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1999年度「演習U」ゼミ論集(4年生)編集後記

科目担当者 小木曽 道夫

《前置き:経済学部「演習U」とは》
 國學院大學経済学部では専門応用科目の選択必修科目として、いわゆる「専門ゼミ」を開講しており、そのうちの4年生を対象とした科目が「演習U」です。

《ゼミ論集のWebページ化の前提》
 1999年度(つまり、4年生の場合は2000年3月卒業生)からWebページの形でゼミ論集を「刊行」することといたしました。なお、KEAN(Kokugakuin University Educational Academic Network)および國學院大學ホームページが開設されたのが1998年10月、学内LAN上のバブリックフォルダが実用化されたのは1999年4月、國學院大學経済学部ホームページが開設されたのが1999年6月のことでありました。そして、1999年10月ごろから教員個人およびゼミなどの団体がホームページを開設することが許可されたことが、1999年度からWebページ(ホームページ)の形でゼミ論集を「刊行」することができた前提要因です。

《経済ネットワーキング学科初の卒業生》
 私が担当している1999年度の「演習U」の受講者の大多数は1996年に開設された経済ネットワーキング学科の1期生、つまり初の卒業生です。彼/彼女たちにとっては(前述したように)KEANが開設され國學院大學の(パスワードが記入してある書類を入手する手間を惜しまなかった)全学生がインターネットにアクセスできるようになったのは2年次の10月の下旬のことでありました。このようなインフラストラクチャーの整備の遅れは、学生が情報入手する制約要因となったと同時に、教員が学生に対して情報提供する制約要因ともなりました。さらに1999年度以降は開設されたのに1998年度には開講されなかった科目があったこともあり、1期生に対してさまざまな「産みの苦しみ」を味わせてしまいました。さて、1996年度の文学部・経済学部の学部改組をPRするリーフレットに「日本文化の創造的発信。「知」のインターネット始動。國學院大學から、世界へ」というコピーがありましたが、完成年度駆け込みでこのコピーが少なくとも部分的には「看板倒れ」ではないことを示すことが、ゼミ論集をWebページ化した意図のひとつです。

《学生の研究成果の公表》
 國學院大學では2000年度からシラバス(詳細な講義概要)をWebページ上で公表する予定です。たしかに高校生の方がシラバスを読めば「教員が何を教えているのか」という情報を入手することができると思いますが、「学生が何を学んだのか」についての情報提供としては不十分であると考えられます。そこで、学生の研究成果を公表していく方針をとることにいたしました。しかしながら、このゼミ論集に掲載されている各論文を読んで、高校生の方が仮に「こんなことを勉強してみたいし、こんな論文だったら俺orあたしでも書けるな」と考えた場合、「じぁ〜國學院大學経済学部に入ってみたい」と考えるのか、それとも「もっと入学難易度が高い大学に入りたい」と考えるのかは私には判りません。

《WebページのCopyright》 KEANのバブリックフォルダにアップロードしてある「レポートのコツ」というマニュアルに「2ー2 文献の表記の仕方・・・・5.インターネット上のホームページの場合は出典の表記方法はまだ慣行化されていないが、(明記されていれば)著作権者、(更新)年度、URL(Universal Resource Locator)アドレス、の順で表記しておけばよいだろう」と書いておいたように、Webページの著作権の著作物自体での記載方法、引用する場合の書式についてはまだ慣行化されていない段階であろう。なお、「社会経済調査UA・B」の調査報告書の場合は「実習のプロセス(兼編集後記)」で記したように、履修者がファースト・ハンドのデータに基づいてレポートを執筆しているため著作権問題は単純であったが、この『ゼミ論集』でも「執筆者が被引用者の著作権を尊重している場合には本文の各HTMLファイルにaddressタグを入れて執筆者のCopyrightを明記する」方針をとることにしました。しかしながら、科目担当者の指導力不足のため、全論文にはaddressタグを入れることはできませんでした。

 

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