萬葉の小径


まゆみ(ニシキギ科)


「萬葉集」は、日本人が千数百年にわたって、大切に伝えてきた文化遺産である。今なお多くの人々に愛読されているのであるから、まさに生きた文化遺産といえよう。
日本の国が律令制の古代国家として成立する前後の瑞みずしい歌4千5百余首が二十巻に編纂されており、ここに日本人の心のふるさとがある。
その「萬葉集」には百六十種ほどの植物が表現されている。教職員の有志が持寄ったものを中心に約百五十種を植栽して、ここに萬葉の小径を拓いた。 この小径に分け入って萬葉の歌をうたいかければ、萬葉びとの声が返ってくるかも知れない。
植物を通して「萬葉集」に親しみ、「萬葉集」を通して日本の自然や文化を理解する一助になればと念願している。

平成六年 國學院大學
萬葉の花の會 会長 櫻井満識