辰巳教授のメッセージ

エッセイヘ

  万葉集は、入れ立ての美味しいコーヒーに合う−そんな感じがしてきました。休日の朝、ゆったりとした気分で目覚ましにコーヒーを入れて万葉集を開く。コーヒーの香りと共に「こもよみこもちふくしもよみふくしもち」などという、呪文のような、地底の唸り声のようなものが聞こえて来ます。そこには、あのコーヒーの香りと味わいに似た、不思議な古代の世界が立ち現れます。万葉集と苦めのコーヒー、ぜひ試してみてください。