科目名 | 教員名 |
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演習T | 小木曽 道夫 |
開講キャンパス | 開講時期 | 曜日 | 時限 | 開講学年 | 単位数 |
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渋谷 | 後期 | 木曜 | 6時限 | 2 | 2 |
組織と集合行動の自己生産
演習の研究テーマは経営組織などの組織と集合行動の自己生産である。
人間はひとりで行動したならば合理的に意思決定することができても、組織や群衆のなかで行動したために非合理的に行動してしまうことがある。ウエからの命令に服従すべき、ウチの規範に同調すべきと信じている人であれば、当たり前のこととして労働基準法に違反してサービス残業させられてしまうであろう。このように組織のなかで行動しているからこそ、組織外の人びとには理解しがたい非合理的な「信仰」に囚われて非合理的に行動した結果、経営破綻や業績低下に陥ることがある。また、東京株式市場における日経平均株価の、ブラックマンデー後の1987年10月20日の3836円48銭安(-14.90%)という暴落や、リーマン・ショックを契機とする世界金融危機中の2008年10月16日の1089円2銭安(-11.41%)という暴落は、投資家が「もっと株価が下がる前に売りぬかなければもっと損をしてしまうかもしれない」という非合理的な悲観的不安信念に囚われた結果として起きたパニックという集合行動であると考えられる。これらの事例のように、ある人たちが「信仰」していることが他の人たちには理解しにくいことや、将来の株価などが予測不可能であることを指してエントロピーが高いと呼ぶ。
自己生産(オートポイエーシス)とは、組織がコミュニケーションを生産するなど自己が自己の構成素を生産することである。組織が自己生産するコミュニケーションは、利益などの組織有効性を高めるもののこともあれば、低めるもののこともある。そして、「組織のコミュニケーションにおけるエントロピーが高ければ組織有効性は低くなる(=組織のコミュニケーションにおけるエントロピーが低ければ組織有効性は高くなる)」 という命題を演習の研究テーマとする。
「演習T」では、バーナード,C.I.著(訳1958)『新訳 経営者の役割』(以下、『経営者の役割』と略す)の文献購読演習を行う。『経営者の役割』は経営学および組織研究の古典であり、投機家、投資家、株主のための経営者の役割について書いた本ではなく、従業員のための経営者の役割について書いた本である。また、1958年頃からの組織研究は、非公式組織を無視する傾向があるが、『経営者の役割』は非公式組織を重視した本である。なお、『経営者の役割』の文献購読は、組織研究に影響を与えた部分を選んで精読する予定である。
【思考・判断】【技能・表現】
「演習T」の到達目標は文献購読報告ができ、文献購読レポートが書けるようになること。単位修得の要件には、報告およびレポートで他者が著作権を持つ文字列を引用できること、報告およびレポートの巻末の参考文献リストで、1.著作権者・2.刊行年・3.書名・4.出版社を正確に記述できることを含む。
第1回 | ガイダンス 【事前学修 270分】 ⇒ガイダンス資料を読む。 |
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第2回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第3回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第4回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第5回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第6回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第7回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第8回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第9回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第10回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第11回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第12回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第13回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第14回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
第15回 | 報告とレポート指導 【事前学修 270分】 |
授業計画の説明 | 報告スケジュールなどは演習開始後に指示する。 |
授業時間外の学習方法 | 授業時間は報告自体およびレポート指導の場であり、報告準備およびレポートの執筆は授業時間外で実施する。各回の準備学習時間は270分としたが、報告とレポートの準備にかかる時間には個人差がある。 |
受講に関するアドバイス | パワーポイントを用いたプレゼンテーション技法の習得も到達目標とする。 |
※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。
評価方法 | 割合 | 評価基準 |
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平常点 | 100% | リポート50%+報告30%+授業参加20%
○リポート:文献購読レポートで、執筆要項に準拠すること。 他者が著作権を持つ文字列を引用できること、巻末の参考文献リストで、1.著作権者・2.刊行年・3.書名・4.出版社を正確に記述できることを含み、引用書式などレポートの基礎の配点を高くする。 ○報告:引用書式などレジュメの基礎の配点を高くする。 ○授業参加:発言と出席の総合評価15%+添削改善5% ○授業参加は発言と欠席を総合して評価する。学校保健安全法による出席停止、診断書があるその他の病気・ケガ、介護、忌引、災害、交通関係(事故、遅延)、裁判員、就職活動、内定後の研修、課外活動、調査出張などやむを得ない理由での欠席は開講回数から減じて評価するが、その場合は補講を実施する。 ○添削改善:報告レジュメへの添削指導で、改善が必要と添削されたところを改善していない場合には減点する。 |
注意事項 | 報告:引用書式などレジュメの基礎の配点を高くする。
報告レジュメ・リポートともに、巻末の参考文献リスト点は、1.著作権者・2.刊行年・3.書名・4.出版社orURLのそれぞれの4要素について、(正確に記載した要素数/参考文献リストに掲載した要素数)の比率にウェイト付けする。 科目担当者からの*@kokugakuin.ac.jp宛のメールを見落とさないこと。 |
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※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。
バーナード,C.I.著 山本安次郎・田杉競・飯野春樹訳(1968)『新訳 経営者の役割』ダイヤモンド社、978-4-478-32002-0
書名 | 著者名 | 出版社 | 備考 |
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自己生産する組織 | 小木曽道夫 | 夢窓庵 | 978-4-944088-16-4 |
参考になるウェブページ 小木曽ゼミ(を開く)