ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> a. 調査 >> グループ2「神道・日本文化の形成と発展の研究」 第3回「出雲地域における神社の資料論的研究」に関する調査 | |||
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1.調査テーマ:日御碕神社、ならびに同社宮司家小野家所蔵の文書調査 2.調査日:平成17(2005)年11月14日(月)〜18日(金) 3.調査地:日御碕神社(島根県出雲市大社町日御碕) 4.調査参加者: 三橋 健(事業推進担当者) 松本久史(日本文化研究所助手・COE事務局) 太田直之(21世紀研究教育計画嘱託研究員・COE事務局) 新井大祐(COE研究員) 菊地晋介(大学院文学研究科神道学専攻博士課程後期3年) 青木抄苗(大学院文学研究科神道学専攻博士課程前期2年) 柴田良一(大学院文学研究科神道学専攻博士課程前期2年) ※この他、上野 力(大学院文学研究科神道学専攻博士課程後期1年)が、平成17年度院友神職会研究費奨学資金により、個人の研究にかかる調査のため同行した。 5.調査目的: 本事業は、地域における神社の機能にかんする研究のため、具体的に出雲市大社町日御碕神社に視点を据えて調査を進めている。これまで2回(平成15年度、16年度)の現地調査を行い、絵画や図像資料、および重要と思われる古文書類(「日御碕神社文書」)の調査・撮影を行ってきたが、今回は、とくに同社宮司家、小野家に伝来する「小野家文書」の網羅的調査を行った。 6.調査概要 従来の調査目録や県・町史など(『島根県古文書緊急調査総合目録』・『新修島根県史』・『大社町史』ほか)にその名称や翻刻が所載されている「小野家文書」のほぼ全点の撮影を行った。さらに、前記のような従来の刊行物にその名のみられない、新出の古文書の調査・書誌情報取得につとめた。 7.成果と課題: これまで「小野家文書」をはじめとして、同社にかんする資料の研究をすすめるにあたっては、前掲『島根県古文書緊急調査総合目録』をはじめとする刊行資料によるところが大きかったが、今回の調査により、そこに所載されていない大量の文書類が伝来することが明らかとなった。 これらの文書類には、近世の幕閣や松江藩からの書状、神仏習合的な儀礼の伝授書、あるいは近代初頭の神祇政策を知る上で重要な、県や国(神祇官)とのやりとりが垣間見える書類などが多数含まれており、今後、その分析をすすめることにより、日御碕神社の歴史をはじめ、地域における神社の機能、神社と国家の関わりなどの問題について、その解明がいっそう進展するものと考えられる。 よって、今後もその調査や撮影、分析につとめ、新たに見出された文書の目録作成や翻刻などにつとめていきたい。 なお、本調査研究は、日御碕神社・小野高慶宮司はじめ神社関係者の方々の深いご理解とご協力によるものである。 末尾ながら、心より御礼申し上げる。 文責:新井大祐(COE研究員) |
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