@ 歴史科学の一分野としての歴史地理学
<研究資料> | <分野> | <研究課題> |
古記録・古文書 | 文献史学 | 人文・社会現象一般(政治・経済・文化など) |
遺 物・遺 構 | 考古学 | 古い時代の生活文化(物質生活・精神生活) |
伝承・民俗資料 | 民俗学 | 新しい時代の生活文化(物質生活・精神生活) |
地 名・景 観 古地図・絵 図 |
歴史地理学 | 生活空間・生活世界に関わる問題 (環境史・歴史的景観・歴史現象の地域差など) |
A 地理学の一分野としての歴史地理学
地理学=地表の科学・・・・・・地表現象をどう捉えるか?
a環境 | b地域 | c景観 | d空間 |
民族と「風土」 |
生活空間の論理 等質地域と結節地域 地域差と地域性 中心地理論の歴史性 |
自然景観→原景観→古景観 地形学と景観発生学 文化的象徴としての景観 |
地表現象の空間的パターン とプロセス 距離減衰法則とその有効性 |
過去を対象とする地理学の位置と意義
Phase1 | 「時の断面」Cross Sectionを記述する 分野としての歴史地理学 |
ある特定の時点における地表の復元 ex(1) 洪水堆積物の分析--------過去における地表の抽出 ex(2) 絵図・土地史料の復元--------歴史時代における土地の復元 歴史地誌への志向性=static静態的な地理学観 |
Phase2 | 文化景観学としての歴史地理学 |
景観の歴史性=地表に刻まれた歴史 |
Phase3 | 「地理的変化」Geographical Changeの学 としての歴史地理学 |
地理的現象の変化------そのプロセスとメカニズムの追求 地理的現象は如何に変化し、新たなシステムを形成するのか? |
@環境史へのまなざし
A「歴史の舞台」 | <構造としての環境> |
歴史の舞台=ブローデル(1966)『地中海』第1巻「環境の役割」 |
B社会変化の一要因 としての自然環境変動 |
<環境もまた変動する> |
気候変動→地形条件の変化 |
C人間による環境改変とその影響 | <社会が変えた環境> | 開発と環境の改変=2次的自然の形成 資源としての環境:無限→有限 過去における災害発生と環境保全の思想 |
D自然災害と社会 | <社会を破壊する環境> | 自然のメカニズムによるカタストロフ 災害頻発地域に住む人々 災害認知と災害情報 防災への貢献=歴史地理学の社会的貢献 |
A災害絵図分析の課題―島原大変絵図のばあい
吉田敏弘:寛政四年島原大変絵図の初歩的検討(2000年度日本国際地図学会大会報告資料)
パワーポイント・ファイル 島原大変絵図
参考資料リンク
インターネット博物館「雲仙普賢岳の噴火とその背景」(九州大学理学部関係HP)
「島原大変肥後迷惑」(日本地震学会『ないふる』26号Web版)
3 、景観プランから新しい景観研究へ
@景観プラン研究への誘い
長岡京と古山陰道 (足利健亮による)
解説ページ(『地形図に歴史を読む』第4集より)
A景観プラン研究の夜明け
米倉二郎: 条里村落説(30戸一里制)・・・・・近江国栗太郡十里村 地籍図 集落部大縮尺地図
米倉説自体は誤りであったが、そこには景観から歴史を論じようとする鋭い着想があった。
参考資料: 条里制 条里景観(湖東平野の空中写真から)
条坊制
B歴史考古学からの挑戦
条里地割の起源をめぐって
埋没条里地割の発見・・・・・地表上の地割の起源に対する疑問?
更埴条里 更埴条里の断面(信州考古学探検隊HPより)
条里地割の広汎な形成は12世紀?
岡山市南方釜田遺跡の水田遺構(岡山市埋文センターHPより)
条里呼称法と条里地割の先後関係
奈良時代の校班田図・・・・・大和国京北班田図(中世の写図、東京大学文学部所蔵本)より推測可能
C地割の起源と持続性の研究に向けて
明治の地籍図に見える地割はいつ形成されたのか?
地割はどのように変容するのか?
地割はどのようにして維持されるのか?
景観変化のプロセスとメカニズム研究に向けて
地図作成者 |
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地図利用者 |
現実の風景 | -------1------- | -----2----- | -----3----- | 絵図の風景 | ||||||||||||
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