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3.携帯電話

3-1.携帯電話の所有(問16)

井上 尚美

 単純集計の結果、「持っている」と答えたのは全体の96.1%にあたる219人。しかし「持っていない」と答えたのは全体のわずか3.9%にあたる9人しかいなかった。やはり、大学生は携帯電話を持っているのが当たり前な傾向にあると言えるだろう。
 クロス集計(表3-1):228人のうち119人が男性、109人が女性だったのだが、その中で持っていると答えたのは男性は95.1%、女性はなんと99.1%だった。つまり女性で持っていないのと答えたのはたった0.9%しかいないのである。男女ともに持っている割り合いは高いのだが、女性のほうがみんなに取り残されたくないという気持ちが強く、このような結果になったのかもしれない。
 以下、問17から問27にかけての質問は問16で「携帯電話を所有している」と回答した219人に対して質問した。

3-2.携帯電話を持った理由(問17)

石井 洋輔

 単純集計の結果、全体の割合としては、男女とも「便利だから」という理由が約80%を占めている。続いて「みんなが持っているから」が約20%を占めている。意外なのは大学生を対象にアンケートを行ったのに「親」という理由が約4%もあったことだ。
 クロス集計(表3-2):男女ともあまり差はないのが見てとれる。しかし「その他」だけは男性が5.3%に対し、女性は0.0%と差が見てとれる。女性は携帯電話を持つ理由として3つの選択枝(みんなが持っているから・便利だから・親)に当てはまるということになる。

3-3.携帯電話を持った年齢(問18)

池田 匠

 単純集計の結果、携帯電話を所有した年齢で一番多いのが15歳で、31.6%。二番目が16歳で、28.3%になっていた。また、20歳以上で所有したという人は数人しかいない。20歳〜22歳までに所有した人は、全体の4%である。そして、小学生から所有しているという人もごく少数しかいなく、予想通り中学生、高校生になってから所有するという人がほとんどだという結果になった。高校生になるとアルバイトができて自分でお金が稼げるようになるので、15歳、16歳で携帯電話を所有し始める人が多いように思われる。ただ、20歳以降に所有したというひとが数人出たことに関しては予想外であった。この結果を見ると高校生の間にほとんどの人が携帯電話を所有するということがわかる。
 クロス集計(表3-3)の結果、男女にたいした格差は見られなかった。ただし、所々で小さな格差はある。例えば、12歳で携帯電話を所有したのが多いのは男性である。多少の格差があるのは、15歳と16歳だ。15歳では女性のほうが多く、16歳では男性のほうが多い。回答してもらった人数がそれほど多くないので、なぜここでこのような格差があるのかはわからなかった。ただわかることは、携帯電話を持ちたいという欲求が男性より女性のほうが強いということだ。

3-4.持っている携帯電話の会社名(問19)

椀台 隆紀

 単純集計の結果、有効回答219の内、ドコモが60.3% AUが28.3%。この2社を合わせると、全体のおよそ9割に到達しており、この2社にVodafoneが12.8%で続いている。また、TUKA、PHSを所有している人はほとんどなく、ほぼ全体を上位3社で占める結果となった。
 男女別に見てみると、(表3-4)、DoCoMoを所有している男性の割合は全体の50.4%。これに対し、女性は70.8%と男性の割合を大きく上回っている。以下、男性、女性ともに、AU(35.4%、20.8%)、Vodafone(17.7%、7.5%)と続く。また、PHSは男性3.5%であるが、女性は所有している人はいなかった。

3-5.利用料金(問20-22)

金子 信

 単純集計の結果、3000円未満は7.0%で、3000〜6000円は54.0%と、全体の半分を占めている。9000〜12000円は25.9%と2番目に多く、12000〜15000円は5.3%、15000円以上は3.5%である。この結果をみると3000〜6000円が最も多く、基本料金以外の使用料金では1万をこえるとだいぶ割合も減っている。メール利用者が多いためかそんなに高い金額は払っていないようである。
 性別に見ると(表3-5)3000円未満は男女大きな開きもなく男性が8.0%女性が6.6%で、3000〜6000円が男女共に最も多く全体の半分以上を占めている。9000〜12000円だと男性が30.1%と女性の23.6%よりもやや上回る結果となった。12000〜15000円になると男女共に大幅に下がり、15000円以上は共に最も少ないという結果になった。携帯の使用料金は男女によって差はなくほぼ同じであると言える。

 使用負担者は自分が37.3%で親が50.9%と半数の人が親に払ってもらっている。
 性別に見ると(表3-5)使用負担者は女性は親に払って貰う人が多く自分で払う人が少ない。

 そして現在の携帯の利用期間は3ヶ月未満、半年以下、1年以下が多く、全体の約半数を占めていて、長く持たない人が多いようである。
 性別に見ると(表3-5)利用期間は男女にあまり差はなく、1年以下が最も多い。

3-6.今の携帯電話を選んだ理由(問23)

関口 勇太

 単純集計の結果、最も多かったのはデザインで57.5%。次に多いのはカメラ・画像の49.8%で、その次は本体の値段で36.5%となっている。多くの携帯電話所有者はこの3つの項目のことから携帯電話を選んでいることがわかった。
 性別に見ると(表3-6)、デザインで携帯電話を選んでいる人が最も多く、男性では54%、女性では61.3%、全体では57.5%となっている。次に多かったのは、カメラ・画像で、男性では44.2%、女性では55.7%、全体では、49.8%となっている。次に多いのは、本体の値段、使用量の値段、電波状況、と続く。ここからわかることは、携帯電話を選ぶ際に多くの人はデザインや、カメラ・画像で選んでいることが分かった。さらに、女性の方がそれらのことについてさらに重要視をしているという傾向がある。本体の値段については、男性・女性ともに同じくらいの割合で理由にされている。

3-7.主に使用している携帯電話の機能(問24)

大久保 赴

 単純集計の結果、やはり主に使用している携帯電話の機能の多くを占めているのは通話とメールで、メールは93.2%、通話は66.7%もの人が使用していることがわかった。それに比べてWebやカメラはともに25%程度の回答しかえられなかった。今の時代、料金が高い通話よりもメールを多用していることがわかった。
 性別に見ると(表3-7)、男女ともにもっとも使用しているのがメールで電話の主な機能である通話よりも男女ともに約20%以上多い。通話、メール、Webなどの機能で男女の大きな開きはなかったが、カメラについては10%以上女性の方が多い回答がえられた。男女ともに携帯電話のさまざまな機能を活用しているようだ。

3-8.携帯電話のWebの使用状況(問25)

松岡 優毅

 単純集計の結果、60%以上の人が着メロ・待ち受けを利用しており、携帯電話でも音楽に興味をもっているようだ。そのあとに、音楽・芸能・映画情報が約20%、ニュースが15%を示している。まあ、ほとんどの人は使っていないみたいだ。そして、出会い系やオークション・ショッピングは3%に満たない少数な回答しか得られなかった。だからといって、利用しないと回答した人は、14%しかいなく、ほとんどの人は使っているみたいだ。
 性別に見ると(表3-8)、女性のほうが、情報を得るために使用するケースが多く、男性のほうが、利用していないという回答が約10%も多かった。特に、音楽・芸能・映画情報などと、着メロ・待ちうけ画像の回答が約10%も多かった。女性のほうが情報収集を多くするみたいだ。あと、ひとつ気になったのが、出会い系サイトの利用率はほぼ男性でしかなかった。

3-9.携帯電話はどうしても必要か(問27)

佐藤 寛

 単純集計の結果、今の時代、携帯電話は一人一台という意識があるが、全体の結果を見てみると、どうしても必要とは思わない人が43.4%とほぼ半数を占めている。この結果はモバイル化している現代からすると、非常に意外な結果である。
 性別に見ると(表3-9)、日常生活のなかで女性のほうが携帯電話を使っているイメージが強い。実際、集計結果をみても、携帯電話はどうしても必要かという質問で、「思う」と答えた男性が46.0%なのに対し、女性は60.4%と男性の数値を圧倒的に上回っている。

Copyright 2004, Ishii Yousuke, Kaneko Shin, Sekiguchi Yuuta, Matsuoka Yuuki, Ikeda Takumi, Inoue Naomi, Ohkubo Takeshi, Satou Hiroshi and Wandai Takanori

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