第16回・G6班長 「『他慢』はいかがでしょう?」
「自慢」という言葉を見た時、聞いた時、どんな印象を受けますか? まず、プラスの意にとられることはないでしょう。マイナスにとられます。
「自慢」を使って何か短文を作るとしても、 「あいつはすばらしい自慢屋だ。」や「あの人はきれいな自慢をするね。」とはやりません。
しかし、自慢することはタブーなのでしょうか。自慢してはいけないのでしょうか。自分ががんばってやったことは誰かに話したくなるものです。
私は17の時、自分の中で設定していた自慢という言葉に不具合を感じました。 自慢することが悪いんじゃなくて、「自慢」という言葉に余計なものが付いているから、自慢することも悪いことのように思われてくるんじゃないか、と。
いわゆる自慢屋は、自分のことについて自慢しません。「俺の知り合いが…」「私の友達が…」というパターンです。話す方は最高の気分でしょうが、聞くことになった側はたまらない。古い曲ですが、海援隊の「あんたが大将」のメロディが流れてきます。
私は自慢を2つに分けました。「自慢」と「他慢」です。
自分が、何かがんばったり、すごいことをしたりしたことについて話すことを「自慢」、自分ではない誰かが同様のことを話すことを「他慢」としました。
そうすると、私はきれいに理解できるのです。
こう分けてから、自分の主張がさらにしやすくなりましたし、他人の「自慢」は気持ちよく聞けるようになりました。よく音楽関係で使われる「リスぺクト」も理解できました。スポーツの試合で、敗者が勝者を称えることも、17までは理解できませんでしたが、今は理解できます。
ちなみに、『日本国語大辞典第二版』の「じまん」には
「おごりたかぶること。また、自分のこと、自分の持ち物、自分が所属するものなどの良さを他に対して得意げに示すこと。」(下線はG6班長が付けました)
とあります。
「自分の…」が列挙してあるところを見ると、やはり「他慢」はそう誤った創作ではないのではないでしょうか。もちろん、「他慢」は『日国』に立項されていません。
『大漢和辞典』の「自慢」は
「自分で自分のことをほこること。」(下線はG6班長が付けました)
とあります。
皆さん、「他慢」はいかがでしょう? これについての感想など、掲示板にコメントしていただけると、私としては幸いです。
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