御神体は湧出する温泉と水酸化鉄が沈殿重積して鱗状になった巨岩。源泉は三カ所あり、頂から湧出しているのが御神体、向かって左側の源泉は出湯大神、右側は真名井大神と称される。
山形県内陸部には、成人儀礼として男子十五歳になると「初山駈け」をしなければならないという風習がある。特に関東方面では古くから、出羽三山(→「出羽三山」参照)に登拝することを「奥参り」と称して重要な人生儀礼の一つとして位置づけ、登拝した者は神となることを約束された者として崇められた。対して、庄内地方ではこのような参詣習俗はみられない。