國學院大學 平成30年度SYLLABUS

科目名 教員名
演習3(4) 小木曽 道夫

開講詳細

開講キャンパス 開講時期 曜日 時限 開講学年 単位数
渋谷 通年 火曜 4時限 4 4

講義概要

授業のテーマ

組織と集合行動の自己生産

授業の内容

 演習の研究テーマは経営組織などの組織と集合行動の自己生産である。 人間はひとりで行動したならば合理的に意思決定することができても、組織や群衆のなかで行動したために非合理的に行動してしまうことがある。ウエからの命令に服従すべき、ウチの規範に同調すべきと信じている人であれば、当たり前のこととして労働基準法に違反してサービス残業させられてしまうであろう。このように組織のなかで行動しているからこそ、組織外の人びとには理解しがたい非合理的な「信仰」に囚われて非合理的に行動した結果、経営破綻や業績低下に陥ることがある。また、東京株式市場における日経平均株価の、ブラックマンデー後の1987年10月20日の3836円48銭安(-14.90%)という暴落や、リーマン・ショックを契機とする世界金融危機中の2008年10月16日の1089円2銭安(-11.41%)という暴落は、投資家が「もっと株価が下がる前に売りぬかなければもっと損をしてしまうかもしれない」という非合理的な悲観的不安信念に囚われた結果として起きたパニックという集合行動であると考えられる。これらの事例のように、ある人たちが「信仰」していることが他の人たちには理解しにくいことや、将来の株価などが予測不可能であることを指してエントロピーが高いと呼ぶ。
 自己生産(オートポイエーシス)とは、組織がコミュニケーションを生産するなど自己が自己の構成素を生産することである。組織が自己生産するコミュニケーションは、利益などの組織成果を高めるもののこともあれば、低めるもののこともある。そして、「組織のコミュニケーションにおけるエントロピーが高ければ組織成果は低くなる(=組織のコミュニケーションにおけるエントロピーが低ければ組織成果は高くなる)」 という命題を演習の研究テーマとする。
 「演習V」の研究課題は、(外部の組織から受動的に与えられるのではなく、)受講者が自ら能動的に決定して、研究演習を行う。

到達目標

【思考・判断】【技能・表現】
「演習V」の到達目標は、社会科学の研究論文が書けるようになること。

授業計画

第1回 ガイダンス
第2回 報告と論文指導
第3回 報告と論文指導
第4回 報告と論文指導
第5回 報告と論文指導
第6回 報告と論文指導
第7回 報告と論文指導
第8回 報告と論文指導
第9回 報告と論文指導
第10回 報告と論文指導
第11回 報告と論文指導
第12回 報告と論文指導
第13回 報告と論文指導
第14回 報告と論文指導
第15回 報告と論文指導
第16回 報告と論文指導
第17回 報告と論文指導
第18回 報告と論文指導
第19回 報告と論文指導
第20回 報告と論文指導
第21回 報告と論文指導
第22回 報告と論文指導
第23回 報告と論文指導
第24回 報告と論文指導
第25回 報告と論文指導
第26回 報告と論文指導
第27回 報告と論文指導
第28回 報告と論文指導
第29回 報告と論文指導
第30回 報告と論文指導
授業計画の説明 報告スケジュールなどは演習開始後に指示する。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

受講に関するアドバイス

系統履修上、3年次に「ネットワーク型組織」を履修済であること。
科目担当者からのKEANのアドレス宛のメールを見落とさないこと。

成績評価の方法・基準

評価方法 割合 評価基準
平常点 100% リポート40%+報告30%+授業参加30%

注意事項 リポート:執筆要綱に準拠すること。剽窃または盗作した場合は不合格とする。「演習W」のゼミ卒業論文に合格した場合は、その得点に0.4を乗じて評価する。一方、「演習W」を不合格になったり履修放棄した場合は、最低字数制限はなくし、それ以外は、「演習W」のゼミ卒業論文に準じる基準で評価する。
報告:K-SMAPYの[リポート]の[草稿](後期は「演習W」)に草稿を提出し、科目担当者が返却した添削に基づいて、原稿を改善する方法で実施する。
授業参加:学校保健安全法による出席停止、診断書があるその他の病気・ケガ、介護、忌引、災害、交通関係(事故、遅延)、裁判員、就職活動、内定後の研修、課外活動、調査出張などやむを得ない理由での欠席は開講回数から減じて評価するが、その場合は補講を実施する。
系統履修上、3年次に「ネットワーク型組織」を履修済みであること。
科目担当者からの*@kokugakuin.ac.jp宛のメールを見落とさないこと。

※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。

教科書・参考文献等

教科書

各自の研究テーマに応じて指示する。

参考文献

書名 著者名 出版社 備考
自己生産する組織 小木曽道夫 夢窓庵

参考になるウェブページ 小木曽ゼミ(を開く)

オフィスアワー

月曜日 12:00〜12:50 814研究室

Copyright(C) 2016 Ogiso Michio