原田敏明毎文社文庫の研究
本データベースは、國學院大學日本文化研究所「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」プロジェクトと皇學館大学神道研究所との共同研究計画に基づいて、皇學館大学神道研究所原田敏明毎文社文庫の写真資料の画像と、皇學館大学神道研究所編『原田敏明毎文社文庫写真目録』に整理された文字データとを電子情報化したものであり、両者の合意のもと、その一部について暫定的に國學院大學側から公開するものである。
例 言
・本データベースは、皇學館大学神道研究所原田敏明毎文社文庫の写真資料の画像を電子情報化した上で、それらの記載事項等を整理し目録化した皇學館大学神道研究所編『原田敏明毎文社文庫写真目録』の文字データを付したものである。
・31函に整理されている写真資料すべての電子情報化を完了したが、本データベースではそのうち戦前期のものにあたる14函分について暫定的に公開した。
・記載事項等については、皇學館大学神道研究所編『原田敏明毎文社文庫写真目録』に準拠しているので、次項に掲げる同目録の概要・凡例を参照されたい。なお、同一番号が付与されている写真があるため、データベース化にあたっては〈関連情報一覧〉欄を新たに設けてそれらを表示した。
・原田敏明毎文社文庫資料の画像・テキスト等のデータの所有権・著作権は、皇學館大学神道研究所に帰属する。このサイトで提供するデータは、著作権者である皇學館大学神道研究所の許可なしに、全部または一部を複製・改変・再配布・販売することを禁ずる。
・本データベースの作成にあたっては、牟禮仁(皇學館大学神道研究所)・杉山林継・小川直之・加藤里美(國學院大學日本文化研究所)の指導のもとで、デジタル化等の作業全般を田中秀典・深澤太郎・青木良輔・中村耕作が担当した。
皇學館大學神道研究所毎文社文庫資料の概要
本写真目録は、原田敏明毎文社文庫のうち平成12年3月に寄贈された写真を対象とするものである。それらの枚数は、計3,655点の多数となる。
先生は、昭和11年1月から「本邦農耕儀礼の宗教民族学的研究」のテーマで、高松宮家より有栖川宮記念奨学金を受け、フィールド・ワークに従事されることとなった。本目録の元となる台帳の第1号の日付が、昭和11年1月1日であることは、この調査・研究と密接していることを示している。そして、台帳収録写真の期間は、以降昭和54年までとなる。
本目録に記載された撮影の場所・対象・事項等により知られることは、それ以降における原田学の形成過程、展開を探る上で貴重な資料となると考えられる。
〔写真台帳〕
1)本写真目録は、原田先生自らが記入、作成された「写真台帳」(2冊)にもとづく。それは、見開き2頁に次の項目が印刷されている。
受入番号・所在地(府県郡市町村字/神社名等)・件名・備考・撮影年月日・受入(なお、見開き2頁の記載件数は20である。)
2)受入番号順の各項目にはナンバリングが付され(末尾は手書)、その番号は4,120までとなっている。それらのうち番号はあるが項目に記載がないもの、記載はあっても写真が存しないもの(9点)等、また台帳未記載で存在するもの等がある。
これらを台帳と照合し確認すると、実際に存する枚数は3,665点となる。(なお、同一写真で複数あるものは含まない。)
3)原台帳の記載順は、番号1の撮影年月日が昭和11年1月1日で、以降撮影年月日順を基本とする。ただし、その順には前後する個所がある。それは、写真撮影とその整理、台帳記載時とが異なることによるとみられる。
〔撮影、整理〕
1)ご自身撮影がほとんどであるが、他者(40数名)によるものが250点前後ある。
2)整理・保管は、台紙(約16.5㎝×12㎝)に貼ったのと焼付のままとがあり、同一規格の函31に収納されている。保存状況は良好である。
3)これら整理・保管された写真は、撮影ののち取捨選択されたものと推される。
4)これらとは別途に、写真アルバム4冊に整理された写真がある。それは、前記写真中から・オハケ(全国)と・神社・寺・会所(奈良県)を複写したものである。
〔目録2篇〕
1)本目録は、上記の「写真台帳」を編集したものである。それは、2篇からなり、第一篇は原台帳の記載順に、第二篇は都府県別にわけ、撮影年月日順とした。
2)台帳記載事項についての注記事項は、下記の通りとなる。
〈受入番号〉欄 ・原台帳の番号(記載順)である。
〈所在地〉欄 ・府県郡市町村字等の地名表示は同一場所でも、戦前と戦後にわたるため変化している場合がある。
〈神社名等〉欄 ・神社名と寺院名とが記載されている。
〈撮影年月日〉欄・「11,1,1」は、昭和11年1月1日であることを示す。
〈受入〉欄 ・寄贈を受けた撮影者名、年月日等を記載する。
なお、本欄に次の事項を補った。
1,2〜5:同一写真がある場合の枚数
2,C:カラー写真(その他は白黒写真)
3,ネガ:ネガ・フィルムが付されている
4,台帳記載と写真とを照合し、写真が無いものを注記した。
3)全般に関わる注記事項は、下記の通りである。
1,*印は台帳には記載なく、写真裏面に記された記述である。
2,※印は編者(牟禮)による注記である。
3,[ ]内は編者による補遺である。(件名欄に記入ないものの推定等)
〔内容、その他〕
1)撮影対象・内容のほとんどは現地におけるものであるが、若干、図・文書・図書等がある。被写体・内容の特色の一として、当屋・オハケ、社域(神社・堂・会所)、墓地等が相当の割合に及ぶ。
2)著書・論文に掲載されている写真は、管見では30点ほどと限られている。
3)参考までに県別の数は、多い順に下記の通りとなる。
奈良県/915 三重県/584 滋賀県/357 沖縄県/334 兵庫県/144 京都府/135 香川県/109 熊本県/105 千葉県/104 長野県/102 高知県/85 島根県/65 岡山県/59 鹿児島県/48 大阪府/38 東京府・都/30 愛知県/29 福井県/27 福岡県/27 大分県/25 埼玉県/24 茨城県/23 秋田県/20 静岡県/19 愛媛県/19 広島県/18 宮崎県/18 和歌山県/17 徳島県/17 神奈川県/13 福島県/12 青森県/11 山形県/9 栃木県/8 岐阜県/8 山口県/8 新潟県/7 長崎県/5 宮城県/4 石川県/3 鳥取県/3 山梨県/2 岩手県/1 富山県/1 佐賀県/1 不詳/21 (ナシ 北海道・群馬県)(その他 朝鮮/10 タイ国/3)
4)台帳記載事項のデータ入力は小嵜絵里さんの尽力を、判読し難い個所は西川順土皇學館大学名誉教授(平成15年6月逝去)にご教示頂いた。深謝の意をささげます。それらの補訂と目録編集、原稿作成は牟禮仁(本所専任所員・教授)が担当した。
(皇學館大学神道研究所編『原田敏明毎文社文庫写真目録』による。)
データベース化にあたっての凡例
・記載事項は皇學館大学神道研究所編『原田敏明毎文社文庫写真目録』(以下、目録)に準拠した。
・原田氏による原台帳の項目名については「」を付した。
・目録で「同上」と記載されているものについては、それが指し示すものに改めた。
・目録に都道府県名が記載されていないものについては[ ]で補った。
・写真裏面にスケッチが残されている場合はそれもデータ化し、「受入」欄に「裏面」と記した。
・備考について※で補った部分がある。
・なお、同一番号が付与されている写真があるため、データベース化にあたっては〈関連情報一覧〉欄を新たに設けてそれらを表示した。