
中国少数民族・トン族調査−比較文化論的研究−
| 中国少数民族・トン族調査―比較文化論的研究― 日 時 平成16年8月27日(金)〜9月7日(火) 場 所 中華人民共和国貴州省黎平県 参加人員 辰巳正明(國學院大學教授・COE事業推進担当者) 小川直之(國學院大學教授・COE事業推進担当者) 城崎陽子(國學院大學兼任講師・COE研究員) 大堀英二(國學院大學大学院博士課程後期・COE奨励研究員) 舟木勇治(國學院大學大学院博士課程後期・COE資料整理等協力者) 渡辺明子(國學院大學大学院博士課程前期) 内 容 文字文献以前の日本人の神観念を考える方法の一つとして、民俗学的視野にたつ比較文化論的手法は有効な手段となりうる。東アジアを視野に置いたより普遍的な神観念を考察するために、中華人民共和国貴州省黎平県を中心に中国少数民族の一つである、トン族の調査を行った。 中国西南部を対象地域として選択したのは、稲作を主とするこの地域とわが国の生活基盤が類似したためである。また、トン族をその対象としたのは、自然神を崇拝し、女神(薩歳)信仰を重んじている点がわが国の神観念ときわめて近い神観念を有している民族として注目したからである。 平成16年8月27日から9月7日にかけて、トン族の神観念を廻って、祭儀の調査や聞き取りを中心とした調査を行った。調査の具体的な内容については、以下の三点に集約される。 �〇Ш� トン族を他の部族との抗争から救った英雄として名高い薩歳が女神として祭られるに至った経緯や、薩歳の村落における意義、及び、薩歳をトン族の祖先と認識し、かつ、祖先神として象徴してゆく過程についての聞き取り調査。 �⊃声�祭祀 トン族の神観念の特徴の一つに、自然崇拝が挙げられるが、トン族の集落にとって神の依り代である神樹は集落の守り神でもあり、神判に寄せて、誓いを立てる対象でもある。この神樹に村の平安を願う樹木祭祀の調査と聞き取り調査。 ��祭師 トン族の集落には「祭師(サツ)」と呼ばれる祭礼の執行者が何人かいる。祭師の役割分担や、祭師がもつ神観念を中心に行われた聞き取り調査。 以上の調査を通じ、祭祀形態の進化に伴う壇や薩屋の形成、人が神として祀られる経緯等、日本の神社形態の成り立ちや祭神の形成過程と比較検討するに有効な知見が得られた。 (文責:城崎陽子)

日時: 2004/10/20 セクション: グループ1「基層文化としての神道・日本文化の研究」 この記事のURLは: http://21coe.kokugakuin.ac.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=138
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