千葉市科学館インターンシップ実施報告

史学専攻博物館学コース博士課程前期2年 中村千恵

 平成23年8月9日から10月27日の期間中に、17日間インターン生として千葉市科学館にて活動させていただいた。千葉市科学館は、株式会社トータルメディア開発研究所が指定管理を行う博物館施設で、「人が主役の科学館」をテーマに日常生活と科学の世界のかけ橋として、展示フロアでのサイエンスコミュニケーションや、市内学校機関との連携に注力している。今回インターンシッププログラムに参加するにあたり、研究テーマとして私が関心のある体験展示や体験型の教育活動に力を入れているということを先生方から伺った。博物館教育の研究を進める為にも、当科学館において実際の活動を目の当たりにできたことは、得るものが大変多かったと考える。

 活動に於いては、関心の高い教育普及部門での活動を中心として、事務局部門やボランティア推進チームと多岐にわたるプログラムを組んでいただき、博物館を教育の視点からだけではなく、民間の指定管理者というマネージメントの視点からの捉え方を学ぶことが出来た。順に各部門での活動内容について、以下に概要を記す。

ワークショップ実施の様子(左奥筆者)ワークショップ実施の様子(左奥筆者)

 教育普及部門では、展示フロアでの来館者対応を中心として、学校団体への対応補助(来館時・退館時の安全誘導等)、ワークショップの実施補助(事前準備や実施時の安全管理等)、ワークショップの企画立案と実践等の活動を行った。
 事務局部門では、館内リーダー会議や運営協議会にオブザーバー出席する機会をいただいた。リーダー会議とは、館長や事務局長をはじめとして、各部門のチームリーダーによって行われる館内幹部会議である。運営協議会とは、千葉市教育委員会・株式会社トータルメディア開発研究所本社・千葉市科学館事務局という、行政・指定管理者・運営者の三者による合意形成の為の会議である。また、学校団体以外の一般団体は事務局部門が担当しており、来館促進の為の広報活動等についてもお話を伺った。

「科学フェスタ2011」メイン会場の様子「科学フェスタ2011」メイン会場の様子

 更に、先進的科学館連携推進事業の一環として、10月8日から10日までの3日間開催された「科学フェスタ2011」の運営補助にも携ることが出来た。先進的科学館事業は千葉市・千葉市教育委員会・千葉市科学館の三者合同主催の事業で、千葉大学や千葉市内の企業や市民団体と協働して行われる科学教育普及事業である。
 ボランティア推進部門では、ボランティア活動者の始業時及び就業時のミーティングの司会や、プラネタリウム入場時の誘導補助、ボランティア活動者のシフト作成等の事務作業、ボランティア活動者対象勉強会の準備及び片付け等の活動を行った。
 17日間という短い期間ではあるが、博物館活動の行われる実際の現場に関わることが出来たことや、指定管理者としての民間企業の視点に触れられたこと等、今後の研究活動にとって実り多いインターンシップであったと考える。お忙しい中、ご指導いただいた千葉市科学館の皆さまにこの場を借りて、深く御礼申し上げます。


戻る