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ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> a. 調査 >> グループ2「神道・日本文化の形成と発展の研究」
和歌山県・奈良県史料調査 
公開日: 2006/12/4
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1. 調査目的
 「神社と修験道・民俗宗教の研究」(事業推進担当者・宮家準)では、平成17年度、特に近世における全国の里修験(地方修験)と神社の関係を研究テーマとした。この調査では、和歌山市立博物館所蔵の迎之坊文書、天理大学図書館旧保井文庫、元興寺文化財研究所撮影の松尾寺文書について、上記研究テーマに関連した調査・撮影・複写を行った。

2. 調査日
 平成17年11月6日〜9日

3. 調査先
 和歌山市立博物館(和歌山県和歌山市)、加太地区(同)
 天理大学図書館(奈良県天理市)
 元興寺文化財研究所(奈良市)、正暦寺(奈良市)、長岳寺(天理市)

4. 調査参加者
 宮家準(事業推進担当者)
 森悟朗(COE研究員)
 久保康顕(武蔵工業大学非常勤講師)
 大東敬明(本学大学院文学研究科神道学専攻博士課程前期)

5. 調査の概要
 和歌山市立博物館所蔵の加太迎之坊文書に関しては、葛城峰入関係ならびに迎之坊の向井家に関する文書などを11月6日に撮影した。また8日には久保が加太地区の行者講を調査した。
 天理大学図書館では同図書館作成の「保井家古文書聚成」から聖護院、三宝院、大峯山の勧進帳などを選択し、原本を閲覧のうえ、写真撮影を依頼した。
 元興寺文化財研究所撮影の松尾寺文書は当山正大先達衆の仲間文書を含んでいる。これに関しては昭和60年に奈良県教育委員会が刊行した『松尾山・矢田地域文化財調査報告書』に目録ならびに一部の翻刻がなされている。そこでいまだ翻刻されていない当山正大先達衆配下の活動を示す文書を中心に、同研究所において写真帳を用いて調査し、複写を行った。また翻刻されたものについても、特に重要なものは複写した。なおこの作業の合い間に、近世に当山正大先達として活躍した奈良市の菩提山正暦寺、釜口山長岳寺などの現地調査を行った。
 上記の迎之坊文書、天理大学保井文庫、松尾寺文書、本年9月12日〜14日にかけて調査した聖護院文書、平成16年11月16日〜18日に調査した吉野山喜蔵院文書のうち、撮影ならびに複写したものの目録は、平成18年度刊行予定の「神社と民俗宗教・修験道」研究報告3『近現代の霊山の社寺と修験』に収録する。
 本調査にあたっては、和歌山市立博物館・太田宏一氏、天理図書館・宮田元氏、元興寺文化財研究所の稲城信子氏のご配慮ならびにご協力をいただいた。心より御礼申しあげたい。

6. 主要調査史料(詳細は報告書3にゆずり、主要なもの各2点のみあげる)
 加太迎之坊文書: 「葛城入峰現参帳」(元禄16年〜延享2年)、「向井家系統旧記」(年不詳)など
 旧保井文庫: 「聖護院道増修験法度」(天文16年)、「大峯山上勧進帳」(元和2年)など
 松尾寺文書: 「当山笈籠人数帳」(永禄8年)、「当山正大先達出職手継」(寛政12年)など

(文責・森悟朗)

 
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