國學院大學経済学部の理念には、「現場主義」があります。すなわち「現場主義」とは、私たちが直面している問題状況をより直接的に学び、自ら解決策を考える能力を養成することです。具体的な科目としては、現場に出かけ調査実習を行う「フィールドスタディ」とアンケート調査実習を行う「アンケート調査実習A・B」という調査実習科目と、これらの基礎知識を学ぶ「社会経済調査の基礎」という講義科目があります。
まず、2年前期に「社会経済調査の基礎」を履修して調査の基礎を学び、2年後期の「アンケート調査実習A」に続けて3年前期に「アンケート調査実習B」を履修することによって量的調査の技法を修得し、2年後期に自分が感心ある領域の「○×問題入門」を履修したうえで3年次に「フィールドスタディ」を履修することによって質的調査の技法を修得することができます。なお、「アンケート調査実習A・B」と「フィールドスタディ」の両方を履修してもレポートの執筆時期が重複しないように、両者の科目の配当年次を半期ずらしてあります。また、「アンケート調査実習A・B」と「フィールドスタディ」は、「環境と開発」、「地域と福祉」、「企業ネットワーキング」の3コースに共通したコース別指定専門応用科目となっています。
履修年次 | 2年前期 | 2年後期 | 3年前期 | 3年後期 | 【コース】(3年次4月に選択) | ||
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科目名 | 社会経済調査の基礎 | → | 環境・開発問題入門 | → | フィールドスタディ (複数並行開講・6単位) |
【環境と開発】 | |
地域社会問題入門 | 【地域と福祉】 | ||||||
企業問題入門 | 【企業ネットワーキング】 | ||||||
アンケート調査実習A | → | アンケート調査実習B | ※3コース共通 |
「社会経済調査の基礎」
まず、2年前期の学科基礎科目である「社会経済調査の基礎」では、「フィールドスタディ」および「アンケート調査実習A・B」を履修するうえでの基礎知識となる、社会経済調査の目的、マナー、調査手法の初歩などについて学びます。したがって、「社会経済調査の基礎」は「フィールドスタディ」および「アンケート調査実習A」を履修するうえでの前提科目となります。
「アンケート調査実習A・B」
「アンケート調査実習A・B」は調査の方法のなかでも、郵送調査や集合調査などのいわゆる量的調査の実習を行う科目です。2年後期の「アンケート調査実習A」では調査対象を決めて調査票を作成することが最大の課題となり、そして、実際にデータを収集するところまでの実習を行います。「アンケート調査実習A」を履修するためには、「社会経済調査の基礎」を履修済みであることが前提になります。3年前期の「アンケート調査実習B」では、前年度に収集したデータを入力して統計的分析を行い、調査報告書の原稿となるレポートの執筆・編集までの実習を行います。「アンケート調査実習B」は前年度の「アンケート調査実習A」で収集したデータの分析を行いますので、前年度の「アンケート調査実習A」が前提科目となります。
「フィールドスタディ」
「フィールドスタディ」は経済ネットワーキング学科の「現場主義」の核になる科目であり、事例調査などのいわゆる質的調査の実習を行います。「フィールドスタディ」は3つのコース向けに、毎年3コマ程度開講する予定です。そこで、「フィールドスタディ」を履修する以前に自分が選択したいと希望するコースに応じて「環境・開発問題入門」、「地域社会問題入門」、または「企業問題入門」を履修済みであることが望ましい。「フィールドスタディ」を履修するためには、「社会経済調査の基礎」を履修済みであり、かつ、「環境・開発問題入門」、「地域社会問題入門」、または「企業問題入門」のうちのどれか1科目以上、合計2科目以上を履修済みであることが前提になります。
「フィールドスタディ」は通年6単位の科目であり、前期はおもに調査の設計と事前調査を、通常は夏休みに合宿形式で現地調査実習を行い、後期は夏休みに収集したデータの整理・分析を行い、調査報告書の原稿となるレポートの執筆・編集までの実習を行います。