庄内を離れ、庄内に来ては離れしているうちに、いつとなく庄内が帰るべきところででもあるように、どこに行っても庄内に来るようになりました。こうして、わたしは吹浦に住み、狩川に住み、酒田に住み、大山に住み、湯野浜に住み、加茂に住むというようにして、庄内平野の町や村をわがふるさとのごとく転々として歩いたのです。
「庄内の里ざと」(『森敦全集』第七巻、185頁)
 
 
戦後山形県庄内の吹浦、酒田、狩川、鶴岡、大山、湯野浜等を転々(以下略)
「嗚呼!東北アンケート」(『森敦全集』第七巻、106頁)