第8章 第1節 構造変数どうしの関係【第8章の目次へ戻る】仮説に戻る

 この節の前半では、組織構造の三つの次元内部での関係を扱い、残りの部分では組織構造の三つの次元間の関係を扱う。なお、本節では、横断的分析については(公式構造変数で川下業務に関する変数を除いて)「全サンプル」を分析対象とし、縦断的分析については「パネル・サンプル」を分析対象とする。
 本説での分析の結果、第1仮説群「構造変数どうしの関係についての仮説」はつぎのように評価できよう。
 仮説1「公式構造変数、創発的構造変数、および、非公式構造変数はたがいに独立である」は支持された。
 仮説1−1「標準化と集権化とは負の相関関係にある」は支持されなかった。
 仮説1−2「創発的構造変数どうしはたがいに正の相関関係にある」は支持された。
 仮説1−3「非公式構造変数どうしはたがいに正の相関関係にある」は支持された。
 仮説1−4「公式構造変数と創発的構造変数とは無相関である」は支持された。
 仮説1−5「公式構造変数と非公式構造変数とは無相関である」は支持された。
 仮説1−6「創発的構造変数は非公式構造変数と正の相関関係にあり」という前半部分の横断的関係は支持され、「前者は後者に時間的に先行する」という後半部分の縦断的関係は一部のみ支持された。

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