第7章 第4節 公式構造の測定方法【第7章の目次へ戻る】

 公式構造とは、組織の管理者によって規定された組織成員の統制のパターンのことであり、「部門調査」において、部門の責任者の評定により測定した。ここでは、Pugh,et.al.(1968)が報告した活動の構造化と権限の集中化との独立性という組織構造変数の主成分分析の結果に準拠し、公式構造の次元として、標準化と集権化の二つを用いる。
 標準化と集権化ともに、つぎのような、4種類のタスク目標の場合の四つのプロセスという商品開発に関わる組織活動についての計16項目から測定した。4種類のタスクとは、1.他業種に新規参入する場合、2.先発型の新製品開発の場合、3.後発型の新製品開発の場合、4.マイナー・チェンジの場合、であり、これらは順番にタスク目標が不明確でありタスクの遂行に必要な情報の蓄積が少ない分、不確実でリスクが大きい探索的なタスクであると考えられる。四つのプロセスとは、1.(商品開発の最初の)起案・発案、2.商品コンセプト、3.デザイン・コンセプト、4.造形、であり、これらは商品開発プロセスの川上(前工程)から川下(次工程)への流れに即している。

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