要は次の通りである。
1)写真資料(ガラス乾板・硝酸セルロースフィルム)のデジタル化
大場磐雄博士ガラス乾板資料は対象資料数4276枚のデジタル化を終えた。ガラス乾板という厚みのある資料の性質からフラットヘッドスキャナーによるスキャニングを行い、データをDVDに保存する方法をとった。研究開始当初はDVDを保存の媒体とすることが最も確実であり、リスクを伴わない方法であったためこの方法を採用したが、DVDとコンピュータ−間に不具合が生じ、外付けのハードディスクを予備の記憶媒体として設置し、対応してきた。データ化については当初の目標を達成した。しかし、作業終了間際となって他機関に長期に亘って一括貸し出ししていた資料826枚が当研究室とは別の個所で保管されていることが明らかとなった。従って、これらについてはクリーニングおよびスキャニング等の作業は今後行うこととし、枚数と状態の確認を済ませた後に、研究室で保管している。
2)乾板の保管箱にみられる文字資料の編集(大場磐雄博士直筆メモ書き)
大場磐雄博士ガラス乾板資料には、大場博士自身が乾板を整理し保管した封筒や紙類に被写体について書き記した、いわゆるメモ書きの資料が付随している。この内容は撮影者である大場博士本人の直筆によるものであり、ガラス乾板を活用していく上では不可欠な情報であることから、解読困難なメモ書きについても、書籍調査や大場博士ゆかりの方々との共同研究を重ねることで、これらを読み解き、テキストデータ化し作業を終了した(平成15年12月10日現在)。
3)被写体の現地調査
大場磐雄博士資料にはフィールドワークによる各地の調査記録が含まれている。例えば登呂遺跡や平出遺跡、神坂峠遺跡などの現在遺跡公園や博物館として活用されている箇所も少なくない。こうした資料に関しては、各地に保存されている資料と大場磐雄博士資料を比較検討する作業を経ることで、大場博士資料を再評価すると同時に学界における研究促進をうながすものである。
4)冊子・拓本・実測図等の周辺資料のデータ化
大場磐雄博士資料には、現地調査を行った際に収集した各地の地図や小冊子、および遺跡や遺物の実測図等があり、これらのデータ化を進めた。保存されている資料は、写真を撮影した際に収集されているものが大部分を占めており、これらをデータ化しすることは大場博士資料の有効利用を促進するために非常に重要な位置をしめている。作業成果は12年度事業報告に縄文時代編、13年度事業報告に弥生時代編、14年度事業報告に古墳時代編、15年度事業報告(平成16年3月刊行予定)に歴史時代前編・旧石器時代編を公開した。この成果公開に伴なって、各研究機関や研究者から資料の問い合わせや資料調査の申請があり、学界への寄与が認められた。
5)ガラス乾板の保存作業
ガラス乾板は、支持体であるガラスとその上に塗布された乳剤層から成り立っている。乳剤は、ゼラチン中に感光性のハロゲン化銀が懸濁したものである。従って、ガラス乾板の劣化は、まず、ガラスの劣化と乳剤層の劣化に分けられる。
ガラスの支持体の欠点は、その物理的な弱さにあるが、大場博士資料は、10枚か20枚ずつ未露光の乾板を包装していた頑丈な乾板箱内に、2枚ないし3枚ずつ紙袋(現像時の写真袋、もしくは封筒)に包まれて保管され、互いに擦れて傷つく事が防がれていたため、保存状態は良好であった。しかし、銀鏡、黄変色や剥離ひび割れといった劣化の兆候が観察されたことから、表面に付着したホコリなどを丁寧に除去した後、ガラス乾板保存用の特注保管箱を用意し、一枚一枚が接触することのないように収納した。また、保管箱は温度変化の少ない場所に安置し、保存に努めている。
6)ガラス乾板資料とメモ書きの検索システム
データ化したガラス乾板とガラス乾板の保存袋上に見られるメモ書きを、データ上で同時に検索して閲覧できる方法を株式会社堀内カラーとの共同研究により作成した。これにより蓄積されてきた画像資料をデータ化し、加えて資料の持つ一次情報を同時に検索するシステムが確立された。
また、この検索システムは現在作成中である成果報告書にCDとして添付し、研究者へ配布することを計画している。
2、柴田常恵資料のデータ化
大場磐雄博士ガラス乾板資料の検索システム開発に到達するまでの一連の作業は、他の蓄積資料についても応用することが可能で、これに基づいて柴田常恵資料(紙焼き写真資料)のデータ化を開始した。柴田資料は、文学部史学科の考古学研究室に所蔵されていた資料で、写真アルバムにして47冊、手帳83冊、拓本資料およそ6,000枚、ノート100冊等である。このうちアルバムにある写真(紙焼き)をスキャニングし、紙焼き写真の裏側などに記された書き込みなどを資料化する作業について、5,837点が終了した。
柴田常恵は大正から昭和初期にかけて文化財保存に大きく関わった人物であり、その画像資料は考古学分野のみならず、広く文化財分野においても重要なもので、強い関心が示されている。画像資料の再生保存が終わり、我が国の文化財保護の歴史や視点の研究にも有用で、多くの活用が予測できる。
成果の公開として、これらのうち資料の約半数(2,733枚)にあたる東日本の資料を中心に『柴田常恵写真資料目録 1』を刊行する(平成16年1月刊行予定)。残りの半数の資料については、以後順次資料目録を発行し、大場博士資料同様にデータ配信を実現する計画である。
3、折口信夫博士資料
国文学や民俗学の分野で独自の境地を拓いた折口信夫博士は、約6,000点にのぼる画像資料を残している。これらは本学文学部の付置研究所である折口博士記念古代研究所に所蔵されており、当該プロジェクトではこのうちの歌舞伎関係写真(絵葉書)を研究対象とした。すべてが第二次世界大戦前の大正・昭和初期のもので、コレクションとしては貴重なものである。その点数も2,452点があり、我が国の歌舞伎絵葉書コレクションとして有数のものであることがわかった。
当画像資料については、デジタル化がすべて終了したが、これについては立命館大学アートリサーチセンター(学術フロンティア推進研究「京都演劇・映像デジタルアーカイブス」代表・赤間亮教授)との共同研究を進めてきた。
折口博士による歌舞伎絵葉書については、その演目・俳優・文字情報についてのデータベース化も進めており、平成15年度中には完了する予定である。このデータベース作成の途次で、戦前の歌舞伎絵葉書には英語・ドイツ語・フランス語・ロシア語・イタリア語、さらにハンガリー語・チェコ語による「郵便はがき」印刷があり、極めて国際性の高いものであったことも判明した。明治33年から作成されるようになった絵葉書については、近年ようやく学術研究の対象となり始め、重要な資料群の一つとして提供できる準備ができた。
約2,500点の歌舞伎絵ハガキのデータベースは終了し、3月末にはホームページ上に公開を始める予定である。
4、櫻井満博士資料のデジタル化
櫻井満博士による画像資料は303点のリバーサルフィルム資料があり、これについてデジタル化を進めた。櫻井博士資料には、現在では行われなくなっている、12年に一度の沖縄県知念村久高島のイザイホーの写真が83枚含まれる。昭和41年に撮影されたもので、昭和55年を最後に行われていない祭りの写真として貴重である。35mmリバーサル写真はすでに退色が進んでいるが、現状でデジタル化し、そのカラー版を保存することができた。
この資料については、平成13年から当該プロジェクトのホームページ上で公開しており、東京外国語大学からその使用が申請され、外部利用が始まっている。
5、杉山林継博士保管資料の複写(デュープ)とデータ化
大場磐雄博士が中心となって実施した発掘調査記録は、ガラス乾板の製造停止以後は35mmリバーサルフィルムへと変化する。これらの資料は当該プロジェクトの杉山林継博士が長期間にわたり保管してきた。未だに十分な資料が公開されていないものも存在するため、継続して保管することと学界の公開責務があると認識し、写真資料のデジタル化と公表を実施した。
現在までに神坂峠遺跡(203点)、入山峠遺跡(321点)、中央道関連遺跡(464点)について当該作業を終了し、Web上で公開している。オリジナルのリバーサルフィルムの保護のため、劣化したマウントを交換し、さらに複写(デュープ)した資料およびデジタルデータ(CD-ROM)を作成した。資料利用には複写(デュープ)したものかデータ(CD−ROM)版を用い、オリジナルを保護する一方で資料の有効活用を図ることができた。
6、外部機関所蔵資料の調査
本学所蔵の資料以外に、平成13年7月に春日大社所蔵の写真資料、平成14年8月に大阪府柏原市武田塾所蔵の写真資料、平成15年2月に東京都世田谷区宮地直一資料の調査を行った。こうした調査の依頼は当プロジェクトの研究成果が公に認知されつつある傾向として捉えることができる。
6−(1)春日大社所蔵資料の調査
奈良市に所在する春日大社はダンボール箱に5箱、各箱に300枚程度、総計約1,500枚のガラス乾板が収蔵されていることが判明した。保存状況は比較的良好であり、写真は祭事に関する記録が中心で、中には現在では行われていない祭事も含まれる。詳細な目録作成は今後の課題であるが、春日大社以外にもこうした資料を所蔵する神社が想定され、画像資料研究と本学の独自性ともいえる神道学に大いに寄与することが指摘できる。
6−(2)武田塾所蔵資料の調査
大阪府柏原市に所在する社会福祉法人武田塾は、大阪府立修徳館の創立者で、大阪府警察曾根崎署長となった武田愼次郎氏によって大正15年に設立され、現在にまで続く、我が国における初期の感化教育施設として極めて重要な位置づけにある。柏原市によって平成11年に旧施設の調査が実施され、武田氏の日誌や金銭出納帳などとともに画像資料が多く含まれていることが分かった。当プロジェクトでは、画像資料の位置づけや性格などの調査を行った。
武田塾所蔵の画像資料は、写真資料(プリント636点、ガラス乾板103点)、絵葉書(195種965点)の他、16mmフィルム4本がある。これらの内容は、施設内の児童の様子や催し物の記録、記念写真など多岐にわたっており、分析にはさらに時間を要する。
6−(3)宮地直一博士資料の調査
宮地直一博士は近代における神道史学の第一人者であり、先駆的な研究者として位置づけられており、現在においても高い評価を受けている。宮地博士資料は東京都世田谷区にある宮地邸に所蔵されていた資料で、蔵書、文化財調査報告書、軸物、葉書類、自筆原稿とともに調査時に撮影した写真とガラス乾板がある。特に当時の調査を物語る貴重な資料が多く存在し、質・量ともに個人蔵としては特筆すべきものがある。現在詳細な目録を作成中であるが、これらの資料は國學院大學日本文化研究所で保管・管理することとなり、今後の整理によってさらに高い評価を受けることが予想される。
7、研究成果の公開
7−(1)Webページによる活動報告と資料の公開
平成15年から開設予定であったWebページを平成13年6月から開始し、測定を開始した平成14年10月から平成15年10月までの1年間のアクセス数は4,363件、月平均約350件であった(http://www2.kokugakuin.ac.jp/frontier/)。掲載内容は主として事業報告、資料デジタル化事業の成果である画像データを中心としたものであるが、その他に研究成果の発表の場である研究会やシンポジウム等の発表要旨、講演会などのテキストデータを順次公開している。また、平成15年8月より試験的に英文ページの作成を開始し、さらに現在、中国語翻訳ページを準備しており、平成16年3月には公開を始める計画である。
7−(2)シンポジウムの開催
研究成果公開の一環として、平成12年度から毎年学内外の研究者を招いてシンポジウムを開催している。
平成12年度は「画像資料の考古学」と題し、考古学・美術史学・地域史学などの各分野における画像の資料的価値や保存科学的見地からの資料保存方法に関する議論を行った。
平成13年度には「画像資料と近代生活誌」「無形文化の記録保存に関する動画像の過去と未来」と題する2本を開催した。これらは主として民俗学・近代生活史・無形文化財の分野に関わるもので、近代生活における写真の意義や、その資料的価値、今後の活用方法などをめぐって議論が行われた。
平成14年度は「画像資料からよみがえる文化遺産」と題し、画像資料の活用事例が報告された。これにより、戦争・災害等によって消失した文化遺産の再現・復元に、画像資料が大きな力となるという現代的意義が改めて明らかになった。
平成15年度は「画像資料論の可能性」と題し、5年間の総括や実行委員の研究分野における画像資料の位置づけが報告された。
これらのシンポジウムでは、人文科学系の各分野における画像資料の持つ高い資料的価値が指摘される一方、資料化や公表にあたっての課題も指摘されており、画像資料をめぐる現状が明確になったと言える。なお、これらの成果の一部については公刊が予定されている。
7−(3)座談会・講演会の開催
本プロジェクトに関わって外部講師を招いての、座談会を1回、講演会を3回開催した。
平成11年度には、稲生典太郎氏・林陸朗氏・小出義治氏の3氏による座談会「大場磐雄先生の思い出−平出遺跡を中心に−」、大塚初重氏による講演会「大場磐雄博士と登呂遺跡」を開催し、本プロジェクトの中核となる大場博士資料の背景について、直接大場博士を知る各氏から貴重な証言を得た。
平成12年度には荒井宏子氏による講演会「記録資料を後世に残す―写真の劣化と保存方法」を開催し、写真の保存に関する具体的方法の最新情報の提供を受けた。
平成13年度には金子隆一氏・冨重清治氏による講演会を開催した。テーマである「近代化と写真師 −その地域的展開−」は、同年度に行ったシンポジウムとも関連するものである。
なお、これらの講演記録の一部は、事業報告およびWeb上で公開している。
7−(4)研究会・フォーラムの開催
平成14年度から新たに研究会を開始した。14年度は「画像資料と近代史」と題し、各地の研究者による大場磐雄博士資料を用いた実践的な報告や、実務担当者による柴田資料・大場博士資料の位置づけに関する報告、保存科学や近代初期の学術雑誌における写真記録に関する研究報告などが行われた。
平成15年度からは画像研究フォーラムと改称し、「人文科学と画像資料研究」のテーマのもと3回開催している(第3回は平成16年1月開催予定)。各回、実務担当者による整理報告と、実行委員等の研究分野における画像資料研究についての発表・討論を行っている。
これらは小規模ながら、画像資料を媒介に各部門間・各研究分野間で認識の共有が行われたという点で意義を持つものであり、今後も継続して成果の公開を予定している。
7−(5)出版刊行物
冊子体による研究成果の公表としては、以下の図書を刊行した。
平成11年度より毎年『事業報告』を刊行している。これは、当該年度の事業概要のほか、論考篇として外部機関所蔵資料の調査報告、講演会等の記録、関連論考、資料編として大場磐雄博士資料目録、大場磐雄博士写真資料などを掲載している。
平成12年度のシンポジウムでは、予稿集である『シンポジウム 画像資料の考古学』を刊行した。
最終年度である平成15年度には、資料整理の最初の成果報告として『柴田常恵資料目録1』、研究会・フォーラムの記録集である『研究報告1』の刊行を予定している。
なお、これらの内容の大部分はWebやCD−ROM等のデジタル媒体でも提供されるものである。
<優れた効果があがった点>
すでに述べたことであるが、中でも特に成果の上がった点を列記すると次のようになる。
1、劣化画像の再生活用にあたって、喫緊な課題であるガラス乾板の保存法ならびにそのデジタル化について、大場磐雄博士資料約4,000点の処理から具体的な方法を確立できたこと。
2、画像資料の資料化ならびにWeb公開の準備の過程で、画像と文字情報をリンクさせたかたちでの検索方法が確立できたこと。
3、祭祀考古学分野の先駆者である大場磐雄博士画像資料、文化財保護分野で先駆的な役割を果たした柴田常恵画像資料、民俗学・国文学分野で多くの理論提示を行った折口信夫博士画像資料などについて、一般公開の準備を整えることができたこと。従来、これらの学術資料は、全集や著作に部分的に使われているだけであり、今後の学術研究への利用が大きく進展した。
4、当該プロジェクトの諸活動を通じて、各地の教育委員会・博物館・神社などでの劣化画像・古写真の保存、再生と資料化についての取り組みの重要性が喚起でき、今後の学術研究ならびに文化財保護における画像資料の位置づけを高めることができたこと。
5、國學院大學が所蔵する人文科学分野の諸資料について、学術資産として統括的に位置づけていくための基盤整備が進んだこと。
<問題点>
当該プロジェクトの推進過程でなし得なかった問題点としては、施設・設備面では、取り扱った画像資料についての専用収蔵庫の設置が予算的な制約で行えなかったことである。ガラス乾板ならびにフィルムについては、低温のしかも恒湿の専用収蔵庫に保管することで劣化を止めることができるのであり、これについては緊急な課題となる。
画像デジタル化に関連するハード面での向上が日進月歩であり、しかもこれについては産学共同の技術開発が必要になるが、これについての開発費が不十分であったことである。今後は産学共同による専用機器類やソフトの開発、さらにこれらの特許化と普及が課題となる。
劣化画像の再生保存の実作業は当初の目的を実現でき、人文科学分野、なかでも考古学・民俗学・宗教学・文化財学での画像資料の資料化に関する問題点の析出ができ、基礎的な研究は進んだが、さらに画像資料についての資料学としての深化と統合が不十分で今後の課題となる。海外における劣化画像の再生活用などに関しての情報収集ならびに連携を行うことができなかったのが問題点となる。とくに我が国は文化財保護技術については世界のトップクラスにあり、各地に技術指導に赴いている研究者も実行委員となり、研究を推進したが、海外機関との連携までには至らなかった。
当該プロジェクトの自己点検・評価については、学術フロンティア事業運営委員会、日本文化研究所所員会議、同研究所運営委員会、さらに学内の自己点検・評価委員会の評価ならびに大学基準協会による相互評価を受けているが、数値によって明示されるような自己点検・評価を実施できなかったのが問題となる。人文科学分野では、研究の自己点検・評価は、その方法などとともに数値化が難しいが、今後は何らかの基準を設けて実施することが必要となる。
<評価体制>
(研究プロジェクトの目標等に照らした自己評価の実施や、その結果を研究費等の資源の配分へ反映させるためのルールの適切な設定、また、本プロジェクトに係る費用対効果(かけた費用に見合う効果が見られるか)について、どのように分析しているか。また、それらについて、外部(第三者)による評価を受ける体制ができているか等 について記述してください。)
当該プロジェクトでは、独立した第三者評価機関は設置していない。しかし、当該プロジェクトを推進する実行委員会の上部組織には学長・常務理事などによる運営委員会があり、また、当該プロジェクトは本学の日本文化研究所プロジェクトとして推進されており、活動内容・成果については日本文化研究所所員会議ならびに同研究所運営委員会で審議され、点検評価を受けている。
さらに当該プロジェクトについては、学内に設けられている恒常的委員会である自己点検・評価委員会によって日本文化研究所プロジェクトとして独立した点検・評価を受けており、とくに平成13年度には大学基準協会による相互評価も受けた。
なお、シンポジウムなどの開催にあたっては、当該プロジェクトの予算には表れないが、参加企業からシンポジウムポスターなどの提供を受けており、これも社会的な評価の一部をなすと考えている。
研究費等の資源配分への反映ルールについては、当該プロジェクトでは、まず画像資料の再生保存が第1の作業となるので、各画像資料コレクションの点数を基準とした。各年度の作業進捗状況を点検しながら各コレクションごとに予算案を立てて進めた。この予算案については実行委員会、運営委員会、さらに日本文化研究所所員会議ならびに同研究所運営委員会で審議されており、適切な配分が行えた。
<研究期間終了後の展望>
(本プロジェクト終了後における研究の継続希望の有無、有の場合は今後の研究方針、無の場合は当該研究施設・装置・設備の活用方針を記述してください。)
平成15年度で当該プロジェクトは終了するが、平成16年度・17年度の2ヶ年にわたる研究の継続を希望する。
当該プロジェクトは学内外に所蔵されている劣化画像・古写真資料を再生し資料化することで、これを学術資産として捉えなおすことができ、大きな成果があがった。再生・資料化した劣化画像は、我が国の人文科学ならびに文化財保護の進展に寄与できるもので、16・17年度には共同研究機関等を一部変更して、次のような研究方針と目標で継続する。
1、平成11年度から15年度にかけて再生保存処理を行った劣化画像資料については、その一部を印刷物やWeb上で公開し、学術研究・文化財保護上の共有資産化を行ってきたが、これを、CDなどによる電子媒体化も含めて加速して進める。共有資産化にあたっては、データベースとしての機能も強化していく。
2、平成15年度に本学の保管あるいは収蔵されることになった宮地直一博士資料、他機関に一括貸出を行っていて平成15年度に返却された大場磐雄博士資料など、劣化画像資料の再生と資料化の作業を継続する。
3、学外機関・施設などが所蔵する劣化画像コレクションに関する情報収集ならびに連携を強化するとともに、産学共同による画像資料の再生活用・資料化に関する機器・ソフト開発を進展させる。
4、当該プロジェクトのWebのホームページには英文版も作成されているが、他言語版も作成するなど、国際化を進展させる。
5、5年間のプロジェクトで行ってきた劣化画像の再生活用と資料化に関する研究成果を中核にして、学内に所蔵されている学術資料全体を資産化し、統括的な活用ができる組織・システムについての調査研究を、当該プロジェクトの継続年次(2ヶ年)で完成させる。
6、上記5による学術資料全体を総括的に活用する組織・システムの研究を踏まえて、平成18年度には、渋谷キャンパスの再開発と連動させて、新規学術フロンティア事業として仮称「國學院大學学術センター・総合資料館」の建設ならびに「近代学術資産の再構成と活用に関する研究(仮称)」の組織化と始動を計画している。
<研究成果の副次的効果>
(研究成果の活用状況又は今後の活用計画(実用化・企業化の見通しや、特許の申請があれば、その申請状況・取得状況等)について、記述してください。)
劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究であったが、画像資料の保存再生を基礎作業とするため、現在的な画像資料の保存活用についてのシステム構築が行えたのが第一の副次的効果であった。デジタルアーカイブス技術やデータベースシステムといった成果の公開や活用に関する手法が得られたことである。
大場磐雄博士資料、柴田常恵資料、折口信夫博士資料などの再生と資料化によって、考古学、民俗学、文化財学、博物館学などの諸講座で使用する教材開発のための資料提供ができるようになったのが第二の副次的効果である。これについては教材商品としての開発にまでは至ってないが、プロジェクト参加研究者による講義等での教材活用が行われており、これについては別途、特色ある大学教育システム構築に向けての研究も可能な段階になっている。
劣化画像を対象としたが、関連資料として文字資料なども含まれており、人文科学資料全体に関する総合的な資産化の方法について検討する基盤ができたのが第三の副次的効果である。これについては上記<研究期間終了後の展望>に記したように、研究継続年次においては、当該プロジェクトの方針・目標に加え、本格的な検討を行う。
11 キーワード(当該研究内容をよく表していると思われるものを8項目以内で記載してください。)
(1)劣化画像資料
(2)画像再生保存
(3)画像データベース
(4)画像デジタル情報
(5)文化財保護
(6)人文資料学
(7)考古学
(8)民俗学
12 施設・装置・設備・研究費の支出状況(実績概要) 省略
13 施設・装置・設備の整備状況 省略
14 研究費の支出状況 省略
15 研究発表の状況
《雑誌論文》 著者名左の※はレフェリーつき論文
著者名 | 論文表題 | 雑誌名 | 巻号 | 発行年 | ページ |
杉山 林継 | 建鉾山祭祀遺跡と儀鏡 | 考古学ジャーナル | 446号 | 平成11年 | 2〜5 |
※杉山 林継 | 古墳時代の祭祀の成立とその性格 | 祭祀考古学 | 2号 | 平成12年 | 27〜37 |
※杉山 林継 | 飛鳥時代の祭祀遺跡 | 神道宗教 | 180号 | 平成12年 | 1〜35 |
近世社家文書研究会(代表 杉山林継) | 相馬地方における平田銕胤−解題と翻刻− | 國學院大學日本文化研究所紀要 | 89号 | 平成14年 | 281〜364 |
杉山 林継 | 吉田家国掛役人について | 國學院雑誌 | 103巻5号 | 平成14年 | 1〜17 |
杉山 林継 | 峠の祭祀−神坂− | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14年 | 20〜33 |
小川 直之 | 「地域博物館」の行方 | 博物館問題研究 | 27 | 平成12年 | 16〜24 |
※小川 直之 | 折口信夫研究の資料群 | 日本文学論究 | 61 | 平成14年 | 15〜23 |
小川 直之 | 社寺奉納絵馬・絵額の変遷 −神奈川県秦野市の場合を中心に− | 伝統と創造の人文科学−國學院大學大学院文学研究科創設五十周年記念論文集− |
| 平成14年 | 383〜401 |
小川 直之 | 地域博物館における民具の保存と活用 | 平成13年度文化財セミナ−報告書文化財保護の方策とその課題 |
| 平成14年 | 8〜25 |
茂木 栄 | 国府総社の鳥瞰数量的解析−『神社明細帳』の記述を中心として− | 國學院大學日本文化研究所紀要 | 85号 | 平成12年 | 1〜120 |
※茂木 栄 | 隠岐国分寺と蓮華会舞 | 民俗芸能研究 | 32号 | 平成13年 | 142〜174 |
茂木 栄 | 国府総社の祭りとしての暗闇祭−比較の視点から− | 國學院雑誌 | 102巻9号 | 平成13年 | 20〜34 |
茂木 栄 | 全国国府総社の由緒及び基礎資料集成 | 國學院大學日本文化研究所紀要 | 88号 | 平成13年 | 217〜321 |
茂木 栄 | CD−ROM 『山の祭』の製作 | 國學院大學日本文化研究所報 | 223 | 平成13年 | 3〜4 |
茂木 栄 | 全国国府総社の由緒及び基礎資料集成 | 悠久 | 第84号 | 平成14年 | 54〜69 |
茂木 栄・島田 潔 | 筒粥神事の分布に関する覚書 | 國學院大學日本文化研究所報 | 231 | 平成15年 | 1〜4 |
茂木 栄 | 祭り研究の一指針−社叢学構築のためのメモ− | 國學院雑誌 | 104巻11号 | 平成15年 | 77〜91 |
※齋藤ミチ子 | オルドス地方の食習俗と儀礼 | 民俗文化研究 | 4号 | 平成15年 | 1〜29 |
黒崎 浩行 | 日本宗教におけるインターネット利用の社会的文脈 | 國學院大學日本文化研究所紀要 | 85 | 平成12年 | 579〜592 |
黒崎 浩行(共著) | 高度情報化社会における「公共圏」と伝統宗教―神社神道のインターネット利用― | 高度情報化社会と宗教に関する基礎的研究平成11年度〜14年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)研究成果報告書 |
| 平成15年 | 65〜74 |
山内 利秋 | 書評 「祭祀空間・儀礼空間」 | 季刊 考古学 | 68号 | 平成11年 | 102 |
※山内 利秋 | 批評 「冷たい社会」を越えて−佐藤宏之編『ロシア狩猟文化誌』− | 考古学雑誌 | 82巻1号 | 平成12年 | 53〜64 |
山内 利秋 | 農耕開始期における洞穴/岩陰遺跡の生業活動−長野県湯倉洞穴遺跡と福島県塩喰岩陰遺跡を事例として− | 先史考古学論集 | 9 | 平成12年 | 29〜62 |
山内 利秋 | 大場磐雄のグラフィズム−近代日本考古学と画像資料− | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 25〜33 |
山内 利秋 | 文化遺産としての画像資料 | 國學院大學日本文化研究所報 | Vol.37−5 | 平成13年 | 8〜11 |
山内 利秋 | 水辺にみる縄文社会の終焉 | 國學院大學日本文化研究所報 | Vol.38−2 | 平成13年 | 3〜5 |
山内 利秋 | 画像資料は使えるのか? | 帝京大学山梨文化財研究所所報 | 42 | 平成13年 | 13〜15 |
山内 利秋 | 試論:晩期安行式、前葉から中葉への研究史−安行3b式・3c式と姥山U式系土器群に関して− | 國學院大學考古学資料館紀要 | 18 | 平成14年 | 165〜182 |
※山内 利秋 | 画像資料と近代アカデミズム・文化財保護制度 | 日本写真学会誌 | 65巻2号 | 平成14年 | 89〜97 |
山内 利秋 | 文化財化する画像記録(上)−1960年から1985年までの企画展示を軸に− | 吉備国際大学社会学部研究紀要 | 13 | 平成15年 | 101〜110 |
山内 利秋 | 写真はコトバをつくった−画像資料にみる近代の構築− | 國學院大學日本文化研究所報 | Vol.40−2 | 平成15年 | 11〜13 |
※山内 利秋 | 画像記録の考古学−視覚的情報としての文化財・歴史・近代− | 日本写真芸術学会誌(入稿済み) |
|
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|
小林 達雄 | 史跡整備の主体性確立 | 公園緑地 | 62 | 平成13年 | 21〜26 |
小林 達雄 | 言語ゲームとしての博物館展示 | 博物館研究 | 37巻4号 | 平成14年 | 5〜7 |
大谷 貞夫 | 近世前期における下利根川流域の治水事情 | 佐原市史研究 | 創刊号 | 平成13年 | 1〜15 |
倉石 忠彦 | 道祖神祭りのいろいろ・うまひき行事の分布 | 戸沢のねじとうまひき行事 |
| 平成13年 | 4〜5 |
倉石 忠彦 | 渡御する道祖神 | 信濃 | 52巻1号 | 平成12年 | 1〜13 |
倉石 忠彦 | 仏教と人生儀礼 | 金沢市史 会報 | 13巻 | 平成13年 | 1〜4 |
倉石 忠彦 | 飛田絵の念仏講 | 調布の文化財 | 31巻 | 平成14年 | 4〜5 |
倉石 忠彦 | 田 の 神 | 國學院大学神道資料館館報 | 3巻 | 平成14年 | 8〜9 |
宮家 準 | 役行者伝の形成と発展 | 國學院大學大学院紀要 −文学研究科− | 31 | 平成12年 | 1〜22 |
※宮家 準 | 今なぜ民族宗教か−民俗宗教概念の再検討− | 宗教研究 | 325 | 平成12年 | 145〜167 |
Hitoshi Miyake | The way of Mountain Asceticism | A History of Japanease Religion |
| 平成13年 | 314〜332 |
宮家 準 | 府中大國魂神社暗闇祭りにおける持続と変容 | 國學院雑誌 | 102−9 | 平成13年 | 1〜19 |
※宮家 準 | 新羅明神信仰と役行者像 | 神道宗教 | 188 | 平成14年 | 1〜33 |
宮家 準 | 法蓮の伝承と修験道−“八幡宇佐御託宣集”を通して | 伝統と創造の人文科学−國學院大學大学院文学研究科創設五十周年記念論文集− |
| 平成14年 | 25〜42 |
宮家 準 | 民俗宗教としての四国遍路−貞享元禄期を中心に | 頼諭僧正七解御遠忌記念論集 新義真言教学の研究 |
| 平成14年 | 1111〜1133 |
宮家 準 | 牛頭天王信仰と修験道 | 國學院雑誌 | 103巻11号 | 平成14年 | 233〜248 |
宮家 準 | 伏見稲荷と熊野修験 | 新嘗の研究5 稲の文化 |
| 平成15年 | 135〜160 |
宮家 準 | 吉田神道と修験道−大元宮と柱源・柱松を中心に | 國學院雑誌 | 104巻11号 | 平成15年 | 233〜248 |
宮家 準 | 形から心へ 宗教民俗学の視点から | 儀礼文化 | 33 | 平成15年 | 2〜7 |
熊谷 常正 | 地域考古学史研究と写真資料−岩手県博蔵小田島禄郎コレクションの事例を中心に− | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 11〜15 |
熊谷 常正 | 鳥海柵建碑考 | 東北文学の世界 | 10 | 平成14年 | 1〜4 |
井上 洋一 | 銅鐸の出土状況を伝える一枚の写真 | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14 年 | 42〜43 |
青木 繁夫 | 考古調査資料の保存 | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 35〜39 |
青木 繁夫 | デジタルオルソ画像を用いた文化財(壁画)修復履歴情報管理システム | 空間情報技術の実際 |
| 平成14年 | 171〜179 |
青木 繁夫 | 考古学資料の保存と修復―発掘調査資料の保存を中心として― | 國學院大學博物館学紀要 | 17 | 平成14年 | 139〜145 |
木下 直之 | 古写真の中の日本 | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 1〜10 |
富田紘一 | 熊本城と城下町の変遷を古写真に探る | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 17〜23 |
丸山 士郎 | 美術史と写真 | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 41〜52 |
塚田 良道 | 上州富岡町における小川一真の写真資料について | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 53〜59 |
関根 信夫 | 大場磐雄と平出遺跡 −写真資料を中心として− | 画像資料の考古学 |
| 平成12年 | 61〜69 |
大塚 初重 | 大場磐雄博士と登呂遺跡 | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成13年 | 10〜33 |
荒井 宏子 | 記録資料を後世に残す−写真画像の保存− | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成13年 | 33〜61 |
川口 拡之・関根 信夫・兼古 健吾・山内 利秋 | 短報:春日大社所蔵の写真資料について | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成13 年 | 62〜65 |
加藤 里美 | 遺跡領域分析から見た弥生時代集落研究 | 國學院雑誌 | 101巻3号 | 平成12年 | 15〜36 |
加藤 里美 | 海岱地区新石器時代磨盤・磨棒 | 中国東北地区古代社会文明化進呈国際学術討論会 |
| 平成15年 |
|
加藤 里美 | 食品加工具にみる精神文化の変容 | 國學院大學紀要(入稿済み) | 42 | 平成16年 |
平澤加奈子 | 古代国家の展開と地域社会 | 歴史学研究 | 775 | 平成15年 | 51〜52 |
平澤加奈子 | 『日本の古代国家』と古代史研究の現在 | 歴史学研究 | 782 | 平成15年 | 2〜6 |
中村 耕作 | 補論1:神坂峠の現状と景観 | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14年 | 34〜38 |
宇野 淳子 | 補論2:古代東山道と神坂 | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14年 | 39〜41 |
加藤 里美・山内 利秋・橋本 陽子・石田 成年 | 短報:武田塾所蔵の写真資料について | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14年 | 44〜46 |
田中 秀典 | 近代日本の文化財保護行政における柴田常恵 | 國學院大學学術フロンティア構想「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」事業報告 |
| 平成14年 | 47〜49 |
《図 書》
著者 | 出版社 | 書名 | 発行年 | 総ページ |
杉山 林継・粕谷 崇・佐々木幹雄・篠原 祐一 | 國學院大學日本文化研究所刊 | 子持勾玉資料集成 | 平成14年 | 268 |
小川 直之(共著) | 茨城県立歴史館 | 茨城の三十六歌仙絵額 | 平成15年 | 172 |
小川 直之(共著) | 慶 友 社 | 技と形と心の伝承文化 | 平成14年 | 470 |
齋藤ミチ子(共著) | 雲南人民出版社 | 『稲作与儀礼』「神饌中的稲米諸相」共著(中国語) | 平成15年 | 564 |
國學院大學学術フロンティア編代表:杉山 林継 | 國學院大學学術フロンティア事業実行委員会 | 柴田常恵写真資料目録 T(平成16年1月刊行予定) | 平成16年 | 373 |
黒崎 浩行(共著) | みち書房 | 大学生のための情報リテラシー | 平成11年 | 178 |
黒崎 浩行(共著) | 黒崎浩行 | 電子ネットワーキングの普及と宗教の変容 | 平成12年 | 196 |
黒崎 浩行(共著) | ハーベスト社 | 構築される信念: 宗教社会学のアクチュアリティを求めて | 平成12年 | 189 |
山内 利秋(共著) | 同成社 | 用語解説 現代考古学の方法と理論 2 | 平成12年 | 265 |
山内 利秋(共著) | 同成社 | 縄文社会論 下 | 平成14年 | 239 |
山内 利秋(共著) | 財団法人総南文化財センター | 下太田貝塚 | 平成15年 | 579 |
倉石 忠彦 | 郷土出版社 | 『定本 信州の石仏 北信編』総解説 信州の石仏(一) | 平成12年 | 261 |
倉石 忠彦 | 郷土出版社 | 祭のある風景(信州の原風景 4) | 平成13年 | 155 |
倉石 忠彦 | 郷土出版社 | 暮のある風景(信州の原風景 5) | 平成13年 | 147 |
倉石 忠彦 | 郷土出版社 | 暮のある風景(信州の原風景 6) | 平成13年 | 139 |
倉石 忠彦(共著) | 浦安市 | 浦安市史 生活編 | 平成11年 | 309 |
倉石 忠彦 | 長野県下諏訪町 | 下諏訪町誌 民俗編 | 平成12年 | 939 |
宮家 準 | 春秋社 | 修験道組織の研究 | 平成11年 | 1494 |
宮家 準 | 図書刊行会 | 修験道章疏解題 | 平成12年 | 416 |
宮家 準 | 岩田書院 | 羽黒修験:その歴史と峰入 | 平成12年 | 287 |
宮家 準 | 吉川弘文館 | 役行者と修験道の歴史 | 平成13年 | 209 |
宮家 準 | 講談社学術文庫 | 修験道 その歴史と修行 | 平成13年 | 364 |
宮家 準 | 丸善 | 宗教民俗学入門 | 平成14年 | 229 |
大島 敏史(共著) | 神社新報社 | 現代人のための祝詞 | 平成14年 | 125 |
加藤 里美 | 國學院大學大学院刊 | 中国新石器時代における食品加工具の考古学的研究 | 平成14年 | 198 |
《学会やシンポジウム等の実施状況》
平成11年7月31日(土) 國學院大学華道学術講座
発表者:倉石忠彦(國學院大学教授)「花の民俗誌」
主 催:國學院大學
会 場:國學院大學
平成11年11月18日(木) 座談会「大場磐雄先生の思い出−平出遺跡を中心に−」
話 者:稲生典太郎・林 睦朗・小出 義治
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:「いくせ」
平成12年2月26日(土) 熊野学シンポジウム
基調講演:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:「熊野修験と海上交通」
会 場:熊野
主 催:和歌山県
平成12年2月27日(日) 相模原市立博物館 民俗学講座
発表者:倉石 忠彦(國學院大學教授)
表 題:「道祖神」の歴史と性格
主 催:相模原市立博物館
場 所:相模原市立博物館
平成12年3月25日(土) 講演会
講 師:大塚 初重(明治大学名誉教授・山梨県立博物館長)
表 題:「大場磐雄博士と登呂遺跡」
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
場 所:國學院大學常磐松2号館3階大会議室
平成12年7月4日(火) 飯能市中央公民館 生活文化講座
発表者:倉石 忠彦(國學院大學教授)
表 題:「生活の中の民俗学」
主 催:飯能市中央公民館
場 所:飯能市中央公民館
平成12年7月15日(土) 講演会
講 師:荒井 宏子(東京都写真美術館)
表 題:「記録資料を後世に残す−写真の劣化と保存方法−」
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學百周年記念館3階AV教室
平成12年7月27日(木) シンポジウムにおける研究報告
発表者:山内 利秋(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「大場磐雄写真資料の研究成果」
主 催:塩尻市平出博物館
会 場:長野県塩尻市中央公民館
シンポジウム名:「平出遺跡発掘調査50周年シンポジウム 平出遺跡を考える」
平成12年8月19日(土) 学会発表
発表者:齋藤ミチ子(國學院大學日本文化研究所助教授)
表 題:「神饌と穀物」
学会名:「第2回 中日民俗文化国際学術討論会−稲作与祭儀−」
平成12年8月27日(日) 葛飾区立郷土と天文の博物館 民俗学講座
発表者:倉石 忠彦(國學院大學教授)
表 題:「民俗世界の発見」
主 催:葛飾区郷土と天文の博物館
会 場:葛飾区郷土と天文の博物館
平成12年12月2日(土) 神道宗教学会学術大会シンポジウム「出雲大社をめぐる問題」
基調講演:平野 邦雄(横浜市歴史博物館館長・東京女子大学名誉教授)「出雲大社と古代日本」
報 告:千家和比古(出雲大社)「高屋神殿をめぐる象徴性」
杉山 林継(國學院大学日本文化研究所教授)「祭祀考古学からみた出雲大社」
藤澤 彰(芝浦工業大学助教授)「建築史から見た出雲大社」
関 和彦(共立女子第二高校)「古代出雲の世界 古代出雲人の世界観」
岡田 莊司(國學院大學教授)「出雲と大和の神社神殿の創建」
主 催:神道宗教学会
会 場:國學院大學
平成12年12月9日(土) シンポジウム「画像資料の考古学」
講 演:木下 直之(東京大学大学院)「古写真の中の日本」
報 告:熊谷 常正(盛岡大学文学部)
「地域考古学史研究と写真資料ー岩手県博蔵小田島禄郎コレクションの事例を中心にー」
富田 紘一(熊本市教育委員会)「熊本城と城下町の変遷を古写真に探る」
山内 利秋(國學院大學日本文化研究所)「大場磐雄のグラフィズム−近代日本考古学と画像資料−」
青木 繁夫(東京国立文化財研究所)「考古調査資料の保存」
誌上報告:丸山 士郎(東京国立博物館)「美術史と写真」
塚田 良道(行田市郷土資料館)「上州富岡町における小川一真の写真資料について」
関根 信夫(國學院大學日本文化研究所学術フロンティア事業実行委員会)
「大場磐雄と平出遺跡−写真資料を中心として−」
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
共 催:東京都写真美術館・國學院大學画像資料研究会
後 援:文化庁
協 賛:日立エンジニアリング株式会社・株式会社アイシーシー・株式会社堀内カラー
会 場:國學院大學百周年記念館4階AV教室
平成13年3月24日(土) 研究会報告
発表者:山内 利秋(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「つくられた文化財−伝統・メディア・歴史−」
会 場:立命館大学アート・リサーチセンター
研究会名:第10回 デジタル環境下の芸術研究会
平成13年4月2日(月) 講演
発表者:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:國學院大學における民族宗教研究
主 催:ハーバード大学ライシャワー研究所
会 場:ハーバード大学ライシャワー研究所
平成13年5月12日(土) 講演
発表者:山内 利秋(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「水辺にみる縄文社会の終焉」
主 催:國學院大學日本文化研究所
共 催:渋谷区教育委員会
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
講座名:第22回 日本文化を知る講座
平成13年10月27日(土) 講演
発表者:齋藤ミチ子(國學院大學日本文化研究所助教授)
表 題:「牧畜社会の儀礼食−モンゴルの正月行事から−」
主 催:國學院大學日本文化研究所
共 催:渋谷区教育委員会
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
講座名:第23回 日本文化を知る講座
平成13年10月27日(土) 講演会「近代化と写真師−その地域的展開−」
発表者:金子 隆一(東京都写真美術館)
表 題:「近代の幕開け−街の写真と写真館−」
発表者:冨重 清治(冨重写真所工房)
ディスカッション参加者:金子 隆一(東京都写真美術館)・冨重 清治(冨重写真所工房)・
高橋 則英(日本大学)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
平成13年12月8日(土) シンポジウム 画像資料と近代生活誌
報 告:小川 直之(國學院大學教授)「趣旨説明・折口信夫と画像資料」
香月洋一郎(神奈川大学教授)「渋沢敬三ののこした写真資料」
須藤 功(民俗学写真家)「写真を読む」
斉藤多喜夫(横浜開港資料館)「史料としての写真」
田邊 幹(新潟県立歴史博物館)「画像メディアと近代」
パネルディスカッション:全員
司 会:小川 直之・山内 利秋(國學院大學)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
共 催:國學院大學画像資料研究会
特別協賛:(株)堀内カラー,(株)コスモスインターナショナル,ナカシャクリエイテブ(株)
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
平成14年1月24日(金) 講演
発表者:小林 達雄(國學院大學教授)
表 題:「歴史系博物館の課題」
会 場:新潟県立博物館
研究会名:博物館指導者研究協議会
平成14年2月23日(土) シンポジウム 「無形文化の記録保存に関する未来」
報 告:栄久庵憲司(インダストリアルデザイナー、道具学会会長)「有形、無形の文化を考える」
星野 紘(東京文化財研究所)「民俗芸能の記録保存の歩み」
孝寿 聡(博物館映像研究所)・茂木 栄(國學院大學日本文化研究所)
「映像資料批判の試み 新野の雪まつりを例に」
上映映画:「新野の雪まつり」S.28制作
長瀬 一男(たざわこアートファクトリー)「無形文化のデジタル映像記録と表現」
デイスカッション:栄久庵憲司・星野 紘・茂木 栄・孝寿 聡・長瀬 一男
司 会:山内 利秋(國學院大學日本文化研究所兼任講師)
コメンテーター:大島 暁雄(文化庁伝統文化課)
主 催:國學院大學学術フロンテイア事業実行委員会
共 催:研究プロジェクト「無形の文化の記録保存に関する基礎的研究」
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
平成14年6月29・30日 研究会報告
発表者:齋藤ミチ子(國學院大學日本文化研究所助教授)
表 題:「神饌に見る神社の特質」
会 場:国立歴史民俗博物館・第一会議室
研究会名:国立歴史民俗博物館「神社資料の多面性に関する資料論的研究」
平成14年9月22日(日) 学会発表
発表者:杉山 林継(國學院大學日本文化研究所教授)
表 題:「神坂峠の祭祀遺跡」
会 場:長野県下伊那郡阿智村中央公民館
学会名:祭祀考古学会
平成14年11月30日(土) シンポジウム「画像資料からよみがえる文化遺産」
基調講演:樋口 隆康(奈良県立橿原考古学研究所所長)「バーミヤーンの破壊と保存」
報 告:當眞 嗣一(沖縄県立博物館館長)「よみがえる琉球の文化遺産」
坂本 勇(吉備国際大学社会学部教授)
「残された写真が語ること−阪神・淡路大震災と震災記録−」
大久保 治(元興寺文化財研究所)「写真資料修復の現状」
パネルディスカッション:「人類共有の財産を享受するうえで、残された画像資料の果たす役割とはなにか?」
参加者:當眞 嗣一・坂本 勇・大久保 治
司 会:井上 洋一(東京国立博物館)
総合司会:山内 利秋(吉備国際大学社会学部/國學院大學日本文化研究所)
主 催:國學院大學学術フロンテイア事業実行委員会
共 催:國學院大學画像資料研究会
後 援:日本ユネスコ協会連盟、日本考古学協会、全日本博物館学会、全国大学博物館学講座協議会
文化財保存修復学会、日本文化財科学会
特別協賛:(株)堀内カラー、コスモス・インターナショナル(株)
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
平成14年12月21日(土) 学会例会発表
発表者:加藤 里美(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「中国新石器時代における『すりうす』研究」
会 場:東京大学
学会名:日本中国考古学会
平成15年3月1日(土) 講演
発表者:小林 達雄(國學院大學教授)
表 題:「遺跡を活かした街づくり」
会 場:鹿児島県国分シビックセンター
研究会名:上野原縄文の森シンポジウム
平成15年3月15日(土) 研究会「画像資料と近代史 −歴史学研究における記録資料の役割−」
報 告:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
「文化財担当者柴田常恵の記録−大場磐雄との関係性を軸に−」
光江 章(財団法人君津郡市文化財センター)・酒巻忠史 (木更津市教育委員会)
「"楽石雑筆"にみる君津地方の遺跡調査」
中野 宥 (静岡市教育委員会)「登呂遺跡にみる記録写真と大場磐雄」
大久保 治 (元興寺文化財研究所)「保存科学における記録」
加藤 里美(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
「登呂遺跡関連大場磐雄資料−ガラス乾板と大場資料」
平澤加奈子 (國學院大學大学院博士課程後期)
「近代初期における学術雑誌の写真利用−『考古学雑誌』を事例として−」
総合討論:全員
司 会:杉山 林継 (國學院大學日本文化研究所教授)
場 所:國學院大學常磐松1号館 第2演習室
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
平成15年3月21日(金) 研究会報告
報 告:加藤 里美(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「縄文時代遺跡出土の植物遺体集成の中間報告」
場 所:国立歴史民俗博物館会議室
主 催:国立歴史民俗博物館
研究会名:国立歴史民俗博物館基盤研究
『農耕社会の形成と環境への影響』「縄文・弥生農耕と環境への影響」第9回研究会
平成15年6月14日(土) 講演
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「写真はコトバをつくった」
主 催:國學院大學日本文化研究所
共 催:渋谷区教育委員会
会 場:國學院大學百周年記念館3階 AV教室
講座名:第26回 日本文化を知る講座
平成15年6月21日(土) 学会発表
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「文化財担当者 柴田常恵(しばたじょうえ)の残した写真」
主 催:日本写真芸術学会
会 場:東京工芸大学
学会名:日本写真芸術学会平成15年度年次大会研究発表会
平成15年7月12日(土) 画像資料研究フォーラム「人文科学と画像資料研究」T
報 告:荒井 裕介(國學院大學大学院博士課程前期修了)
「学術フロンティア作業報告−大場磐雄資料編−」
倉石 忠彦(國學院大學教授)「画像資料と民俗誌」
小林 達雄(國學院大學教授)「考古学的情報としての画像」
討 論:全員
司 会:小川 直之(國學院大學日本文化研究所教授)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學120周年記念1号館1401教室
平成15年9月5日(金) 学会発表
発表者:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:「吉田神道と修験道」
会 場:天理大学
学会名:日本宗教学会第62回学術大会
平成15年10月11日(土) 公開講座
発表者:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:「熊野と熊野曼荼羅」
会 場:東洋英和大学大学院
主 催:国際宗教研究所
平成15年10月17日(日) セミナー報告
発表者:山内 利秋(國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「文化財系画像資料の保存から活用へ−國學院大學での取り組みを例として−」
主 催:日本写真学会
会 場:東京工芸大学
学会名:平成15年度画像保存セミナー
平成15年10月25日(土) 画像資料研究フォーラム「人文科学と画像資料研究」U
報 告:田中 秀典(國學院大學日本文化研究所共同研究員)「柴田常恵資料の保存・整理作業」
青木 繁夫(東京文化財研究所)「画像資料と民俗誌」
宮家 準(國學院大學教授)「かたちとこころ−柱の信仰と儀礼をめぐって−」
討 論:全員
司 会:小川 直之(國學院大學日本文化研究所教授)
会 場:國學院大學120周年記念1号館1401教室
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
平成15年10月26日(日) 中国東方地区古代社会文明化進程国際学術討論会国際シンポジウム発表
報 告:岩崎 厚志(國學院大學文学部助手)「大口遺跡の副葬石器」
加藤 里美(國學院大學日本文化研究所兼任講師)「海岱地区新石器時代磨盤・磨棒」
他多数
会 場:中華人民共和国山東大学
主 催:山東大学考古学センター
平成15年11月1日(土) シンポジウム 「画像資料論の可能性」
報 告:杉山 林継(國學院大學日本文化研究所教授)「学術フロンティア事業の成果と今後の展望」
池田 栄史(琉球大学教授)「沖縄県における映像資料の保存と活用の現状」
小川 直之(國學院大學教授)「画像資料と民俗学」
齋藤ミチ子(國學院大學日本文化研究所教授)
「記録されたイザイホー−画像から見た祭祀状況と聖域の変容−」
黒崎 浩行(國學院大學日本文化研究所教授)「メタデータ配信による画像資料活用の可能性」
討 論:全員
総合司会:粕谷 崇(國學院大學日本文化研究所兼任講師)
討論司会:小川 直之(國學院大學日本文化研究所教授)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學120周年1号館1105教室
平成15年11月8日(土) 研究会報告
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「文化財記録関連画像資料の現状と課題−保存と活用へむけて−」
主 催:吉備国際大学文化財総合研究センター
会 場:吉備国際大学11号館2Fデジタルアーカイブ室
研究会名:吉備国際大学文化財総合研究センター第2回研究会
平成15年11月14日(金) 公開講座
発表者:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:「日本の山岳信仰」
主 催:愛知学院大学人間文化研究所
会 場:愛知学院大学
平成15年11月22日(土) 公開講座講演
発表者:宮家 準(國學院大學教授)
表 題:「日本の山岳信仰」
会 場:朝日カルチャーセンター横浜
主 催:朝日カルチャーセンター
平成15年11月24日(月) シンポジウムによる報告
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「狩猟活動空間の可能性」
主 催:明治大学・早稲田大学
会 場:明治大学
学会名:第4回大学合同シンポジウム 縄文と弥生−多様な東アジア世界のなかで―
平成15年11月29日(土) 記念講演
発表者:宮家 準(國學院大學)
表 題:「峰入と験の思想」
会 場:慶応大学三田校舎
主 催:慶應義塾大学 文学部国文学研究会
平成15年11月29日(土) 学会発表
発表者:平澤加奈子(國學院大學日本文化研究所共同研究員)
表 題:「八世紀後半の日羅関係−宝亀十年新羅使を中心として−」
学会名:白山史学会
会 場:東洋大学白山校舎新1号館20502教室
平成15年12月13日(土) 講演
発表者:小林 達雄(國學院大學教授)
表 題:「人類の記念物」
会 場:よみうりホール
研究会名:奈良発世界遺産学事始 −歴史を体感する講演会−
平成15年12月15日(月) 特別講義
発表者:宮家 準(國學院大學)
表 題:「民族宗教と環境」
会 場:日本大学文理学部
主 催:日本大学
平成16年1月24日(土) 学会例会発表
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「考古学関連記録写真資料をどう扱うか?」
主 催:考古学研究会
会 場:岡山大学
学会名:考古学研究会 岡山例会
<これから実施する予定のもの>
平成16年1月24日(土) 学会例会発表
発表者:山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
表 題:「考古学関連記録写真資料をどう扱うか?」
主 催:考古学研究会
会 場:岡山大学
学会名:考古学研究会 岡山例会
平成16年1月30日(金) 画像資料研究フォーラム「人文科学と画像資料研究」V
報 告:高塚 明恵(國學院大學大学院特別研究生) 「折口信夫資料の整理作業」
山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
「記録に残された文化財をいかに現代に生かすか?」
茂木 栄(國學院大學日本文化研究所助教授)「戦後日本の映像記録について」
討 論:全員
司 会:小川 直之(國學院大學日本文化研究所教授)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學120周年記念1号館1401教室
平成16年1月30日(金) 画像資料研究フォーラム「人文科学と画像資料研究」V
報 告:高塚 明恵(國學院大學大学院特別研究生) 「折口信夫資料の整理作業」
山内 利秋(吉備国際大学専任講師・國學院大學日本文化研究所兼任講師)
「記録に残された文化財をいかに現代に生かすか?」
茂木 栄(國學院大學日本文化研究所助教授)「戦後日本の映像記録について」
討 論:全員
司 会:小川 直之(國學院大學日本文化研究所教授)
主 催:國學院大學学術フロンティア事業実行委員会
会 場:國學院大學120周年記念1号館1401教室
16 「選定時」及び「中間評価時」に付された留意事項とその対応
<「選定時」に付された留意事項>
該当なし。
<「中間評価時」に付された留意事項>
平成11年度「学術フロンティア推進事業」に係る研究進捗状況調査では、平成14年7月25日の総合所見として「先の実地調査の指摘事項を踏まえ、研究体制、内容を一層充実させているものと認められるが、取り組みが総論的で具体性に欠けており、今後、積極的に取り組まれることを期待したい。計画期間中に所期に成果を挙げるとともに、これを契機に、当研究所が、一層の人的・物的充実を図り、考古学等の分野における「劣化画像の再生利用と資料化」の拠点として機能することを期待したい」という指摘を受けた。
<「中間評価時」に付された留意事項に対する対応>
平成14年度の中間評価を受けて、前記「研究組織」で述べたように研究代表者のもとに、@劣化画像の再生・保存・活用に関する部門、A劣化画像の同定とデータベース(目録)化に関する部門、B劣化画像の資料化と活用に関する部門、C劣化画像資料の所在等情報収集に関する部門、の4部門を明確化し、全体の基礎となる@Aでの実務作業を、大場磐雄博士資料班、柴田常恵資料班、折口信夫博士資料班、櫻井満博士資料班、杉山林継博士資料班の5グループ分担制を敷き、責任者を明確にするとともに、BCについては参加研究者が独自に研究を進めながらシンポジウム・研究会・フォーラムでの融合・統合を図りながら、研究代表者が統括していくという体制を、再確認するとともに、中間評価後の平成15年度からは運営委員長と実行委員長の兼務は廃止し、実行委員長を別に置いて事業の進展を図った。
@Aについては途中、機器・ソフトのトラブルもあったが、中間評価前の平成13年度からは実務担当者1名を増員し、さらに中間評価後の平成15年度には実務担当者2名増員(当初より3名増員)することで進展を図り、所期の目標を遂げることができた。
研究成果の外部への公開については、平成11年度は劣化画像の再生保存システムの構築と、その活用・資料化に関しての内部討議を進めたため、成果の外部公表は低調であったが、12年度以降は順次、研究公表の進展化をはかった。インターネットによる成果公開を予定より1年早めて13年度から開始したことは中間評価時に評価されているが、平成14年度にはシンポジウム1回、研究会1回、平成15年度にはシンポジウム1回、画像研究フォーラム3回を行い、研究成果の公開を行ってきた。一方、印刷物としては平成14年度は「事業報告」の論考編、資料編の充実をはかり、15年度には柴田常恵資料の再生活用と資料化の具体的成果を単行本『柴田常恵資料目録1』として刊行し、さらに研究成果をまとめた論集として『研究報告1』を刊行して成果の外部公開を進めた。
これらとは別に、プロジェクト参加研究者へ研究成果の外部公開の積極化を促し、「研究発表の状況」にある通り、多くの成果公開が実現していった。