まえがき【本書の目次へ戻る】
國學院大學経済学部経済ネットワーキング学科の新設に伴って必修科目として開講する運びとなった「ネットワーク原理」を私が担当することになった。しかしながら、ネットワーキングやネットワークに関わる理論は「定説」と呼べるものがまだ無い段階であるため、「原理」と呼べるものがあるはずがない。さらにネットワーキングやネットワークという発想は「原理」という硬直した発想とは相容れないものであろう。何分にも「原理」が無い「ネットワーキング原理」なので、「第1回目の授業で『ネットワーキング原理はありません』と講義してあとは全部休講とし、期末試験では『ネットワーキング原理とは何か』という論述問題を一題だけ出題して『ない』と2文字もしくは『無』と1文字書いた学生はAと評価しようかなあ・・・・・・」と冗談を言ったことがあった。しかし、これでは給料泥棒になってしまうので、実際には初年度(1997年度)では、本書の草稿をたまプラーザ校舎の印刷室でリソグラフ印刷したものを配布して授業を行った。そして、2年目(1998年度)には本書を刊行する運びとなった。
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