専攻制度は、これから法律学や政治学を学んでいこうと思っている人が入学前の時点で持っている志向に対応するために、設けられたものです。
すでにかなりの程度、将来の進路を法律や政治の専門分野にしぼって考えている人には「法律専門職専攻」と「政治専攻」を、法律や政治を学びながら、あるいは、ある程度学んだ上で目標を考えてみたいという人には「法律専攻」を用意しました。
法律専攻と政治専攻では、それぞれの専攻ごとに次のようなコースを置いています。皆さんは、現在の関心や興味に応じて好きなコースを選択することができますし、途中でコースを変更することもできます。
・公共政策と法コース
・ビジネスと法コース
・国際関係と法コース
・分析と応用コース
・歴史と理論コース
法律専攻は、法律や政治を学びながら、または一定程度学んだ上で将来の方向を見つけようとする人に対応した専攻です。
皆さんの中には、法律や政治に興味を持ちながらも、まだ確固たる志望を持っていない人、または志望を決めることができない人も多くいるのではないかと思います。法律専攻は、そのような人のために用意されたものです。
ですから、1年生は全員、大学で学ぶことの意義と将来の目標について考えるためのキャリア・プランニングという科目を履修することになります。
また、この専攻の特徴は、どの科目を履修するかが基本的に学生の選択により柔軟に決められるという点にあります。つまり、コースごとに設定された特徴的な科目群のなかからある程度の数の科目を修得しさえすれば、あとは受講する科目を自由に自分の好みで選ぶことが可能なのです。
様々な科目を受講して、広い知識を身に付けることを通じて、将来の志望を決めてください。
現代社会において法が果たす役割について広く関心がある人を対象としたコースです。社会の基本的なルールである、憲法・民法・刑法などの法分野を中心にして学びます。
企業に勤めるようになったときに役立つ実務的な法律知識を修得したい人を対象としたコースです。民法や商法など、ビジネス活動と関わりの深い法分野を中心に学びます。
国際法や国際政治に関心のある人を対象としたコースです。「国際社会」で働いているルール=法と、「国際社会」の実態=政治を、「国際関係」という切り口から多角的に学びます。
この専攻は、すでに将来、法律関係の専門職(裁判官・検察官・弁護士、国家公務員I 種など)に就くことを目標としており、そのような将来の目標を実現するために大学での勉強しようと考えている人のために設けられました。
そのため、早い段階で法律学の基礎を徹底して学べるように、そして基礎から応用へと学年ごとに積み上げ式で勉強してもらえるように、カリキュラムが設計されています。
1つ1つの段階を確実にクリアーしていくことで、法律専門職に就くための能力を着実に身に付けることができるのです。
政治専攻は、単なる政治に対する不平や不満から一歩踏み出して、政治をより正確に理解し、よりよい方向に変えていこうとする人たちのための専攻です。
1、歴史的洞察力・・・現代の政治を歴史的な視点から理解すること。
だから…
歴史系科目を1・2年生の間に履修してもらい、理論系科目や分析系科目の基礎とします。
2、討論・・・演習や講義での討論が理解を深めるために重要であること。
だから…
演習系の科目が数多く設置してあります。つまり、報告や討論に参加する機会が充実しています。
3、「現場の知識」・・・「政治の現場」で使われている知識の理解が不可欠であること。
だから…
「政治の現場」で活躍している方々と議論することのできるオムニバス・セミナーや、実際に「政治の現場」を体験してみるインターンシップやフィールドワークなどの科目を設置しています。
4、基礎トレーニング・・・高校までの基礎知識や基礎的な技術のトレーニングが必要であること。
政治に対して強い関心があって、将来政治に関係する仕事につきたいと考えている人向けのコースです。政治家秘書を目指している人、地方議会の議員や国会議員を目指している人、ジャーナリストやNPO職員のような形で政治と直接かかわりを持ちたい人などを想定してカリキュラムを準備しています。
政治のことをもっとよく知りたいという人や、あまり知識はないけれども政治を理解することは大事だと思っている人に、現代の日本の政治や世界の政治をより深く、正確に理解してもらうためのコースです。
現代を理解するための基礎となる歴史的な知識から出発して、より普遍的な理論的思考法を身につけてもらうことで、現在の政治的な諸問題についての理解と洞察を得ることを目的とします。
卒業後の進路としては、民間の企業や教員などを想定しています。また、大学院に進学して、より専門的な知識を身につけたい人も、このコースを選択すると良いでしょう。