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2.健康管理と食生活

岡井 昭憲・久保田 裕気・齋藤 知子・Lu Jing

2-1.普段の食欲について(問8)

 調査対象の大半が10代後半〜20代前半であった点、調査時期が春であったという点より、【単純集計】は、食欲が「いつもある」:45.6%、「たいていある」:45.6%、計97.4%であった。
 性別クロス集計(表2-1)より、食欲が「いつもある」に対し、男:47.1%、女:43.0%と、若干男性の比率が大きく、「たいていある」に対しては、男:51.3%、女:53.3%と、若干女性の比率が大きかった。もっと調査対象の年齢層に差があったり、調査時期が違っていたら、これらの結果とは異なったであろう。

2-2.食事量について(問9)

 男女差が出ると予想していたこの質問は、性別(表2-2)では、「人並みより多い」と答えたのは男性37.0%、女性23.4%とやはり男性の方が13.6%多い結果となった。「人並み」の基準が個人によって異なりあいまいだが、「人並みより多い」の女性23.4%は思いのほか多かった。

2-3.食事の早さについて(問10)

 この問に関しては、結果にばらつきが見えた。【単純集計】の結果は、食事の早さが「人と変わらない」:33.8%と一番多かった。注目したい点は、食事の早さが「いつも早く食べ終わる」:18.0%、「人より早いことが多い」:28.5%、計46.5%という結果であったことだ。この結果も調査対象の年齢的なものが反映しているのではないかと思う。
 性別クロス集計(表2-3)より、男性は「いつも早く食べ終わる」〜「人と変わらない」に集中し、女性は「人より早いことが多い」〜「人より遅い」に集中していた。この点は予想通りの結果であるといえる。

2-4.偏食について(問12)

 単純集計より、偏食が「ほとんどない」:78.1%と意外にも偏食がある人が少なかった。
 性別クロス集計(表2-5)より、偏食が「ある」のは27.1%と女性の割合が多く見られた。

2-5.朝食・夕食のとりかたについて(問13)

 単純集計より、朝食は「自宅が多い」:76.8%と、大半を占めていた。クロス集計(表2-6)を見ても、男女比に差はなかった。
 夕食に関しては、「自宅が多い」:50.0%、「外食が多い」:49.1%と見事に半数に分かれた。この結果は、調査対象の年齢的なものと、一人暮らし、バイトをしている等の、生活的要因が反映しているものと言えよう。
 性別クロス集計(表2-6)より、男性に関して、夕食は「自宅が多い」:42.9%、「外食が多い」56.3%、に対し、女性は、「自宅が多い」:57.6%、「外食が多い」:42.1%、と逆の結果が見られた。

2-5.食事のバランスについて(問14)

 単純集計より、全体的にバランスがとれていたと思う。しかし、牛乳、青野菜「ほとんど食べない」という結果がそれぞれ、37.7%、37.3%と目立った。カルシウム源の摂取が少ないということだ。性別クロス集計からわかったことは、牛乳を取らない多数が女性で、青野菜をとらない多数が男性であった。揚げ物を「ほとんど食べない」:46.1%で半数を占めているという結果であったり、手作りのおかずを「週5回は食べている」:26.3%、「週2〜3回は食べている」:37.3%、計63.6%に対し、冷凍食品を「ほとんど食べない」43.0%という結果より、健康的な結果が見られた。
 性別クロス集計(表2-7)を通してみると、女性の49.5%がほとんど揚げ物を食べなかったり、46.7%がほとんど冷凍食品を食べなかったりと、女性のほうが男性より食事に対し、気を遣っているであろうことがわかった。また、自宅で夕食を食べることで、食事バランスが改善されると思われる。

2-5.総括(問15)

 「食を通して健康を考えようと思いますか」という問15に【単純集計】では、79.4%が「思う」と答えていることより、全体的に食事には気を遣っているようである。性別クロス集計(表2-8)で、男性:74.8%に対し、女性が86.0%であったことから、若干ではあるが、女性のほうが食事に対し気を遣っていると思われる。しかし、調査対象に20歳前後が多かったことから、現代人のカルシウム不足が顕著に現れており、男女とも気を遣ってはいるが、実際のところ個々の生活環境から実行できていない人も多いのではないだろうか。

Copyright 2004, Okai Akinori, Saitou Tomoko, Lu Jing and Kubota Yuuki

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