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髪型についての調査

周 爽

1.髪の長さ(設問1〜設問3)

1-1.髪の長さ(設問1))

 設問1は「あなたの髪の長さはどのぐらいですか」と質問した。

 性別に見ると(表1-1)、男性では「丸刈り(坊主頭を含む)」が2.3%、「髪がワイシャツのえりにかからない程度」が61.7%、「襟足から2〜3cm程度長い」が33.3%、「肩まで」が1.7%、「肩胛骨まで」が0.7%、「もっと長い」が0.3%であった。 女性では「丸刈り(坊主頭を含む)」が0.0%、「髪がワイシャツのえりにかからない程度」が7.3%、「襟足から2〜3cm程度長い」が4.8%、「肩まで」が22.6%、「肩胛骨まで」が25.0%、「もっと長い」が40.3%であった。χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、髪の長さは女性の方が長かった。

1-2.前髪の長さ(設問2)

 設問2は「あなたの前髪の長さはどのぐらいですか」と質問した。

 性別に見ると(表1-2)、男性では「前髪がない(丸刈りなど)」が2.3%、「眉毛の上まで」が34.7%、「眉毛を隠せる程度」が51.5%、「もっと長い(ワンレングスを含む)」が11.6%であった。 女性では、「前髪がない(丸刈りなど)」が2.4%、「眉毛の上まで」が5.6%、「眉毛を隠せる程度」が68.5%、「もっと長い(ワンレングスを含む)」が23.4%であった。χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、前髪の長さも女性の方が長かった。

1-3.サイドの長さ(設問3)

 設問3は「 あなたの髪のサイドの長さはどのぐらいですか」と質問した。

 性別に見ると(表1-3)、男性では「耳たぶまで届かない(丸刈りを含む)」が25.1%、「耳たぶの上まで」が21.1%、「耳の半分ぐらい 」が29.4%、「耳を隠せるくらい」が22.1%、「鎖骨ぐらいまで」が1.7%、「もっと長い」が0.7%であった。 女性では「耳たぶまで届かない(丸刈りを含む)」が0.8%、「耳たぶの上まで」が0.8%、 「耳の半分ぐらい 」が2.4%、「耳を隠せるくらい」が28.2%、「鎖骨ぐらいまで」が35.5%、「もっと長い」が32.3%」であった。χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、髪のサイドの長さも女性の方が長かった。

2.髪色(設問4〜設問7)

2-1.染髪(設問4)

 設問4は「あなたは髪を染めていますか」と質問した。

 性別に見ると(表2-1)、 男性では「染めていない」が73.3%、「髪全体を染めている」が23.4%、「髪の一部を染めている」が3.3%であった。女性では「染めていない」が26.6%、 「髪全体を染めている」が71.8%、「髪の一部を染めている」が1.6%であった。 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、髪を染めているのは女性の方が多かった。

2-2.髪色(設問5)

 設問5は「あなたの髪は何色ですか。髪の一部を染めている方は染めている部分の色を回答してください。髪色がわかりにくければ、「髪色髪型見本.pdf」を参照してください」と質問した。

 性別に見ると(表2-2)、男性では「黒」が71.3%、 「ナチュナルブラウン系」が16.5%、「アッシュブラウン系」が10.3%、「イエローブラウン系」が2.3%、「オレンジ系」が1.7%、「レッド系」が2.6%、 「その他」が0.0%、であった。女性では「黒」が25.8%、「ナチュナルブラウン系」が37.9%、「アッシュブラウン系」が17.7%、「イエローブラウン系」が6.5%、「オレンジ系」が6.5%、「レッド系」が4.0%、「その他」が1.6%、であった。 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、髪が黒いのは男性のほうが多く、髪を染めているのは女性の方が多かった。

 なお、設問6は「前問で「その他」と回答した方は、髪色を書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、2人(0.5%)以上の回答があった髪色は無かった。

2-3.パーマ(設問7)

 設問7は「あなたはパーマをかけていますか」と質問した。

 性別に見ると(表2-3)、 男性では「かけていない」が86.8%、「髪全体にかけている」が7.6%、「髪の一部にかけている」が5.6%であった。 女性では「「かけていない」が75.8%、「髪全体にかけている」が13.7%、「髪の一部にかけている」が10.5%であった。χ2値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、髪にパーマかけているのは女性の方が多かった。

3.自分の髪型(設問8〜設問9)

3-1.自分の髪型(設問8)

 設問8は「あなたの髪型はつぎのどれにあてあまりますか。あてはまる髪型をすべて選択してください。髪型がわかりにくければ、「髪色髪型見本.pdf」を参照してください」と質問した。

 男性で回答がもっとも多かったのは、「自分の髪型の名称を知らない」が38.0%(115人)であった(表3-1)。 男性の髪型が多い順に(表3-2)、1位が「ストレート」の24.4%(74人)であった。以下、2位が「ツーブロック」の14.9%、3位が「外はね」の5.9%、4位が「アンシンメトリー」の5.6%、5位が「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」の5.0%、6位が「エアリー」の4.3%、同率7位が「ウルフ」および「ボブ(マッシュルームを含む)」の4.0%、 9位が「レイアー(グラデーションを含む)」の2.6%、10位が「その他」の1.3%、11位が「丸刈り(坊主頭を含む)」の1.0%、 同率12位が「ワンレングス」、「前上がり」および「前下がり」の0.7%、15位が「Aライン」の0.3%、16位が「タイト」の0.0%であった。

 女性では「自分の髪型の名称を知らない」が8.1%(10人)と男性に比べて少なかった(表3-1)。女性の髪型が多い順に(表3-3)、 1位が「ストレート」の59.7%(74人)であった。以下、2位が「ボブ(マッシュルームを含む)」の16.1%、3位が「Aライン」の6.5%、 4位が「レイアー(グラデーションを含む)」の5.6%、5位が「エアリー」の4.8%、6位が「ワンレングス」の4.0%、同率7位が「前下がり」および「その他」の3.2%、同率9位が「アンシンメトリー」、「外はね」および「前上がり」の1.6%、同率12位が「タイト」および「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」の0.8%、同率14位が「ツーブロック」、「ウルフ」および「丸刈り(坊主頭を含む)」の0.0%であった。
 したがって、男女ともに、設問8の現在の自分の髪型は「ストレート」が最も多かった。(表示していないが)「自分の髪型の名称を知らない」を非該当として計算するならば、「ストレート」は、男性では39.4%(=74/188*100)、女性では64.9%(=74/114*100)となった。

 なお、設問9は「前問で「その他」と回答した方は、髪型を書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、2人(0.5%)以上の回答があった髪色は無かった。

 性別でχ2値検定の結果が5%水準で有意差が認められた髪型に着目して、男性に多い髪型と女性に多い髪型をピックアップしてみよう(表3-1)
 まず、男性に多い髪型はツーブロック(男性14.9%>女性0.0%)、モヒカン(ソフトモヒカンを含む)(男性5.0%>女性0.8%)、ウルフ(男性4.0%>女性0.0%)、「外はね」(男性5.9%>女性1.6%)であった。
 一方、女性に多い髪型はストレート(女性59.7%>男性24.4%)、ボブ(マッシュルームを含む)(女性16.1%>男性4.0%)、Aライン(女性6.5%>男性0.3)、ワンレングス(女性4.0%>男性0.7%)、前下がり(女性3.2%>男性0.7%)であった。
 なお、自分の髪型が知らないという回答は、女性は8.1%と少なかったが、男性は38.0%と多く、χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められた。

4.整髪(設問10〜設問15)

4-1.美容室の利用頻度(設問10)

 設問10は「美容室を利用している頻度はどの程度ですか」と質問した。

 性別に見ると(表4-1)、 男性では「利用していない」が18.5%、「年に数回程度以下」が4.0%、「三ヶ月に1回程度」が22.1%、「二ヶ月に1回程度」が34.0%、「月に1回程度」が21.1%、「 月に2回以上」が0.3%であった。

 女性では「利用していない」が0.0%、「年に数回程度以下」が19.4%、「三ヶ月に1回程度」が38.7%、「二ヶ月に1回程度」が29.8%、「月に1回程度」が12.1%、「 月に2回以上」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、女性の方が美容室の利用頻度が高かった。ただし、男性でも86.9%(=100.0%-13.1%)の人が美容室を利用していた。

4-2.美容室の費用(設問11)

 設問11は「美容室に行くと1回あたり平均するといくらぐらいかかりますか」と質問した。

 性別に見ると(表4-2)、 男性では「利用していない」が17.8%、「1000円未満」が3.3%、「1000〜1999円」が7.9%、「2000〜3999円」が38.9%、「4000〜7999円」が25.1%、「8000〜11999円」が4.3%、「12000〜19999円」が2.3%、「20000〜29999円」が0.0%、「30000円以上」が0.3%であった。

 女性では「利用していない」が0.0%、「1000円未満」が3.2%、「1000〜1999円」が3.2%、「2000〜3999円」が22.6%、「4000〜7999円」が32.3%、「8000〜11999円」が26.6%、「12000〜19999円」が11.3%、「20000〜29999円」が0.8%、「30000円以上」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、女性の方が美容室にかかる費用が高かった。

 (なお、調査票と単純集計で注記したように、 美容室を「1_利用していない」という回答は、設問10は全体では13.1%(56人)・男性では18.5%(56人)、設問11では全体では12.6%(53人)・男性では17.8%(53人)と一致しておらず、これは設問10で「1_利用していない」と回答したのに、設問11では「4_2000〜3999円」と回答した人が1人、「5_4000〜7999円」と回答した人が2人いたためである。)

4-3.理容室の利用頻度(設問12)

 設問12は「美容室を利用している頻度はどの程度ですか」と質問した。

 性別に見ると(表4-3)、 男性では「利用していない」が72.9%. 「年に数回程度以下」が4.3%、「三ヶ月に1回程度」が7.6%、「二ヶ月に1回程度」が7.6%、「月に1回程度」が7.6%、「 月に2回以上」が0.0%であった。

 女性では「利用していない」が95.2%、「年に数回程度以下」が0.8%、「三ヶ月に1回程度」が4.0%、「二ヶ月に1回程度」が0.0%、「月に1回程度」が0.0%、「 月に2回以上」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、男性の方が理容室の利用頻度が高かった。

4-4.理容室の費用(設問13)

 設問13は「あなたは理容室に行くと1回あたり平均するといくらぐらいかかりますか」と質問した。

 性別に見ると(表4-4)、 男性では「利用していない」が72.9%、「1000円未満」が4.3%、「1000〜1999円」が8.6%、「2000〜3999円」が10.6%、「4000〜7999円」が2.6%、「8000〜11999円」が0.7%、「12000〜19999円」が0.0%、「20000〜29999円」が0.0%、「30000円以上」が0.3%であった。

 女性では「利用していない」が93.5%、「1000円未満」が0.0%、「1000〜1999円」が0.0%、「2000〜3999円」が1.6%、「4000〜7999円」が1.6%、「8000〜11999円」が2.4%、「12000〜19999円」が0.8%、「20000〜29999円」が0.0%、「30000円以上」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、男性の方が美容室にかかる費用が高かったが、これは、女性では理容室の利用者がほとんどいないことも反映している。

 (なお、調査票と単純集計で注記したように、 理容室(床屋)を「1_利用していない」という回答は、設問12は全体では79.4%(339人)・女性では95.2%(118人)、設問13は全体では78.9%(337人)・女性では93.5%(116人)と一致しておらず、これは設問12で「1_利用していない」と回答したのに、設問13では「4_2000〜3999円」と回答した人が1人、「6_8000〜11999円」と回答した人が1人いたためである。)

4-5.美容師・理容師の指名(設問14)

 設問14は「あなたは美容師または理容師を指名したことがありますか」と質問した。

 性別に見ると(表4-5)、 男性では「はい」が49.8%、「いいえ」が50.2%であった。

 女性では「はい」が61.3%、「いいえ」が38.7%であった。

 χ2値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、女性の方が美容師・理容師の指名する人が多かった。

4-6.整髪時間(設問15)

 設問15は「髪を整えるために、毎朝どのぐらい時間がかかりますか」と質問した。

 性別に見ると(表4-6)、 男性では「5分以内」が51.8%、「5〜39分」が44.9%、「40〜59分」が2.6%、「1時間以上」が0.7%であった。

 女性では「5分以内」が41.9%、「5〜39分」が54.0%、「40〜59分」が4.0%、「1時間以上」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、男女差がなかった。

5.自分の髪型の変化など(設問16〜設問22)

5-1.自分の髪型の変化(設問16)

 設問16は「 現在の髪型をいつから続けていますか。」と質問した。

 性別に見ると(表5-1)、 男性では「1年以上同じ」が40.9%、「半年以上1年未満同じ」が17.5%、「3ヶ月以上半年未満同じ」が12.9%、「1ヶ月以上3ヶ月未満同じ」が12.9%、「1ヶ月未満」が15.8%であった。

 女性では「「1年以上同じ」が21.8%、「半年以上1年未満同じ」が27.4%、「3ヶ月以上半年未満同じ」が18.5%、「1ヶ月以上3ヶ月未満同じ」が16.9%、「1ヶ月未満」が15.3%であった。

 χ2値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、女性の方が頻繁に髪型を変えていた。

5-2.高校の時と比べての髪型の変化(設問17)

 設問17は「高校の時と比べて髪型などを変えましたか。変えたことをすべて選択してください」と質問した。

 性別に見ると(表5-2)、 男性では「髪型を変えた」が59.7%、「染めた」が30.0%、「パーマをかけた」が13.9%、「同じ」が27.4%であった。

 女性では「髪型を変えた」が64.5%、「染めた」が63.7%、「パーマをかけた」が25.0%、「同じ」が10.5%であった。

 χ2値検定の結果は、4カテゴリーをまとめて1%水準で有意差が認められ、選択肢ごとに見ると、「染めた」(女性63.7%>男性30.0%)と「パーマをかけた」(女性25.0%>男性13.9%)は女性の方が多く、「同じ」(男性27.4%>女性10.5%)は男性の方が多く、これらも1%水準で有意差が認められた。

5-3.髪型による他人の印象の相違(設問18)

 設問18は「他人の印象は髪型によって異なりますか。」と質問した。

 性別に見ると(表5-3)、 男性では「そう思う」が62.7%、「かなりそう思う」が34.3%、「あまりそう思わない」が2.0%、「そう思わない」が1.0%であった。

 女性では「そう思う」が66.1%、「かなりそう思う」が33.9%、「あまりそう思わない」が0.0%、「そう思わない」が0.0%であった。

 χ2値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、他人の印象は髪型によって異なると思う程度は男女ほぼ同じだった。

5-4.髪型を決めるとき参考にするもの(設問19)

 設問19は「あなたは髪型を決めるとき何を参考にしますか。参考にするものをすべて選んでください。」と質問した。

 性別に見ると(表5-4)、 男性では「何も参考にしない」が18.5%、「自分で考える」が43.2%、「雑誌」が37.0%、「インターネット 」が11.6%、「他人のアドバイス」が11.9%、「美容室・理容室に任せる」が23.4%、「その他 」が1.3%であった。

 女性では「何も参考にしない」が4.0%、「自分で考える」が36.3%、「雑誌」が58.9%、「インターネット 」が29.8%、「他人のアドバイス」が27.4%、「美容室・理容室に任せる」が29.8%、「その他 」が3.2%であった。

 χ2値検定の結果は、7カテゴリーをまとめて1%水準で有意差が認められ、選択肢ごとに見ると、1%水準で有意差が認められて男性の方が多かったのは「何も参考にしない」(男性18.5%>女性4.0%)だけで、1%水準で有意差が認められて女性の方が多かったのは、「雑誌」(女性58.9%>男性37.0%)、「インターネット」(女性29.8%>男性11.6%)、「他人のアドバイス」(女性27.4%>男性11.9%)であり、女性の方が何かを参考にして髪型を決めていた。

 なお、設問20は「前問で「その他」と回答した方は、参考にするものを書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、2人(0.5%)以上の回答があったものは無かった。

5-5.自分が変えたい髪型(設問21(多重回答))

 設問21は「自分が変えたい髪型はつぎのうちどれですか。変えたい髪型をすべて選択してください」と質問した。

 性別に見ると(表5-5)、男性では「現在と同じが良い 」が37.6%と最も多く、「どうでもいい」が12.5%であった。具体的な髪型については、回答が多かった順に(表5-6)、 同率1位が「ツーブロック」と「ウルフ」の15.8%で、 3位が「アンシンメトリー」の8.6%、4位が「外はね」の7.9%、5位が「エアリー」の5.9%、同率6位が 「ストレート」および 「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」の5.6%、8位が「ボブ(マッシュルームを含む)」の5.0%、同率9位が「丸刈り(坊主頭を含む)」および「レイアー(グラデーションを含む)」の3.6%、11位が「ワンレングス」の2.0%、12位が「タイト」の1.7%、 13位が「その他」の1.3%、14位が「前上がり」の1.0%、15位が「Aライン」の0.7%、16位が「前下がり」の0.0%であった。

 女性では「現在と同じが良い 」が22.6%、「どうでもいい」が2.4%(表5-5)であった。具体的な髪型については、回答が多かった順に(表5-7)、 1位が「ボブ(マッシュルームを含む)」の34.7%で、2位が「Aライン」の21.8%、3位が「ストレート」の16.1%、4位が「エアリー」の14.5%、5位が「レイアー(グラデーションを含む)」の12.9%、6位が「前下がり」の6.5%、7位が「アンシンメトリー」の5.6%、 同率8位が「ワンレングス」および「ツーブロック」の4.8%、10位が「外はね」の4.0%、11位が「ウルフ」の3.2%、12位が「前上がり」の2.4%、13位が「その他」の1.6%、同率14位が「タイト」、「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」および「丸刈り(坊主頭を含む)」の0.0%であった。

 なお、設問22は「前問で「その他」と回答した方は、髪型を書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、2人(0.5%)以上の回答があった髪型は無かった。

 性別に比較すると(表5-5)、 男性に多い回答が「現在と同じが良い 」(男性37.6%>女性22.6%)と「どうでもいい」(男性12.5%>女性2.4%)であった。 自分が変えたい髪型で男性に多い回答は、ウルフ(男性15.8%>女性3.2%)、ツーブロック(男性15.8%>女性4.8%)、モヒカン(ソフトモヒカンを含む)(男性5.6%>女性0.0%)、丸刈り(坊主頭を含む)(男性3.6%>女性0.0%)であった。
 自分が変えたい髪型で女性に多い回答は、ボブ(マッシュルームを含む)(女性34.7%>男性5.0%)、Aライン(女性21.8%>男性0.7%)、ストレート(女性16.1%>男性5.6%)、レイアー(グラデーションを含む)(女性12.9%>男性3.6%)、エアリー(女性14.5%>男性5.9%)、前下がり(女性6.5%>男性0.0%)、であった。
 男女同じくらいの回答は、ワンレングス(男性2.0%≒女性4.8%)、外はね(男性7.9%≒女性4.0%)、前上がり(男性1.0%≒女性2.4%)、タイト(男性1.7%≒女性0.0%)、アンシンメトリー(男性8.6%≒女性5.6%%)であった。

 設問21から設問8を引いた差に注目すると、 男性での設問21が同率1位の「ウルフ」(11.8%=15.8%-4.0%)は、現在の自分の髪型(設問8)が少なかったのと比べて自分が変えたい髪型(設問21)が多く、「ウルフ」が男性が変えたい髪型の一番人気であった(表5-6)。一方、設問21が同率1位でも「ツーブロック」(0.9%=15.8%-14.9%)は同程度であった。男性での設問8が1位の「ストレート」(-18.8%=5.6%-24.4%)は、現在の自分の髪型(設問8)が多かったのと比べて自分が変えたい髪型(設問21)が少なかった。
 女性では、設問21から設問8を引いた差は、「ボブ(マッシュルームを含む)」(18.6%=34.7%-16.1%)が最も多く、「ボブ」が女性が変えたい髪型の一番人気であった(表5-7)。また、「Aライン」(15.3%=21.8%-6.5%)、「エアリー」(9.7%=14.5%-4.8%)、「レイアー(グラデーションを含む)」(7.3%=12.9%-5.6%)は、現在の自分の髪型(設問8)が少なかったのと比べて自分が変えたい髪型(設問21)が多かった。女性で設問8が1位の「ストレート」(-43.6%=16.1%-59.7%)は、現在の自分の髪型(設問8)が多かったのと比べて自分が変えたい髪型(設問21)が少なかった。

 現在の自分の髪型(設問8)と自分が変えたい髪型(設問21)とのクロス集計を見てみよう。なお、(表5-8)(表5-9)は、各セルの上段に行%、下段に列%を表示した。
 男性では(表5-8)、設問8で「自分の髪型の名称を知らない」と回答した115人のうち、設問21では40.0%が「現在と同じが良い」、17.4%が「ツーブロック」、9.6%が「ウルフ」と回答した。 男性で設問8が1位だった「ストレート」と回答した74人のうち、18.9%が「ウルフ」、16.2%が「外はね」、14.9%が「ツーブロック」と回答し、設問21でも「ストレート」と回答したのは8.1%に過ぎなかった。男性で設問21が1位だった「ウルフ」と設問21で回答した48人のうち、設問8では29.2%が「ストレート」、22.9%が「自分の髪型の名称を知らない」と回答した。
 女性では(表5-9)、設問8が1位だった「ストレート」と回答した74人のうち、36.5%が「ボブ」、28.4%が「Aライン」、18.9%が「現在と同じが良い」、14.9%が「エアリー」、13.5%が設問21でも「ストレート」と回答した。女性で設問21が1位だった「ボブ(マッシュルームを含む)」と設問21で回答した43人のうち、設問8では62.8%が「ストレート」と回答した。

6.他人の髪型の好み(設問23〜設問25)

6-1.彼氏または彼女にさせたい髪型(設問23(多重回答))

 設問23は「自分の彼氏または彼女にさせたい髪型はつぎのうちどれですか。あてはまる髪型をすべて選択してください。彼氏または彼女がいない方は「もし彼氏または彼女がいたならば」という仮定で回答してください」と質問した。

 性別に見ると(表6-1)、 男性では、自分の彼女の髪型は「どうでもいい」が21.8%を占めている。 具体的な髪型については、回答が多かった順に、 「ストレート」が38.0%、「ボブ(マッシュルームを含む)」が33.7%、「エアリー」が11.2%、「外はね」が5.6%、「レイアー(グラデーションを含む)」が4.3%、「前下がり」が4.0%、「Aライン」が3.3%、「ワンレングス」が3.3%、「その他」が3.0%、 「ウルフ」が2.0%、「前上がり」が1.7%、「アンシンメトリー」が1.0%、「ツーブロック」が0.7%、「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」が0.3%、「丸刈り(坊主頭を含む)」が0.3% 、「タイト」が0.3%であった。

 女性では、自分の彼氏の髪型に対して「どうでもいい」が27.4%であった。 具体的な髪型については、回答が多かった順に、 「ツーブロック」が16.1%、「ストレート」が17.7%、「アンシンメトリー」が13.7%、「外はね」が12.9%、「エアリー」が12.1%、 「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」が11.3%、「ウルフ」が8.9%、「ボブ(マッシュルームを含む)」が6.5%、「レイアー(グラデーションを含む)」が4.0%、「その他」が3.2%、「タイト」が2.4%、「丸刈り(坊主頭を含む)」が2.4%、 「前下がり」が1.6%、「ワンレングス」・「Aライン」・「前上がり」が0.0%であった。

 なお、設問24は「前問で「その他」と回答した方は、髪型を書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、4人(0.9%)の男性が「ポニーテール」と回答したことを除けば、2人(0.5%)以上の回答があった髪型は無かった。

 性別に比較すると(表6-1)、 男性が自分の彼女にさせたいという回答が多い髪型は、ボブ(マッシュルームを含む)(男性33.7%>女性6.5%)、ストレート(男性38.0%>女性17.7%)、Aライン(男性3.3%>女性0.0%)であった。 女性が自分の彼氏にさせたいという回答が多い髪型は、ツーブロック(女性16.1%>男性0.7%)、アンシンメトリー(女性13.7%>男性1.0%)モヒカン(ソフトモヒカンを含む)(女性11.3%>男性0.3%)、外はね(女性12.9%>男性5.6%)、 ワンレングス(女性4.0%>男性0.7%)、前下がり(女性3.2%>男性0.7%)であった。

6-2.異性の好きな髪型(設問25(多重回答))

 設問25は「男性の方は女性の、女性の方は男性の、どの髪型が好きですか。あてはまる髪型をすべて選択してください」と質問した。

 性別に見ると(表6-2)、男性では、「どうでもいい」が15.5%、 具体的な髪型については、回答が多かった順に、「ストレート」が46.2%、「ボブ(マッシュルームを含む)」が35.0%、「エアリー」が13.5%、「外はね」が6.9%、「レイアー(グラデーションを含む)」が4.6%、「前下がり」が3.3%、「その他」が3.3%、「Aライン」が3.0%、「ワンレングス」が2.3%、「前上がり」が2.3%、「ウルフ」が1.7%、「タイト」が1.7%、「アンシンメトリー」が1.0%、「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」が1.0%、「丸刈り(坊主頭を含む)」が0.0%、「ツーブロック」が0.0%であった。

 女性では「どうでもいい」が20.2%であり、具体的な髪型については、回答が多かった順に、「ツーブロック」が21.8%、「ストレート」が19.4%、「エアリー」が17.7%、「アンシンメトリー」が16.9%、「外はね」が15.3%、「モヒカン(ソフトモヒカンを含む)」が10.5%、「ウルフ」が9.7%、「ボブ(マッシュルームを含む)」が7.3%、「レイアー(グラデーションを含む)」が6.5%、 「丸刈り(坊主頭を含む)」が4.0%、「前下がり」が2.4%、「タイト」が2.4%、「Aライン」が1.6%、「前上がり」が1.6%、「その他」が0.8%、「ワンレングス」が0.0%であった。

 なお、設問26は「前問で「その他」と回答した方は、髪型を書いてください」と自由回答方式で質問した。その結果、3人(0.7%)の男性が「ポニーテール」と回答したことを除けば、2人(0.5%)以上の回答があった髪型は無かった。

 性別に比較すると(表6-2)、 男性が回答した女性の好きな髪型は、ボブ(マッシュルームを含む)(男性33.7%>女性6.5%)、ストレート(男性38.0%>女性17.7%)、Aライン(男性3.3%>女性0.0%)であった。
 女性が回答した男性の好きな髪型は、ツーブロック(女性16.1%>男性0.7%)、アンシンメトリー(女性13.7%>男性1.0%)モヒカン(ソフトモヒカンを含む)(女性11.3%>男性0.3%)、外はね(女性12.9%>男性5.6%)、ワンレングス(女性4.0%>男性0.7%)、前下がり(女性3.2%>男性0.7%)であった。

7.髪型とおしゃれ(設問27)

7-1.おしゃれかの自覚(設問27)

 設問27はあなたは自分がおしゃれだと思いますか」と質問した。

 性別に見ると(表7-1)、 男性では「そう思う」が11.2%、「かなりそう思う」が2.3%、「あまりそう思わない」が55.1%、「そう思わない 」が31.4%であった。

 女性では「そう思う」が10.5%、「かなりそう思う」が2.4%、「あまりそう思わない」が64.5%、「そう思わない 」が22.6%、「あまりそう思わない」に1/3近くが集中していた。

 以下の分析では、おしゃれかの自覚(設問27)は、「そう思う」に1点、「かなりそう思う」に2点、「あまりそう思わない」に3点、「そう思わない」に4点を与えた順序尺度として分析した。つまり、おしゃれかの自覚(設問27)はおしゃれだと自覚していれば低い得点となる逆スコアであることに注意されたい。性別のおしゃれかの自覚の平均は(表7-1)、男性が3.07、女性が2.99と、ともに「あまりそう思わない」ぐらいであり、平均値に差があるかを確認する分散分析のF検定は、5%水準で有意差が認められなかった。

7-2 おしゃれかの自覚(設問27)と髪の長さ(設問1〜3)との関係

 おしゃれかの自覚と髪の長さとは、男女ともに相関が認められなかった(表7-2)。おしゃれかの自覚との相関係数は、男性では、髪の長さ(設問1)が-0.122 、前髪の長さ(設問2)が-0.019、サイドの長さ(設問3)が0.079と、いずれも無相関であった。女性では、髪の長さ(設問1)が-0.156 、前髪の長さ(設問2)が-0.030、サイドの長さ(設問3)が-0.105と、いずれも無相関であった。

7-3.おしゃれかの自覚(設問27)と染髪(設問4)・髪色(設問5)との関係

 染髪(設問4)別のおしゃれかの自覚の平均は、男性では、「染めていない」人は3.13と「髪全体を染めている」人の2.92よりもおしゃれだと自覚している程度がやや低かったが、分散分析のF検定の結果は有意差が認められなかった(表7-3)。女性では、「染めていない」人は3.12と「髪全体を染めている」人の2.96よりもおしゃれだと自覚している程度がやや低かったが、分散分析のF検定の結果は有意差が認められなかった。

 髪色(設問5)別のおしゃれかの自覚(設問27)の平均は(表7-4)、男女ともに分散分析のF検定の結果は有意差が認められなかった。

7-4.おしゃれかの自覚(設問27)とパーマ(設問7)との関係

 パーマ(設問7)別のおしゃれかの自覚の平均は(表7-5)、男性では、パーマを「かけていない」人は3.13とおしゃれではなく、「髪の一部にかけている」人が3.00と中間で、「髪全体にかけている」人は2.35とおしゃれだと自覚しており、分散分析のF検定の結果は1%水準で有意差が認められた。一方、女性では、パーマを「かけていない」人が3.03、「髪全体にかけている」人が2.88、「髪の一部にかけている」人が2.85と、おしゃれかの自覚の平均に差がなく、分散分析のF検定の結果は有意差が認められなかった。

7-5.おしゃれかの自覚(設問27)と自分の髪型(設問8)との関係

 おしゃれかの自覚と自分の髪型との相関は、男女ともに、±0.2を超える相関が認められなかった(表7-6)。したがって、おしゃれかの自覚と自分の髪型との間の関係は、男女ともに無相関であった。

7-6.おしゃれかの自覚(設問27)と性別の美容室・理容室の利用など(設問10〜設問15)との関係

 おしゃれかの自覚と美容室の利用頻度との相関は(表7-7)、男性が-0.242、女性が-0.209と、いずれもやや弱い相関を示し、美容室の利用頻度が高ければおしゃれだと自覚している程度が高かった。

 おしゃれかの自覚と美容室の費用との相関は、男性では-0.242と、美容室に費用をかけていれば、おしゃれだと自覚している程度が高かった。一方女性では-0.173 と無相関であり、費用をかけていても、おしゃれだと自覚していないひともいれば、費用をかけていなくとも、おしゃれだと自覚しているひともいた。

 なお、理容室の利用頻度、理容室の費用、整髪時間は、男女ともにおしゃれかの自覚と無相関であった。

7-7.おしゃれかの自覚(設問27)と性別の美容師・理容師の指名(設問16)との関係

 美容師・理容師の指名別のおしゃれかの自覚の平均は(表7-8)、男性では、美容師・理容師を指名していれば2.78とおしゃれだと自覚しており、指名していなければ3.35とおしゃれではなく、分散分析のF検定の結果は1%水準で有意差が認められた。一方、女性では、差がなかった。

7-8.おしゃれかの自覚(設問27)と性別の高校の時と比べての髪型の変化(設問17)との関係

 おしゃれかの自覚と高校の時と比べての髪型の変化は(表7-9)、男性では、「パーマをかけた」人は-0.246とおしゃれだと自覚しており、「同じ」人は0.239とおしゃれではないと自覚していた。 一方、おしゃれかの自覚と高校の時と比べての髪型の変化は、女性では相関が認められなかった。

7-9.おしゃれかの自覚(設問27)と髪型による他人の印象の相違(設問18)との関係

 おしゃれかの自覚と髪型による他人の印象の相違とは、男女ともに無相関であった(表7-10)

7-10.おしゃれかの自覚(設問27)と性別の髪型を決めるとき参考にするもの(設問19)との関係

 おしゃれかの自覚と髪型を決めるとき参考にするものとは、概して男女ともにおしゃれかの自覚と無相関であった(表7-11)。 ただし、男性では、「何も参考にしない」人は0.215とおしゃれではないと自覚していた。

7-11.おしゃれかの自覚(設問27)の回帰分析

 おしゃれかの自覚に影響を与えている変数を特定するために、おしゃれかの自覚と相関が強かったものを独立変数としてステップワイズ法による回帰分析を行った。
 まず、男性では、パーマ(設問7)(なお、1点=かけていない、2点=髪の一部にかけている、3点=髪全体にかけている、と変換した)、美容室の利用頻度(設問10)、美容室の費用(設問11)、美容師・理容師の指名(設問14)、高校の時と比べての髪型の変化(設問17)の「パーマをかけた」、および、「同じ」、髪型を決めるとき参考にするもの(設問19)の何も参考にしない、の7変数を独立変数をとしてステップワイズ法による回帰分析を行った(表7-12)。その結果、美容師・理容師の指名(設問14)(β=0.263)、高校の時と比べての髪型が同じ(設問17)(β=0.166)、パーマ(設問7)(β=-0.152)の3変数により、おしゃれかの自覚を有意に説明することができた(R2=0.158)。つまり、美容師・理容師を指名しており、高校の時と比べての髪型を変え、パーマをかけている男性であればおしゃれだと自覚していることがわかった。
 一方、女性では、回帰分析の結果、おしゃれかの自覚を有意に説明することができたのは美容室の利用頻度だけであった(表7-13)。つまり、美容室の利用頻度が高い女性であればおしゃれだと自覚していることがわかった。

Copyright 2013, Zhou Shuang, in 國學院大學経済学部 2012年度「アンケート調査」 『髪型についての調査』

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