第43回 寺院「ティーパック?ティーバッグ?」

勉強がなかなか終わらなくて、眠かったり寒かったりする夜。一人でパソコンに向かっているのにも飽きて、ちょっと一息入れてお茶でも飲もうかしら。
だけどポットを用意して一人分のお茶を入れるのは案外面倒くさいものです。さぼってポットを使わずにカップでいれちゃうことがありますよね。
そのときに使う、あの紅茶の入った袋。あれの名前は何だろう、とちょっと前から気になっていました。

ティーバッグ?ティーパック?

どちらでもいいような気がします。
英語の辞書をひくと、どうやらtea bag(ティーバッグ)が正しいようです。
ただし、東京あたりの方言では、促音の後ろの濁音は発音しにくいので、ティーバッグとはいえなくて、私どもはつい、ティーバックと言ってしまいます。
すると大変です。ティーバックでは、T−backとおなじ発音になってしまい、露出度の高い女性の下着のことを連想してしまいます。

そこで、「ティーパック」という言葉が使われるのではないでしょうか。
英語のパック(pack)には、「袋」という意味はありません。しかし日本では「牛乳パック」などと、なにかのいれもののことも「パック」と言いますよね。(牛乳パックなどは英語ではcurtonだそうです。)
そこで、紅茶の入った小さな袋のことも、ティーパックと言えるのではないでしょうか。

私は、ティーバッグとティーパック、使うとしたらどちらがいいかなあ、と考えると。
「ティーバッグ」のほうが「正しい」言葉ではあるのかもしれませんが。
東京あたりの方言を話す私としては、どうも、「ティーバック」になってしまいます。バッグは言いにくいのです。ついつい、
「お茶飲みたいからそこのティーバック(女性の下着)取って」
などと意味不明なことを口走ってしまう結果になります。

そうすると、「ティーパック」のほうがよいのではないでしょうか。
「そんな英語はない!」といわれてしまえば仕方ありませんが。
遠い西洋の発音やつづりにこだわるより、毎日話している日本語(のなかの、普段自分のしゃべっている地方の言葉)の発音を優先させてよいのではないかと私は思います。 それに「ティーパック」って、音の響きもかわいいですしね。








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