第7章 第7節 生産性の測定方法【第7章の目次へ戻る】

 本調査では、生産性の測定については、後述する共通した5点尺度の6項目の単純加算による指標を用いて、つぎの三通りのデータ・ソースから測定する方法を採用した。まず、「部門調査」からは、部門長の自部門についての評定により、部門長の評価による生産性を測定した。つぎに、「個人調査」からは、組織成員の自己評価を部門単位でアグリゲートすることによって、自己評価による生産性を測定した。そして、「相互評価調査」からは、調査対象企業の工業デザインについてのエキスパートによる評価を単純平均し、これを相互評価による生産性として、各企業のデータに代入した。
 これら三通りのデータ・ソースに共通する六つの指標は、つぎの通りである。すなわち、1.造形的にすぐれた審美性や情緒的価値、2.企業イメージ向上への貢献、3.新しいニーズや購買層の開拓、4.売上や利益(コスト)への貢献、5.ユーザーに貢献する機能的形態、6.時代を先どりし新しいトレンドを提案する独創性、の六つである。そして、これらのそれぞれについて、「非常に大きな成果をあげている」という回答に5点、「かなりの成果をあげている」に4点、「中程度」に3点、「あまり成果をあげていない」に2点、「ほとんど成果をあげていない」に1点を与えることによってスコア化した。

【先頭行へ】【つぎへ】

Copyright by 1997,1999 Ogiso, Michio