神社と「公共空間」研究会・明治神宮史研究会

本研究では、定期的に開催している「神社と「公共空間」研究会」(本科研の前から行っている有志の集まりである明治神宮史研究会を兼ねることもある)やシンポジウムにおいて、相互的に検討・議論して問題意識を共有している。

第1回神社と「公共空間」研究会(第5回明治神宮史研究会)

日程:平成22年7月24日(土)13:00〜18:00
場所:國學院大學渋谷キャンパス学術メディアセンター棟5階会議室06
内容:
1 今後の予定と経費執行等について
※明治神宮史研究会との関係の確認、今後の進め方について
2 明治神宮国際神道文化研究所主催シンポジウムの打ち合せ

第2回神社と「公共空間」研究会(第6回明治神宮史研究会)

日程:平成22年9月25日(土)13:00〜18:00
場所:
國學院大學渋谷キャンパス学術メディアセンター棟5階会議室06
内容:
1 明治神宮鎮座90年記念公開学術シンポジウム「明治神宮造営をめぐる人々―近代神社における環境形成の転換点―」のプレ発表(青井・畔上・藤田)
※各30分ほどの中間報告、質疑とシンポ全体の論点整理
2 明治神宮鎮座90年記念公開学術シンポジウムの準備状況について
3 今後の予定と経費執行等について

明治神宮御鎮座90年記念 明治神宮国際神道文化研究所公開学術シンポジウム
「明治神宮造営をめぐる人々―近代神社における環境形成の転換点―」


開催趣旨:本年は、大正9年(1920)11月1日に斎行された明治神宮鎮座祭より90年の記念すべき年に当たる。本シンポジウムでは、明治神宮造営に携わった人々の構想や実践に焦点を当てて、神社史のみならず、建築史や造園史などの様々な複合的視点による議論を行い、今後の明治神宮史に関する学際的・総合的研究のための出発点を見定めることを目的とする。今回、3人の発題者は、近代において法的・空間的・社会的に形成されてくる一般的な神社境内(社殿等建築物、境内林、林苑、神苑などを含む)を、人為構築的環境かつ自然的環境という両義性を伴うものとして捉え、未曾有の国家的・国民的大事業であった明治神宮内外苑の造営という経験が、近代神社の環境形成における展開や変容、さらにはその定着や新たな学知形成をもたらした大きな転換点だったのではないか、という問題提起を行う。これらの発題を踏まえ、討議では、コメンテーターやフロアの参加者とともに濃密な学術的議論を行いたい。

日程:平成22年10月23日(土)13:30〜16:30
会場:明治神宮社務所講堂
主催:明治神宮国際神道文化研究所
共催:國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター、明治神宮史研究会、科学研究費補助金基盤研究(C)「帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」
発題:
1 青井哲人(明治大学理工学部准教授)「明治神宮創建から復興まで:神社建築設計の系譜」
2 畔上直樹(上越教育大学大学院学校教育研究科准教授)「明治神宮内苑造営と「その後」:近代林学・造園学の「鎮守の森」論」
3 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「近代神苑の展開と明治神宮内外苑の造営:「公共空間」としての神社境内」
コメンテーター:
山口輝臣(九州大学大学院人文科学研究院准教授)
司会:
今泉宜子(明治神宮国際神道文化研究所主任研究員)

第3回神社と「公共空間」研究会(第7回明治神宮史研究会)

日程:平成22年12月25日(土)13:00〜17:00
場所:國學院大學渋谷キャンパス学術メディアセンター棟5階会議室06
内容:
1 佐藤一伯『明治聖徳論の研究―明治神宮の神学―』(国書刊行会、平成22年)書評会
批評:藤田大誠(國學院大學人間開発学部)、リプライ:佐藤一伯(岩手・御嶽山御嶽神社禰宜)、討議
2 今後の予定と経費執行等について

第4回神社と「公共空間」研究会

日程:平成23年2月16日(水)13:00〜17:00
場所:京都府立総合資料館内2階会議室
報告:
1 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「近代神職団体に関する一考察―大阪府皇典講究分所を事例として―」
2 畔上直樹(上越教育大学大学院学校教育研究科准教授)「鎮守の森景観の歴史的復元研究の現在と課題」
3 柏木亨介(聖学院大学非常勤講師)「神社境内の神々―神社明細帳の分析から―」
4 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「京都府を対象とする近代神社研究の課題と展望」

科研費合同研究会「慰霊をめぐる人々とその空間」
第5回神社と「公共空間」研究会並びに第3回科研研究会「戦争死者慰霊の関与と継承に関する国際比較研究」

日程:平成23年5月28日(土)13:00〜18:00
場所:國學院大學渋谷キャンパス学術メディアセンター棟5階会議室06
共催:科学研究費補助金基盤研究(B)「戦争死者慰霊の関与と継承に関する国際比較研究」(研究代表者:西村明)、科学研究費補助金基盤研究(C)「帝都東京の神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」(研究代表者:藤田大誠)
司会:中山郁(國學院大學教育開発推進機構准教授)
趣旨説明:西村明(鹿児島大学法文学部准教授)
報告:
1 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「近代日本における慰霊の「公共空間」形成―國神社の祭祀と境内整備過程を中心に―」
2 グレッグ・ドボルザーク(一橋大学大学院法学研究科准教授)「環礁の悲しみ〜マーシャル諸島を巡る日本人の「慰霊」」
3 飯高伸五(高知県立大学文化学部専任講師)「〈異郷の故郷〉における慰霊祭の実践−沖縄県出身の旧南洋群島移民の活動を事例として−」

第6回神社と「公共空間」研究会
テーマ:「新旧〈帝都〉における社寺行政―公文書・法令の検討を中心に―」

日程:平成23年7月30日(土)13:00〜16:30
場所:京都府立総合資料館内2階会議室
報告:
1 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「近代の社寺境内整備と公園行政に関する基礎的考察」
2 福島幸宏(京都府立総合資料館歴史資料課主任)「京都府行政文書に含まれる神社関係資料について」
3 北浦康孝(早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程、東京都公文書館・公文書館専門員)「府・市文書から見た東京における社寺行政」

第9回国際神道文化研究会(第7回神社と「公共空間」研究会)
「明治神宮の造営前史と隣接空間」

開催趣旨:大正15年(1926)10月22日、聖徳記念絵画館の正面表玄関階段及びその前の広場に式場が設けられ、明治神宮外苑竣工奉献式が行われた。すなわち、国民の寄付による民間組織の明治神宮奉賛会が基本計画を策定し、その委嘱により政府組織の明治神宮造営局が工事を進めていた外苑の施設が竣功に至ったため、摂政宮(後の昭和天皇)御臨場のもと、皇族や当時の首相以下各大臣、造営関係者ら1104名が参列し、明治神宮に外苑を奉献する儀式が厳粛に執り行われたのが、85年前のこの日なのである。  今回、この記念すべき10月22日に検討してみようとするのは、大正期における明治神宮の内苑・外苑造営の前提、つまり、明治期の知られざる「造営前史」である。「明治50年」を期して代々木と青山で計画されていた幻の「日本大博覧会」構想における設計競技で一等当選した宮内省内匠寮の吉武東里。そして、明治神宮のお隣である日本初の皇室庭園としての「新宿御苑」成立に尽力し、代々木と新宿の御料地を併せた一大御苑をも構想した宮内省内苑頭の福羽逸人。この埋もれていた二人の営為を掘り起し、多様な観点から議論をすることで、明治神宮内外苑の造営構想に潜む〈伏流〉に迫っていきたいと考える。

日程:平成23年10月22日(土)午後1時30分〜5時
場所:明治神宮外苑聖徳記念絵画館内会議室
主催:明治神宮国際神道文化研究所
共催:明治神宮史研究会、平成23年度科学研究費補助金基盤研究(C)「帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」(研究代表者:藤田大誠)
報告:
1 長谷川香(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程)「日本大博覧会と明治神宮」
2 本荘暁子(財団法人国民公園協会新宿御苑広報案内担当)「新宿御苑の造営と福羽逸人の皇室庭園構想」
コメンテーター:
青井哲人(明治大学理工学部准教授)
畔上直樹(上越教育大学大学院学校教育研究科准教授)
司会:藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)
全体進行:今泉宜子(明治神宮国際神道文化研究所主任研究員)

第8回神社と「公共空間」研究会(第8回明治神宮史研究会)

日程:平成24年1月21日(土)13:00〜18:00
場所:國學院大學渋谷キャンパスAMC棟5階会議室06
共催:平成23年度科学研究費補助金基盤研究(C)「帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究」、明治神宮史研究会、明治神宮国際神道文化研究所
報告:
1 河村忠伸(神社本庁総合研究所録事)「近代神社行政における神社境内の公園的性格」
2 森 悟朗(國學院大學研究開発推進機構助教)「神宮教院・神風講社に関する一考察」
3 藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)「近代の神社境内整備と明治神宮造営」