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ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> a. 調査 >> グループ1「基層文化としての神道・日本文化の研究」
中国新石器時代における偶像調査ー山東省・遼寧省ー日中共同研究「山東新石器時代」 
公開日: 2004/11/5
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調査名:中国新石器時代における偶像調査―山東省・遼寧省―
    日中共同研究「山東新石器時代」
グループⅠ 基層文化としての神道・日本文化の研究

bunbutukoukoken
(山東省文物考古研究所にて)

1.調査地
中華人民共和国 山東省 山東省文物考古研究所・山東大学・山東省博物館・済南市考古研究所・青島市博物館
            小荊山遺跡・西河遺跡・後李遺跡・王因遺跡・大汶口遺跡
遼寧省 遼寧省文物考古研究所
    新楽遺跡
2.調査参加者
吉田恵二(國學院大學教授・事業推進担当者)
加藤里美(國學院大學COE研究員) 
山添奈苗(國學院大學大学院博士課程後期) 
武田芳雅(國學院大學大学院博士課程前期)
新原佑典(國學院大學文学部学生) 
3.現地調査協力機関
 山東大学文物考古研究所
 山東大学
山東省博物館
 済南市考古研究所
 青島市博物館
 遼寧省文物考古研究所
4.調査日程
平成16年9月12日~25日
5.調査概要

日本列島における精神文化の基層を解明するため、これまでに日本列島、朝鮮半島及び黄海・渤海沿岸地域における偶像に関する精神文化の成立と展開について研究を進めてきた。本調査は、この一環として中華人民共和国の山東省と遼寧省において新石器時代の偶像(土製品・土器・石器・玉器)に関する調査を行なった。
山東省文物考古研究所との合同調査では、未発表の資料や国家一級文物など貴重な資料について熟覧・実測・写真撮影を実施することができた。これらの成果については、今後何らかの方法で公開することが双方の合意で決定した。遺跡の踏査では、調査担当者あるいは当該地を熟知した研究者の同行により、遺跡の現状と調査時の様相、立地などについて詳細に観察することができた。また、山東大学において若手研究者を対象として吉田恵二と加藤里美が研究報告を行なった。日中間の遺物の捉え方、祭祀などについて多くの質問や意見があり活発な論議が展開され、学術交流が行なわれたことは大きな意義といえよう。
遼寧省文物考古研究所では、研究所のご好意により多数の偶像・玉器資料について熟覧・写真撮影を行なうことができた。
日本列島では、朝鮮半島や中国大陸の文化の影響を受けて弥生時代になると精神文化を変え、稲作の導入が大きな役割を果たしたことはこれまでに指摘されてきており、大陸からの要素の受容形態やその様相に日本列島の特質が見出すことができる。しかし、偶像に関する信仰についてはその検証が十分とはいえない。これらを考古学的に検証するために、中国大陸の新石器時代の偶像調査を実施した。調査成果の今後の整理と検討により、日本列島の偶像信仰の特質が明らかになると考えられる。
本調査は日本列島の偶像を考察する上で非常に示唆的であり、本事業の研究の深化にきわめて有益である。また、遺跡・遺物の調査だけでなく現地若手研究者との交流、および本学と中国の研究機関との本格的な研究交流を開始することができた点も成果としてあげられよう。                (文責:加藤里美 COE研究員)


調査風景
(作業風景:山東省文物考古研究所にて)

Xiaojingshan1
(遺跡踏査:小荊山遺跡にて 山東省文考古研究所 王守功助理より説明をうける)

山東大学2
(山東大学にて)






 
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