【靴内環境歩行改善協同組合えこる】へ| 【温香堂】へ| 【戻る】

靴内環境歩行改善協同組合「えこる」について

秋山佳之

目次

はじめに

第1章 「えこる」とは

第1節 靴内環境歩行改善協同組合とは

第2節 異業種連携組合って何!?

第3節 「えこる」の特徴

第2章 「えこる」設立の背景

第1節 日本人と靴の歴史

第2節 日本人と靴の現状

第3節 既製靴やオーダー靴の注意点

第4節 「えこる」の設立

第3章 「えこる」設立の今後

第1節 「えこる」のユーザーとしての女性と「メンバー」としての女性

第2節 異業種協同組合の強みの例(インターネットPOSとサプライチェーンマネジメント(SCM)の導入)

第3節 新しいカタチの“民間療法”で足の健康づくりと高齢社会の手助けとなる

終わりに

参考文献


はじめに

 

 私が靴内環境歩行改善協同組合の「準あつらえ靴」と「あつらえ中敷き」に出会ったのは約三年前のことであった。それまで履いていた一般の既製靴は外出した時に長時間歩いたり、立っていたりしていると足が疲れてマメやたこができたりしていた。しかし、靴内環境歩行改善協同組合の「あつらえ中敷き」を入れた「準あつらえ靴」を履いてから長時間歩いたり、立っていたりしても足が疲れにくく、マメやたこができなくなって驚いた。そして、私の実家が靴内環境歩行改善協同組合に加入したこともあり、靴内環境歩行改善協同組合が認定する歩行改善士の資格を取得した。そこで、国の経済産業省、文部科学省、厚生労働省が認可し、様々な業種の方々が加入するこの靴内環境歩行改善協同組合をもっと深く調べ、合わせて日本の靴の事情や歴史を調べることにした。

 

第1章 「えこる」とは

 

ここでは靴内環境歩行改善協同組合について、同業者組合のモデルと異業種組合のモデルの比較、靴内環境歩行改善協同組合の特徴などを述べていく。1)

 

第1節 靴内環境歩行改善協同組合とは

 

設立は平成13年8月17日。資本金は7,200,000円。経済産業省認可(関産認協第1800号)、厚生労働省認可(関厚発第2855号)、文部科学省認可(14諸文総第1の29号)、東京都認可(13産労商調設事第5号)にもとづいて認可された組合である。

以下靴内環境歩行改善協同組合を登録商標である、「えこる」と代替表記する。

また、歩行改善士とは「えこる」が認定する公共性のある民間資格で、既成靴や特注靴に直接足を適合させのではなく、消費者や顧客の立場に立って中敷を製作したり加工したりすることで、一人一人の足の骨格と靴を完全にフィットさせ、これにより骨格を足元から補正し、健康で快適な歩行を実現する仕事である。歩行改善士をひとことで説明すれば、“歩行と靴の専門家”歩行と靴の両面から、足を取り巻く環境をよりよいものに変えていくプロフェッショナルである。ウォーキングや歩き方についての専門家はたくさんいる。また、靴の専門家も大勢いる。しかし、靴と歩行の両方の専門家は、「えこる」が認定した、歩行改善士だけである。「えこる」各店に歩行改善士が常駐している。

   

第2節 異業種連携組合って何!?

 

「えこる」が立ち上げられた時期、靴業界は長引く不況と、東南アジア諸国から大量に輸入された安価な靴の氾濫を受け、老舗と呼ばれてきた靴メーカーが相次いで廃業したり、会社更生法の申請を行うなど、深刻な状況下にあった。しかしながら、「えこる」は、設立3年目の平成16年には、資本金の増大と組合員数、売り上げを3倍に増やすことができた。これは、本組合が従来型の靴メーカーや同業者組合ではなく、異業種連携組合であったことが一番の勝因だと考えている。異なる業種の会社が共同で事業を展開するグループといったほうがわかりやすいかもしれない。メディアなどでは、異業種連携が紹介されているが、それらの多くは林業→製材業→木造注文住宅建設会社→不動産産業などの連携のように大企業が下請け企業を囲い込みしているにすぎなかった。「えこる」がめざした異業種連携は、もっと自由で風通しのよいものである。加入している組合員企業の顔ぶれは実にさまざまである。かれらは“足元からの健康づくり”というコンセプトのもとに集まった仲間達だ。組合員各社に上下の差はもちろん、利害関係もほとんどない。さらに言うと、「えこる」は、国の助成金・補助金を受けず、天下りも一人もいない。役員6名はみんな無報酬なので、天下っても意味がないのである。つまり“しがらみ”ゼロ! なので、内部で付加価値(サービス)競争が発生しやすくなり、それぞれの企業が独自のやり方で事業を展開することが可能になる。結果、組合員間では、アイデアや素材を提供したり、企画や技術を競い合うなどの協力関係が生まれた。「足元からの健康づくり」という最終的な目標さえぶれなければ、「えこる」型の異業種連携は生き残っていけることを実証した。

第3節 「えこる」の特徴

 

 従来の「協同組合」は、同一業種・同一価格・同一サービス・同一定休日等のカルテルが協同組合法(中小企業等共同組合法第7条や独占禁止法第24条を中心とする協同組合の独占禁止法適用除外制度など)により認められているため、事実上内部競争がなく、このことが原因となり近年では活力を失い、協同組合本来の存在意義も薄れてきたと思われる。(中小企業等協同組合法第一条や同法第九条の二など)

 また、最近マスメディアが取り上げ、設立件数が増えつつある異業種連携協同組合も、よく調べてみるとその実体は林業・製材業・木造注文住宅建築会社・不動産業等の連携であることが多い。
 しかし、これは企業の系列化や下請け企業の囲い込みにすぎないのである。
 これに比べ「えこる」がめざした異業種連携協同組合には、他の異業種連携組合には見られない次のような特徴と活力が見られる。
 平成18年7月現在「えこる」に加入している組合員企業は55店舗あり、その内訳は、革靴製造業、コンピュータソフト開発業、介護用品製造販売業、療術業(整体・フットケア等)、フイットネスクラブなどであり、これらの業種が「足元からの総合的な健康づくり」というコンセプトに賛同し集結したものである。
 このため組合員各企業間にもともと利害関係や関連性がなく、旧来の協同組合に固有の価格・サービス・定休日等のカルテルを結ぶ必要がない。
 カルテルがなければ真の競争原理に基づき組合員各社が技術や企画を競いつつ、組合員各社が互いにアイディアや素材等を提供しあい、協力し合いながら、各々が創意工夫し、付加価値の高い商品やサービスを開発することが可能となる。

またカルテルがなければ、組合員各社が独自の価格設定をしたり、オリジナルな商品やサービス等の開発や提供したりすることが可能となり、それを組合を通じて販売することもでき、そこから異業種連携特有の活力が生まれてくる。
 異業種連携では、そこに参加している各社がもともと持っている様々なネットワークを相互にリンクさせることで人・情報・素材・ソフト等実に多様な助言や有形無形の支援が集まってくる。
 たとえば、これまで靴店と整体院は互いに連携することはなかったため、足や腰もしくは靴にトラブルを有する人は、足裏マッサージや整体院に通うか自分の足に合う靴を自分で探すしか無かったのである。
 しかし、異業種連携であれば一つのショップで靴と中敷を調整し、足裏マッサージや骨盤整体に加えウォーキングの指導まで受けられるのである。

第2章 「えこる」設立の背景

 

ここでは「えこる」設立の背景を日本人と靴の歴史や現状をふまえながら述べていく。2

 

第1節 日本人と靴の歴史

 

日本人の身長や体格・骨格・筋力を欧米人のそれと比べると依然として明確な差違が存在している。また欧米の場合、固い乾燥した地面や石畳の上を木靴や固い革底の靴で歩いてきたという数千年に及ぶ履物の歴史があるのに比べ、私たちの祖先は、草が生えて湿った柔らかい地面の上を素足や草履等で歩いたり、柔らかい畳の上で歩いたりする生活が長く、しかも、「日常的に常時靴を履き続ける生活文化」が完全に定着してから、まだ40年ほどの歴史しかない。

日本の50代半ば以上の世代では、高校卒業頃まで通学時には下駄を履き、学校の上履きはゴム草履、運動の時間は裸足というのが一般的であった。また欧米では起床と同時に靴を履き就寝まで靴を履き続けるという生活文化を有しているのに比べ、日本では起床後素足やスリッパで家の中を歩き回ってから靴を履き、帰宅すると履物を脱いで家に上がるという生活文化を有している。特に日本の主婦は家の中では素足やスリッパで生活し、外出時のみ履物を履くという、いわば「べた足歩行」と履物歩行を一日に何度も繰り返すという特異な履物文化を有している。

 

第2節 日本人と靴の現状

 

「コンニャク足」という言葉をご存じだろうか?コンニャクのようにグニャグニャとした足、冷えきった変形しやすい足のことである。これは歩く機会が減ってしまった現代人に見られる現象だ。コンニャク足は、足の靭帯や筋肉にハリがなく、土踏まずがつぶれている。まるで小さな子どものように、足首から先がフニヤフニャと柔らかいのである。そのため、コンニャク足は骨盤を支えて歩くという機能がなく、外反母址などの足の変形によるトラブルが起こりやすく、腰痛や肩こり、頭痛、歯の噛み合わせ障害などの遠因になるともいわれている。そして、こんなコンニャク足の持ち主が増加の一途をたどっている。それはなぜだろうか?

ほんの5060年前まで日本の道路の多くは未舗装だった。交通手段といえばバスや電車よりも、歩くことが主だった。東京の山手線内ぐらいの距離ならば、どこへでも歩いて行ったものだったそうだ。ところが現代は地下鉄やバス、電車などの交通手段はくまなく発展し、ほとんどの道路は舗装されている。ビルやマンションにはエレベーターやエスカレーター、動く歩道が設置され、階段を使うことも少なくなった。家や建物の中は段差がなく、固い平らな床が奨励されている。

また、足の健康についてまったく考えておらず、”歩くことが苦痛になってしまう靴”の横行も目に余る。人体の構造や機能を考慮せず、価格やデザインばかりを重視した靴ばかりがなんと多いことだろうか!脚力不足を生む社会環境、そして足の健康を無視した靴ばかりの社会状況、現代はまさに足にとって「受難の時代」である。その結果、所かまわずしゃがみこんでしまうジベタリアンや、片足を曲げて太ももにつける不安定なフラミンゴ立ちをラクチンだと感じる若い女性、コンニャク足の人たちなどが急増してしまった。このような人たちにとって歩くことは苦痛でしかないであろう。さらに脚力不足は、引きこもりの一因となるかもしれない。足が弱ってしまえば、仕事や学校に行きたくなくなり、家に閉じこもってしまうのは当たり前である。足元がしっかりしていなければ、やる気も起こらない。そんな子どもや若者が急増していることも大問題である。一言でいえば、現代は歩くことを苦痛と感じ、それが脳へのストレスになる時代といっても過言ではないだろう。今後はこれらを踏まえ、「足や靴、歩行について」を総合的に考えていく必要があると思う。

 

第3節 既製靴やオーダー靴の注意点

 

現在国内で製造されたり市販されたりしている靴類や中敷きの中には、購入者に合っていないものも存在するようである。

靴の小売り店やデパートの靴売場に行くと、たくさんの靴が並んでいる。もし、あなたが外反母址だったり、足の健康に気を使うタイプなら、「コンフォートシューズ」や「外反母址対策の靴」などといったものを選ぶかも知れない。コンフォートシューズは、その名のとおりなら“快適な靴”という意味である。履きやすさや歩きやすさが強調されているが、本当に健康的な靴なのであろうか?外反母趾対策と表示された靴は、本当に外反母趾を予防するのであろうか?これらの靴は、“幅広”で“柔らか”“軽い”といった特徴がある。でも、残念なことに幅広靴・軟らかい靴・軽い靴が、本当に足が疲れなくて、足のトラブルを解消してくれる靴とはいえないのである。西洋式の履きもの、つまり靴を履く生活文化の歴史が浅く、また、靴の脱ぎ履きを繰り返すことが多い日本人にとって、このような靴を履いても、足の疲れを大幅に軽減したり、ましてやトラブル解消を望むことはできないのだ。幅広靴・軟らかい靴・軽い靴は確かに足のことをまったく考えていないデザイン重視の靴よりはずっと快適だろう。しかしそれだけで、ちゃんとした基準や根拠がないのである。日本の靴業界は、靴に関する一切の統一基準がなく、健康靴や外反母趾を改善する靴に関する統一基準や根拠もない。勝手に「我が社の靴は健康的です」といっているだけ。とてもお寒い状況なのである。

 足に合わせてつくることが前提のオーダーシューズも間違いだらけ。もし、あなたがオーダーシューズをつくるとよう。まずは足の採寸を行うはずである。たいがいは、フットプリント(足の真にインクなどをつけて、静止状態の足形を平らな紙の上に写し取る方法)や無反発ウレタン等を用いた足形採取(ひからびたカステラ状の素材の上にのって足の形を取る方法)を行う。一見、足の形を正確に計っているように思える。でも、ちょっと待った!これは、あくまでも静止して動いていない足の情報である。実際には靴を履いて歩くとき、人間の足は細やかに動いている。足の中にはいくつもの関節があり、筋肉や靱帯、血管、末梢神経が密集している。おまけに歩くたびに左右の足に体重がかかるのである。それを考慮しないでよい訳がない。そのため、オーダーシューズは、見た目は足にぴったりでも、実際に歩き出したらトラブル続出ということがよくある。これも採寸法が間違っているせいなのである。オーダーシューズといっても、さまざまなタイプのものがあることも問題だ。中でも注意したいのが、「ノセコ式(乗せ甲式)」と呼ばれるもの。足を採寸して靴型からつくるのならまだしも良心的なのだが、「ノセコ式(乗せ甲式)」は、既製の靴の靴型に当て物をして靴をつくり、靴の一部を変形させるだけ。オーダーという言葉からは、ほど遠いつくり方なのである。それでも、「これはオーダーメイドです」といえるのだから、何とも納得できない。こんな子どもだましのトリックで、高額なお金を出させようとする靴業界は、消費者をだましているといえるだろう。

実際に、「えこる」に来店した、足にトラブルを持ったお客様の中には、何足も「オーダーシューズ」を所有して履いているが、足に合わず、たこや魚の目が改善されなかったと話をする方々がいる。

 

第4節 「えこる」の設立

 

第2章の第1、2、3節まで述べてきたことをふまえ、ドイツ等を中心とする西欧型の「コンフォート靴」やその中敷製作技術をそのまま流用するのではなく、日本人の骨格と生活習慣を考慮した我が国独自の新たな中敷、「あつらえ中敷」(免震機能を有する特注中敷き:実用新案登録番号第3103236号)を靴類に入れることで、国民一人一人の「足元からの総合的な健康づくり」や「歩行可能年齢の引き上げ」を推進する目的で、「えこる」が設立された。

「あつらえ中敷」は阪神大震災で倒壊を免れたビルの構造をヒントに生まれた独自のものである。人間の体も高層ビルと同様にしなやかな柔構造をしているが、土台である足元が固い靴ではバランスをとりにくい。しかし、免震中敷きを用いると、骨盤や股関節を揺さぶり、人体の関節配列を常に正しい位置に戻すことができる。

そして、「えこる」の「準あつらえ靴」は「あつらえ中敷」用にできている。靴自体は牛革でできており、2〜3週間履き慣らすことによって、牛革が履く人の足に合うように伸びて履きやすくなり、まるでオーダーシューズのようになるのである。足を靴に合わせるのではなく、靴を足に合わせるのである。また、靴の中の環境にも注目し、有機溶剤や接着剤の使用量を従来の靴の約20分の1まで削減している。

また、「えこる」は、後発のライバルのことを設立準備の段階から取り組んでおり、「えこる」のある設立発起人(現・組合役員)は「えこる」が設立認可された場合を想定し、「えこる」で使用する予定の商標や特許を可能な限り登録したり出願したりしてきた。このため、後発のライバルが「えこる」を模倣しようとしても、いくつもの商標や「ビジネス方式の特許」が障害となり合法的に競合することが困難な状況にある。
 また、協同組合は協同組合法や不正競争防止法によって守られており、素材の工業利用権等も事前に獲得済みである。従って「えこる」は、知的所有権と複数の法律によって、ほぼ完全に「独走状態」となりつつあるのだが、実はここに「えこる」があえて協同組合という困難を伴う組織形態を選択した本当のわけがあるのである。
 それは、協同組合は協同組合法により「カルテル」やある種の独占が許容されているためだ。
たとえば農協は全国単一の組織であり、事実上完全な「独占企業」でありながら競合する企業
がほとんどない。
 同様に異業種連携協同組合の場合、定款に記載された事業目的や地域が広範囲であるため、逆説的にいえば競合する事業が出現しにくい状況にあるといえるだろう。

 

第3章 「えこる」設立の今後

 

ここでは「えこる」設立の今後について、ユーザーとメンバーとしての女性、異業種協同組合の強みの例、新しいカタチの“民間療法”で足の健康づくりと高齢社会の手助けとなるかなどを述べていく。3

 

 

第1節 「えこる」のユーザーとしての女性と「メンバー」としての女性

 

「えこる」のお客さまは9割が女性である。そして、「えこる」のオーナーやスタッフも女性が圧倒的に多い。膝痛や腰痛、歩行のトラブルといった身体的な悩みは、同姓の方が理解しやすいからというのも理由のひとつであるが、「えこる」が積極的に“女性の自立”を支援している背景もある。年齢や家庭の事情で働けなかった女性の社会進出を図ることで、雇用の創出を着実に進めている。また、異業種連携協同組合「えこる」の定款に記載された「加入資格」は、革靴製造業・ソフトウェア開発業・スポーツ用品小売業・療術業(整体・フットケア等)・フィットネスクラブの5業種である。この中で現状を継続しながら、新たな事業を始めようとした場合、組合は最大限の協力を惜しまない。なので、靴一筋の製造業社が、最先端のソフトウェア業に転向することも可能なのである。この仕組みが上手く機能したことで、低迷を続ける靴業界の中にあって、倒産やリストラに失業者の増加を食い止めた実績が高く評価されている。

 ここで、三人の女性の方のユーザーとしての感想を載せる。また、私の担当教員でもある小木曽先生のユーザーとしての感想も載せる。節のタイトルは女性がテーマであるが、男性ユーザーとしての意見としてここに載せさせていただく。(小木曽先生は男性である)

 

免震中敷きで足のトラブルが消えた!体験談(個人の感想です)

●膝の障害を持つ私が走れ、外反母趾まで改善 埼玉県 矢作淳子さん(46歳)

 私は生まれつき膝に障害があります。そのせいで転びやすく、ちょっとした段差でもすぐにつまずきます。骨盤がゆがんでいるせいか、肩コリや腰痛もひどく、三年前からは左足の外反母趾にも悩まされるようになりました。さまざまな健康靴も試してみましたが、どれも効果がありません。そんなとき、「えこる」を紹介され、免霧中敷きをあつらえてもらいました。履いて二〜三日後、急に腰痛がぶり返してきたのです。不安に思い、すぐにお店の歩行改善士に相談しました。すると、ゆがんだ骨盤が元に戻ろうとして一時的に痛みが出たのとのこと。その言葉を信じて履き続けたところ、腰痛は消え、外反母址の痛みもなくなったのです。今ではつまずいて転ぶこともなく、全力疾走もできるほど。肩コリまでラクになって、免霧中敷きを入れた靴の効果に驚いています。

 

●脚長差が原因の疲れ、股関節・膝の痛みも解消 東京都 横山麻理子さん (45歳)

 私は子どものときに股関節脱臼をしたため、左右の脚の長さが数センチも違います。それでも支障なく暮らしていたのですが、30代に入ってから、左の股関節が痛みだし、同時に左膝にも痛みが……。否応なく脚の障害を意識するようになったんです。靴には気を使って、オーダーメイドをしたり、シューマイスターという資格を持つ人にドイツ式の靴を選んでもらったこともあります。あるとき「えこる」のことを知り、“日本人にはドイツ式の靴が合わない”といわれたのですが、ドイツ靴で足の疲れが軽減していた私は、半信半疑でした。しかし、免責中敷き入りの靴を半月ほど履いていると、長時間歩いても疲れないことに気づいたのです。ドイツ式の靴と比べても明らかに快適です。股関節や膝が痛むこともまったくといっていいほどありません。右足にあった軽い外反母址もいつのまにか改善してきました。ようやく理想の中敷き・靴に出会えたと感謝しています。

 

●足裏のタコが柔らかになり、足の疲れも消えた!東京都 長友亮子さん (25歳)

 母が、「えこる」の免震中敷きと靴で股関節痛と座骨神経痛が改善したと聞き、私も「えこる」の靴を購入し、中敷きをあつらえてもらいました。私も足にトラブルを抱えており、ずっと悩んでいたからです。それは足裏に大きなタコがいっぱいできること。病院で取っても、すぐにまたできるのです。普通の靴を履いていると、足が疲れてどうしようもなく、仕事の途中で脱ぎたくなるくらいでした。ですが、免震中敷きの入った靴は、普通の靴よりも格段に足が疲れません。一日中履いて歩いていても、まったく疲れを感じないんです。 しばらく免震中敷き入りの靴を履いているうちに、カチカチだった足のタコがだんだん柔らかくなってきました。まだ、完全に消えてはいませんが、お風呂に入ったときなどに足の裏を触ると、普通の足裏と変わらないくらい柔らかなのです。もう少しすれば、消えてしまうだろうなと思っています。この免霧中敷きと靴がすっかり気に入り、現在は自分も歩行改善士の資格修得を目指して勉強しています。

 

●小木曽 道夫さん(男性 46歳)

 私はブラブラと歩くのが好きで、かつ、仕事柄立ち仕事が多い仕事柄、歩きやすい靴を求めてきました。日本の大手スポーツシューズメーカーがビジネス・ユース向けのウォーキングシューズ(以下、「A」と略す)を発売した頃、さっそく購入して履きました。Aは、商品コンセプトの先見の明、修理や靴底交換が可能であるというアフターサービス、履き易さという点で高く評価できますが、しかし、踵の幅が広すぎて私の足形に合わないという問題がありました。ドイツのスポーツシューズメーカーが発売したウォーキングシューズ(以下、「B」と略す)は、私の足形に合っていたので一時期愛用していました。しかし、Bはソールの耐久性に欠点があったため、すぐに製造中止になってしまいました。結局、イギリスのスポーツシューズメーカーの定番モデルである、アッパーは革靴に近いデザインでソールはスポーツシューズというウォーキングシューズ(以下、「C」と略す)を長年愛用してきました。Cは歩きやすく、かつ、ビジネス・ウェアに併せやすいという点でデザインが優れているため多くの消費者から支持されています。しかし、Cは中敷きの土踏まず部分のパッドが薄い点が私の足形に合わないため、市販の土踏まず用のパッドを購入して貼り付けることによって足形に合うように調整して使用してきましたが、市販のパッドを用いた素人による調整には限界がありました。そこで、筆者から「えこる」の話を聞いてさっそく購入して履いてみたところ、Cと比べて腓腹筋やヒラメ筋が疲れにくく、非常に快適であり、歩行改善士の方が中敷きを調整してくださるアフターサービスも万全であり、以降仕事用として愛用しております。ただし、販売店が少ないことと知名度が低いことを指摘できましょう。

 えこるは男性の「健常者」のユーザーが少ないため、科目担当者がインタビューの回答者となることにしました。「えこる」の紳士靴のアッパー部はプレーントゥやUチップといったビジネス・シューズの基本デザインであり、中敷きを含めたソール部はスポーツシューズメーカーのウォーキングシューズと比べてひとりひとりのユーザーの足形に合うため、ぜひ、男性の「健常者」で立ち仕事が多い方々にお勧めします。

 

次に「えこる」で自立した2人の女性の体験談を載せる。

一人目は自らオーナーとなって「えこる」ショップを持った女性の方、二人目は「えこる」ショップを複数店鋪運営している会社に入って、ショップのスタッフとして働いている女性の方である。働く形態は異なるが、2人とも「えこる」の靴と中敷きに出会ったことで、「人生が変わった!」のだそうだ。仕事で大きなやりがいを得て、充実した毎日を送っているとおっしゃっている。以前はごく普通の主婦や会社員だった2人が、“靴と歩行の専門家”、“中敷きの専門家”として自立するまでの経緯や、現在の状況を語っていただいた!

 

本当によい靴をお客様に紹介できる喜び!

「えこる」健香与野/仲田 香織さん(30歳)

●母の足のトラブルが「えこる」の靴と中敷きで消えた!

 私が「えこる」のことを知ったのは母を通じてでした。母はかかとの骨にトラブルがあり、以前から歩くことにとても苦労していたのです。それが、「えこる」 の靴と中敷きに出会ってから、母はみるみる元気になっていきました。「歩くのがつらい、外に出るのがイヤ」と言っていたのが、笑顔で外出し、歩くようになったのです。そんな母の変わり様をみて、「えこる」ってすごいな!と思いました。そしてもっと「えこる」のことが知りたくなったのです。母が「えこる」の靴と中敷きに出会ったのが平成16年の8月こと。それからわずか3カ月後の11月には歩行改善士の講習を受けていました。講習会の内容は、もう、目からウロコが落ちるようなことの連続でした。当時、私はある大型店で婦人靴の販売をしていたんです。お客様の中にも足の不調を抱える方が大勢いらっしゃいました。靴を売ることは大好きでしたが、「えこる」のこと知ってから、“靴を売るだけでいいの?本当にお客様に喜んでもらえるの?”という疑問がムクムクとわいてきていたのです。と同時に、自分が売っている靴のことも気になり出しました。婦人靴は、一般的に機能よりもデザイン重視のものが多いですよね。そんな靴ばかりでは、女性の足はどんどんダメになってしまいます。「えこる」の靴や中敷きのように、“履く人を元気に幸せにしてこそ本当によい靴、お客様に喜んでもらえる靴”なんだということがわかってきたのです。「えこる」ショップで中敷きの製作や接客の実習を受けていると、いろいろなお客様がいらっしゃいます。そのほとんどは足にトラブルがある方です。来店したときには、みなさんほとんど暗いお顔をしています。それが、中敷きを調整して「えこる」の靴を履いた途端、パッと明るく変わるのです。そんなお客様の姿を見て、私もこんな靴が売りたい、「えこる」のお店を持ちたい!と強く思うようになりました。また、自宅近くの埼玉県与野駅周囲に「えこる」ショップがなかったのもお店を持ちたいという動機のひとつになりました。こちらに住む方たちにも、「えこる」のことをぜひお知らせしたいと思ったのです。それから話はトントン拍子に進み、年明けの平成1722日に、JR与野駅のそばに『「えこる」健香与野』をオープン。

●組合と家族が支えに!!

実家が健康茶の販売をしており、ショップはその空き店舗を利用しました。経営については何もわからない私でしたが、靴内環境歩行改善協同組合が全面的にアドバイスしてくださいました。また、家族の協力や応援も、心強いバックアップとなりました。お店では、「えこる」の靴の販売・中敷きの調整と加工、健康茶の販売をしています。宣伝はほとんどしていませんが、口コミで遠方からもお客様がいらっしゃいます。お店の経営はまだ初心者なので運営は大変ですが、「ありがとう!」と心から喜ぶお客様の笑顔が、大きな支えになっています。

 

お客様の笑顔が力に。感動をいただいています!

「えこる」救足室 本駒込/矢作淳子さん(46歳)

●靴が大好き!でもその靴のせいで……

私はすごい靴マニアで、押入れには靴がぎっしり詰まっています。デザインがかわいらしいもの、ステキなものを見ると買わずにはいられなかったんです。生まれつき膝関節に不調があって、何かというとすぐにコロンコロンと転んでいました。主人が靴内環境歩行改善協同組合の方と知り合いで、「体や足によい靴があるから、ちょっと話を開いてみないか?」と言ったのは平成16年の夏のことでした。そして、同組合の専務理事である佐藤悦正さんにお会いし、「えこる」の中敷きや靴についてのお話を伺ったんです。靴は“おしゃれのために履くもの”と考えていた私にとって、佐藤さんのお話は驚きの連続でした。今まで自分が選んでいた靴では、膝関節の不調をかえって悪化させてしまうこと、靴や中敷きを変えることで体や足のトラブルも解消できること、等々……。そんな靴ならもっと知りたい!と佐藤さんに言うと、「歩行改善士」の勉強をしてみないか?と誘われたのです。すぐさま次回の講習に申し込んで、講習会に参加しました。足の大切さ、それゆえに大切な靴や中敷きのことなどの講義を聴き、さらに「この靴と中敷きならゼッタイいい」という思いが深まりました。なんと私が「えこる」の靴と中敷きをあつらえたのは、歩行改善士の講習会を受けた後なんです。「えこる」の靴を初めて履いたときの感想は「あれれ?」。今まで履いてきたどんな靴とも、感じが全く違ったんです。履いて歩いてみると、もっと「あれれ?」。いつもポンポコリンにむくんでいた足が、細くなったのです。特に長時間歩いていたわけではありません。運動が(中でもウォーキング)が大嫌いなので、「えこる」の靴を履いて歩くのは、スーパーやご近所をうろちょろするときくらい。にもかかわらず、足のむくみがすっかり消えたのです。おまけに転倒することがウソのようになくなってしまいました。さらに、病院へ通うほどウオノメで悩んでいた娘にも、「えこる」の靴と中敷きをすすめたところ、わずか3カ月でなくなったんです。「この靴と中敷きはスゴイ!!」 って、心から思いました。

●普通の主婦から「えこる」ショップのスタッフに!

都内の「えこる」ショップで実習をしていると、いろいろなお客様と出会う機会がありました。自分の持っていたトラブルよりも深刻な不調をお待ちの方が大勢いらっしゃるんですね。杖をつきながらよろよろ歩いていたお客稼が、杖なしでスタスタと歩いて帰って行くのを見たときの“驚きと感動”は、今でも忘れられません!心から喜んでいらっしゃって、その笑顔は本当に魅力的でした。実習を重ねるうちに、おじいちゃんやおばあちゃん、足にトラブルを持つ方々に、私もこんな笑顔をつくってあげたい、と思うようになりました。しかし、私はごく普通の主婦で働いた経験もあまりありません。尻込みしていた私の肩をボンと押してくれたのは、“組合が全面的にバックアップし、何かあったら助けるから”という一言でした。昨年の1月から、「えこる」救足室・本駒込店のスタッフとして働いています。この仕事は“人助け半分”です。それだけやりがいや喜びがあります。ただし、もう少しステキなデザインが増えたらいいなって思います。

 

第2節 異業種協同組合の強みの例

(インターネットPOSとサプライチェーンマネジメント(SCM)の導入)

 

 POSシステムとは店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いるシステムのこと。「販売時点管理」などとも訳される。

緻密な在庫・受発注管理ができるようになるほか、複数の店舗の販売動向を比較したり、天候と売り上げを重ね合わせて傾向をつかむなど、他のデータと連携した分析・活用が容易になるというメリットがある。このため、特にフランチャイズチェーンなどでマーケティング材料を収集するシステムとして注目されている。

POSシステムと経理システムなどを連携させ、クレジット決済や税額の自動算出なども一元的に管理するなど機能を拡張したシステムもある。

また、店舗で販売している商品の情報をあらかじめホストコンピュータに記録しておくと、販売時にバーコード情報を元に商品情報を検索し、レシートに購入商品を正確に記録できるのもPOSシステムの副次的な利点となっている。

 サプライチェーンマネジメントとは企業活動の管理手法の一つである。取引先との間の受発注、資材の調達から在庫管理、製品の配送まで、いわば事業活動の川上から川下までをコンピュータを使って総合的に管理することで余分な在庫などを削減し、コストを引き下げる効果があるとされる。

さらに詳しい説明はこちらへ(IBM

http://www-06.ibm.com/jp/servers/eserver/iseries/seminar/scm/scm02.html

 「えこる」は平成12年8月に東京都より設立認可されたが、そのとき東京都は「えこる」を「IT関連ニュービジネス・ベンチャー型異業種連携協同組合」と定義したそうである。
 それは「えこる」が東京都より認可を受ける前に、すでに「インターネットPOS」と特注品・組合せ商品のオンライン通販ソフトを結びつけた独自のシステムを構築していたからである。
 しかし、設立当初の資本金がわずか300万円の協同組合が、どうして開発に資金がかかるマネジメントソフトを自前で構築しようとしたのだろうか。
 それは「えこる」が数年間におよぶ設立準備の段階から、本格的な異業種連携協同組合をめざしていたことに由来する。

 「えこる」の選任講師によれば本格的な異業種連携の場合、「もの」と「お金」と「情報」が複雑に重なり合い、事務員がこれを処理すると多大な時間と労力を必要とするため、この複雑な取引をインターネットを利用して事務経費を節減すると共に、すべての組合員が、いつでも・どこにいてもありのままの業績を把握できるようにしたかったのだと説明する。
 そこで「えこる」は、(株)ビジュアルジャパン(「えこる」組合員企業)が開発した「Webpos」(ウェッブポス:インターネット常時接続可能なPOSシステムで同社の登録商標名)を利用して、本部と複数の共同利用店舗のレジを Webでつなぎ販売時点における購買行動の把握や、在庫の受注発注・品揃えの調整等の情報を一元管理することにした。「えこる」は「あつらえ靴」や「あつらえ中敷」のインターネット通販を設立準備の段階より計画していたため、インターネットを利用した特注品や改造品・組合せ商品等の通信販売が可能な汎用ソフト(特注品等に利用できるエレクトリック・オーダーシステム:EOS)も独自に構築する必要があったのである。
 しかも、さらに「えこる」では上記「Webpos」と特注品用EOSをリンクさせることで、販売時点管理情報が即座に製造ラインにも直接伝わり、部材の手配や工程管理・納期管理等の最適化にも利用されている。
 これにより特注品や改造品等の単品を効率よく量産することが可能となり、従来から靴業界の弱点とされた「多品種大量生産」からも脱却できることはいうまでもない。

このように異業種協同組合では、組合員企業同士が協力してソフトを開発することも可能である。この場合、「えこる」は組合員企業が開発したソフトを活用したため、安く、且つ効率的にソフトを開発できたと言えるだろう。

 

第3節 新しいカタチの“民間療法”で足の健康づくりと高齢社会の手助けとなる

 

 団塊の世代が退職を迎え、日本は本格的な高齢社会に突入しようとしている。しかしながら、年金問題や急増する医療費など、わが国の経済を揺るがしかねない数々の難問は置き去りのまま。人助け半分主義を貫く「えこる」が放っておけるわけがないのである。「えこる」は独自の視点で、このテーマに取り組んでいる。合言葉は『歩行可能年齢を引き上げよう!』。“元気の出る”スローガンだと思わないであろうか?

日本は言わずと知れた世界一の長寿国。とくに女性の平均寿命は85.3歳(平成14年/WHO資料)で、男性と比べ約7歳も長生きである。この統計と表に『健康年齢』が発表されるのをご存知だろうか?これは健康を維持できる平均年齢のこと。日本男女は75歳で、こちらも世界ナンバーワンである。健康の指針は、”歩行″でみるとわかりやすいと思う。寝たきりでなくとも、歩くことに不安を覚える年齢の境が70代の中頃に到来するのである。外出好きの女性たちが″おでかけ″を止めてしまう。外に出ないので、買い物をする機会は激減、旅行の回数も当然少なくなり、オシヤレやお化粧を楽しむ意欲も薄れてしまうはずである。つまり、女性たちは、お金を使わない生活へ移行し、経済活動から退場してしまうのである。そればかりか、医療費は増加の一途、この手詰り状態の中で国は未だ有効策を模索していように見受けられる。「えこる」は、“民間で出来ること”という視点で、この問題を捉え、その根底にある「歩行可能年齢の引き上げ事業」に着目したのである。

「えこる」の免震中敷きの効果はさまざまである。足の疲れの軽減や外反母趾、タコやウオノメなどといった足のトラブル、腰痛や膝痛、股関節痛などの改善に役立ち、多くのお客様からお礼のお言葉をいただいている。また、「えこる」の免霧中敷きは、高齢社会の一番の問題である「健康年齢75歳問題」を解決する大きな役割をも果たしている。先ほども述べたが、健康年齢とは実際の年齢でなく、体の健康度を表す年齢のことである。わが国では75歳になると、高齢者は急に歩かなくなり、外出するのは病院通いのときだけという生活が始まりがちである。「外出しない→人に会わない→オシヤレをしない→買物しない→外食しない→交通機関を利用しない→脳が刺激を受けない→ボケたり生活習慣病にかかりやすくなる→介護が必要になる→年金を溜め込んで使わない→医療介護費用がかさむ→労働世代にお金が循環しなくなる」といった悪循環が始まる、と推測されている。逆にもし高齢者が、元気に歩いて外出できるとしたらどうであろうか?歩くことは、「血流の改善→代謝機能向上→リンパ系(ホルモン系)の活性化→免疫力の向上→自然治癒カアップ」につながる。さらに「積極的に外出する→人に会う→オシヤレをする→買い物する→外食する→交通機関を利用する→脳が刺激を受ける→ボケにくくなり、生活習慣病にかかりにくくなる→医療の必要が減少する→消費を通じて年金を労働世代に循環させることができる」というように、明るい未来につながる。残念なことに、平成155月に施行された「健康増進法」の中でも、“脚力の向上”はテーマにすら取り上げられていない。また、日本には日本の履きものの歴史や履きもの文化に基づいた足と靴と歩行の専門家がほとんどいない。このため靴内環境歩行改善協同組合では、こうした深刻な現象を「75歳問題」と呼び、「免震中敷き」づくりの専門家である「歩行改善士」を育てると共に、各方面に対しても早期の対策を呼びかけている。

 

終わりに

 

 私なりに靴内環境歩行改善協同組合についてや、日本の靴の事情や歴史について調べてみた。足や靴、歩行にトラブルのある方、これから新規事業を立ち上げようと思っている方がいたらぜひ一度、「えこる」に足を運んでみてもらいたいと思う。

そして、多忙な時にインタビューを受けてくださり、詳しく説明してくださった佐藤悦正歩行改善士選任講師と、2年間ご指導してくださった小木曽先生に心から感謝いたします。

 

 

 

§注§

 

          1)K・M(2003)、法庫『中小企業等協同組合法』、佐藤悦正 「免震中敷き健康法」(2006

を参照した。

          2)佐藤悦正(2003abc、)、歩行改善士養成テキスト(2004)、長原紀子(2005)、選任講師インタビュー(2006)、佐藤悦正 「免震中敷き健康法」(2006)を参照した。

          3)佐藤悦正(2004)、K・M(2003)、靴内環境歩行改善協同組合(2006)IT用語辞典(2006)、佐藤悦正 「免震中敷き健康法」(2006)を参照した。

 

参考文献

 

          歩行改善士養成テキスト 平成16年版

          K・M「IT関連ニュービジネス・ベンチャー型異業種連携協同組合の研究」

 M大学提出卒業論文、平成15年1月20日

          佐藤悦正(2003年a)「歩くことがストレスになる時代」『介護ジャーナル』平成15年8月号

          佐藤悦正(2003年b)「ドイツ靴という迷路(その1)」『介護ジャーナル』平成15年9月号

          佐藤悦正(2003年c)「ドイツ靴という迷路(その2)」『介護ジャーナル』平成15年10月号

          佐藤悦正(2004)「健康年齢と75歳問題について」『介護ジャーナル』平成16年1月号

          長原紀子(2005)「なぜなぜ繁盛店」『日本経済流通新聞』平成17年4月27日

          東京都 (東京都生活文化局総務部男女平等参画室)平成14年

「チャンス&サポート東京プラン2002」http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/index8files/chance.pdf

             靴内環境歩行改善協同組合(2006)『あつらえ靴』http://www.fit-shoes.com/

IT用語辞典(2006) e-Words http://e-words.jp/

             IBM

 「SCM[サプライチェーン・マネジメントとは・・・]

http://www-06.ibm.com/jp/servers/eserver/iseries/seminar/scm/scm02.html

          法庫『中小企業等協同組合法』http://www.houko.com/00/01/S24/181.HTM

          平成18年6月3日 靴内環境歩行改善協同組合 佐藤悦正歩行改善士選任講師インタビュー

          佐藤悦正 『免震中敷き健康法』(2006)企画 株式会社ノバック

                    編集 有限会社カーブ

                    印刷/製本 恒信印刷株式会社

copyright 2007, Akiyama Yoshiyuki

【戻る】