t検定|SPSSの使い方
【目次|SPSSの使い方】へ
t検定 (T-TEST)
【用途】2グループ間や関連がある変数間の(順序尺度を含む)量的変数の平均値の差の検定
もともと2カテゴリーの変数の2グループ間の平均値の差の検定、および、3カテゴリー以上の変数のうちの2カテゴリーだけ選択して平均値の差の検定を行う場合には、t検定のうち、独立したサンプルのt検定を行う。
【データ】國學院大学 経済学部「アンケート調査」 2012年度「髪型についての調査」【を開く】設問30「あなたの学生生活は充実していると思いますか」を、「compute 充実度=q30*-1+6.」という式の[変数の計算]により算出した充実度を、設問31 性別に分析する。
【手順】
- メニューバーの[分析]を選択し、ドロップダウン・リストから[平均の比較]を、その右のドロップダウン・リストから[独立したサンプルのt検定]を選択する。
|
|
22版 | 15版 |
図1 [平均の比較]→[独立したサンプルのt検定]の選択 |
|
|
22版 | 15版 |
図2 [独立したサンプルのt検定]ダイアログ・ボックス |
- [独立したサンプルのt検定]ダイアログ・ボックスで、(1)左側の変数リストから検定変数(=従属変数=平均を計算する変数)をクリック(またはドラッグ)し、(2)(この図では変数を選択した後なので矢印(※15版以前ならば三角形)は左向きになっているが)右向きの矢印(※15版以前ならば三角形)のボタンをクリックすると、(3)上段の検定変数ボックスに表示される。
- (4)左側の変数リストからグループ化(=独立)変数をクリックし、(5)(この図では変数を選択した後なので矢印(※15版以前ならば三角形)は左向きになっているが)右向きの矢印(※15版以前ならば三角形)のボタンをクリックすると、(6)下段のグループ化変数ボックスに表示される。
- 1946〜1957年創業と1958〜1977年創業の2グループを選択するために、[グループ1]テキスト・ボックスに1946〜1957年創業の変数値である 2 を、[グループ2]テキスト・ボックスに1958〜1977年創業の変数値である 3 を入力し、[続行]ボタンをクリックする。
|
|
22版 | 15版 |
図3 [グループの定義]ダイアログ・ボックス |
- 図2 [独立したサンプルのt検定]ダイアログ・ボックスに戻ったら、[OK]ボタンをクリックする。
【デフォルトの出力】デフォルトでは、グループ統計量とt検定との2表が出力される。
グループ統計量は、(合計がない!!)2つのグループ別のN(有効ケース数)、平均値、標準偏差、平均値の標準誤差が出力される。
t検定は独立サンプルの検定の場合は、2つのグループで分散が等しいのか否かを判断するLeveneの検定と2つの母平均の差の検定とが出力される。
【出力結果】
t検定では、2つのグループで分散が等しいのか否かのLeveneの検定をまず見る。Leveneの検定の結果は、もし有意確率が5%(0.05)以上ならば等分散であると判断して、上側の「等分散を仮定する」行を見る。一方、有意確率が5%(0.05)以下ならば分散が異なると判断し、「等分散を仮定しない」行を見る。表2では、Leveneの検定の有意確率は.031(=3.1%)のため等分散ではなく、以下、下側の「等分散を仮定しない」行を見る。
有意確率 (両側)は.014=1.4%であり、5%よりも小さな値であるため、有意差があると判断できる。表1の平均値を見ると、「1_男性」の3.6172よりも「2_女性」の3.8790の方が充実度が高く、したがって、女性の方が学生生活の充実度が高いと認められた。
表1 性別の充実度のt検定のグループ統計量(21版)
グループ統計量 |
  |
性別(設問31) |
N |
平均値 |
標準偏差 |
平均値の標準誤差 |
充実度 |
1_男性 |
303 |
3.6172 |
1.09422 |
.06286 |
2_女性 |
124 |
3.8790 |
.94217 |
.08461 |
|
表2 性別の充実度のt検定(21版)
独立サンプルの検定 |
  |
等分散性のための Levene の検定 |
2 つの母平均の差の検定 |
F 値 |
有意確率 |
t 値 |
自由度 |
有意確率 (両側) |
平均値の差 |
差の標準誤差 |
差の 95% 信頼区間 |
下限 |
上限 |
充実度 |
等分散を仮定する。 |
4.706 |
.031 |
-2.334 |
425 |
.020 |
-.26187 |
.11220 |
-.48241 |
-.04133 |
等分散を仮定しない。 |
  |
  |
-2.484 |
263.559 |
.014 |
-.26187 |
.10541 |
-.46941 |
-.05433 |
|
Copyright: text 2000-2013 by Michio Ogiso, graphics by 1999-2009 SPSS Japan, 2010-2013 IBM Corp., Revised on 21. Oct. 2013
【先頭行へ】
【目次|SPSSの使い方】へ