神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 Kokugakuin University
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『國學院大學所蔵の牛玉宝印』の発行 
公開日: 2004/5/12
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『國學院大學所蔵の牛玉宝印』の発行

表紙

発行者
 國學院大學神道資料館
発行年月日
 平成16年3月30日
総頁
 58頁
主な内容
 「牛玉宝印(ごおうほういん。「牛王宝印」とも書く)」とは、修正会・修二会などの新春の祭りで刷られ、信者に配付される護符の一種で、中世・近世には、しばしば起請文という誓約の文書の料紙にも用いられたものである。
 國學院大學には、その牛玉宝印が図書館や神道資料館の所蔵するコレクションの中にかなりの数が認められる。そこで、COEの調査作業の中で、それらを網羅的に調査することで、今後の護符研究の方法を確立するための一助とできないかと考え、事業推進担当者の千々和到を中心とするグループで調査にあたった。
 その結果、國學院大學神道資料館が所蔵している牛玉宝印(景山春樹氏旧蔵資料、中村直勝氏旧蔵資料等)と、國學院大學図書館が架蔵している『諸社寺牛玉宝印集』(全2巻)に貼り込まれている牛玉宝印など、全部で88点の資料を調査することができた。調査の中で、他のコレクションになく、これでしか見ることのできない牛玉宝印を多く収めている『諸社寺牛玉宝印集』の成立時期について、戦前から戦後にかけて収集した品を、昭和40年代末までに貼り込んだものと推定することができたことなど、いくつかの成果があった。
 本図録の有する直接的な価値は、次のようなものであろう。たとえば起請文を調査したりするときに、この図録と引き合わせることで、その起請文に使用されている牛玉宝印がどこの社寺の発行にかかるものであるかが判明し、その起請文筆者の信仰のありようを探ることができる。また、現在では発行されていない牛玉宝印も多く収録されており、それらからは、発行社寺の、氏子・信者との関わり合い方の現在との差違を知ることもできる。
なお本書は、21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」の調査・研究の成果であるとともに、神道資料館の創設40周年を記念して出版されたものであり、出版までには、神道資料館長の岡田莊司氏、神道資料館学芸員の島田潔・池谷浩一両氏の多大なご援助をいただいた。この場を借りて、厚くお礼を述べたい。
(文責・千々和 到)

内容2
 
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