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2.男女別の平均勤続年数と、自己都合退職者数(問2)

上野 貴史・酒井 悠

2-1.単純集計

 問2では「貴社の正規従業員の男女別の平均勤続年数と、2006年度(昨年度)の自己都合退職者数を記入してください」と質問した。
 【単純集計】の結果は、平均勤続年数の平均値は男性が12.72(年)、女性が8.77(年)であった。ここから、男性の方が平均勤続年数が長いことが分かった。 2006年度の自己都合退職者の平均値は、男性が17.64(人)、女性が6.22(人)であった。これは男性の従業員の数の方が女性従業員に比べ多いことが関係していると思われる。

2-2.規模別集計

 規模別に見ると(表2-1)、従業員数が200人以上の会社の平均勤続年数の平均値は、男性が16.35(年)、女性が12.38(年)であった。従業員数が80人未満の会社の平均勤続年数の平均値は、男性が8.91(年)、女性が5.76(年)であった。ここから、男女共に従業員数が多い会社の方が平均勤続年数が長いことが分かった。200人以上の会社の自己都合退職者数は、男性が40.40(人)、女性が12.55(人)であった。80人未満の会社の自己都合退職者数は、男性が2.32(人)、女性が0.37(人)であった。ここから、会社の規模によって男性の自己都合退職者数の差が大きいことが分かった。一方で女性は、差はあるものの全体的に低い数値となった。

2-2.産業別集計

 産業別に見ると(表2-2)、第三次産業の平均勤続年数の平均値は、男性が10.87(年)、女性が6.83(年)であった。第二次産業の平均勤続年数の平均値は、男性が14.76(年)、女性が7.19(年)であった。これはほとんど差がないことがわかった。第三次産業の自己都合退職者数は、男性が21.74(人)、女性が6.37(人)であった。第二次産業で男性は11.59(人)、女性は4.59(人)であった。ここから、男女共に第三次産業の方が退職者数が多いことが分かった。男性においては特に顕著な差があった。

2-3.創業年別集計

 創業年別に見ると(表2-3)、1945年以前創業の会社の平均勤続年数の平均値は、男性が19.83(年)、女性が13.54(年)、1946〜1960年創業の会社は、男性が15.13(年)、女性が9.34(年)、1961〜1980年創業の会社は、男性が11.15(年)、女性が7.69(年)、1981年以降創業の会社は、男性が6.54(年)、女性が5.83(年)であった。ここから、男女共に創業年の古い会社の方が、勤続年数が長いことが分かった。1945年以前創業の会社の自己都合退職者数は男性が40.44(人)、女性が6.67(人)、1946〜1960年創業の会社は、男性が15.1(人)1、女性が6.00(人)、1961〜1980年創業の会社は、男性が11.75(人)、女性が6.31(人)、1981年以降創業の会社は、男性が13.36(人)、女性が6.36(人)であった。女性の方は差がなかったが、男性の方は創業年の古い会社の方が、退職者数が多いことが分かった。これは、創業年の古い会社の方が、新しい会社より従業員数が多いことが関係していると思われる。

Copyright 2008, Ueno Takashi and Sakai Yuu

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