国学院大学大学院文学研究科文学専攻
   高度国語・日本語教育コース

  日本語教育学と日本語学の両方に亘って研究・教育できる人材の養成をめざします!
  国語教育の現場に対応した即戦力となる国語教師の養成をめざします!
  みなさん、日本語教育学・国語教育学の研究を通じて、明るく有意義な人生を拓きましょう!

      [国学院大学大学院春季入試]願書受付期間:2016年01月15日(金)〜22日(土)new!

    [大学院進学相談会] 日時:2015年12月02日(水)15時〜常磐松ホールにて開催予定new!
           

                                     2015年12月01日更新

大学院「高度国語・日本語教育コース」について

 国学院大学大学院文学研究科「高度国語・日本語教育コース」は、従来、国語学コースに属して人材を養成してきた日本語教育学を国語教育学と併せてひとつのコースとして独立させたもので新たな試みです。ことに、「国語教育学」「日本語教育学」「日本語学」の三分野を、対立するものとしてではなく、興味に応じて垣根を越えて幅広く自由に研究できるところに大きな特色があります。もちろん、目的により、「国語教育学」あるいは「日本語教育学」の一方の分野のみを研究する履修のしかたでも構いません。

大学院「高度国語・日本語教育コース」のカリキュラム


 「高度国語・日本語教育コース」の開講講座は、「国語教育」と「日本語教育」の両方に亘って設けられています。

 [国語教育学]の分野では、
  「国語教育実践研究」「学校文法体系論」「日本文学概論」「漢文学概論」「国語教育
   学研究」「教科書研究」「教育法研究」

 [日本語教育学]の分野では、
  「日本語教育研究」「日本語教授法」「日本語教育教材研究」「第二言語習得論」
  「日本語教育文法」「日本語音声学」「応用言語学」

が設けられています。

 これらの講座を、院生個々の目的に応じて、国語教育学、日本語教育学の両方に亘って履修することも、また、国語教育学か日本語教育学の一方の分野のみ履修することもできます。

 また、日本語学コースその他にも、
  「現代日本語研究」「日本語語法学」「日本語学史」「日本語音韻史」「対照言語研究」
  「関係外国語研究」

など、関連分野の講座が豊富に用意されており、これらの講座を自由に履修することができます。
 これにより、日本語教育学に関しては、海外・国内の大学など高等教育機関における日本語教員の募集条件として最も必要とされる「日本語教育学または現代日本語」の分野での修士論文・博士論文が作成できるように指導します。
 また、国語教師を目指す場合でも、外国人子弟に対する教育の必要に迫られている現代の学校現場に対応できる知識を備え、また研究テーマを設定することができます。
 各講座の講義内容は、国学院大学のホームページのシラバスの頁で公開されていますので、ご覧ください(科目別検索>文学専攻をクリックして科目の一覧表からお選びください)。

大学院「高度国語・日本語教育コース」は、こういう方におすすめです

 国学院大学大学院の「高度国語・日本語教育コース」は、1882年に始まる長い学問の伝統を踏まえた上で、少子化や国際化など刻々と変化する時代の趨勢を読み、時代のニーズに対応した研究テーマの追求を目指します。国語教育学・日本語教育学の研究によって明るい人生を拓き、国際社会に貢献する意欲のある皆さんの進学を待っております。詳しくは、大学院のホームページの入試情報のページをご覧ください。


 日本語教育学を目指す場合は、日本語学と日本語教育学の両方に亘る基礎知識を身につけることが大事です。国学院大学といえば日本古典のイメージがあるかもしれませんが、このコースの日本語教育分野に限っては、古典文学よりも近現代の日本語に対する深い観察力と研究意欲を重んじます。むしろ、現在では日本の高校の現場で国語教育にあたる場合でも、外国人子弟である高校生の教育を担当する場合があります。

 日本語教育学は幅の広い学問なので、学部でどのような専攻を学んだ方にも、その専攻を活かした研究テーマを設定することができます。例えば、学部で英語や中国語など外国語、またその文学・歴史・文化・宗教などを研究してきた場合、外国語と日本語との対照言語学や、その言語を母語とする学習者の文化的背景を考慮した日本語の指導法を研究することもできます。
 また、経済学・経営学・政治学・法律学などを専攻した方は、例えば日本に留学して社会・経済を学ぶ留学生にとって必要な語彙の研究や、日本語学習者の学習環境や人権の研究などいろいろ設定することができます。
 もちろん、学部での専攻と全く別に大学院で日本語学や日本語教授法を研究して複数の分野を専門とする日本語教師として国内外で活躍する道もあります。

 母国や日本国内での日本語教育を目指す留学生の皆さん、日本語教育学とともに音韻・語法・語彙・表記など日本語学習者の様々な質問に答え自ら調査する研究教育者を目指す人材を待っております。
 中国語や韓国語を母語とする学習者を対象とする日本語の教授法、あるいは中日対照言語学や韓日対照言語学、また、宏文学院など近代の日本語教科書の分析などがあります。
 留学生の皆さんの場合は、日本で文学や文化・民俗など、人文系のどういう分野を研究して博士号を取得しても、母国へ帰れば多くの場合、仕事は日本語教師であり、日本語能力試験対策ビジネス日本語の授業を担当するのが普通で、最初から専門分野だけ担当するということは普通ありません。従って、日本語教育学に関する論文と日本語教育能力が求められるのが普通であることをよく考えて、始めから日本語教育学を専攻して日本語教育学の論文の書き方と教授法を身につけるのが効率的ではないかと思われます。

 学部で日本文学・日本語学・伝承文学・中国文学・国語教育学などを専攻した方で、これを中学・高校の現場で国語教材としてどのように扱うかなど学校現場に対応した具体的な教育法の研究を目指す人材を待っております。

 現職の日本語教師の方で、これまでの経験を踏まえ修士論文・博士論文の作成をお考えの方、ご相談に応じます。
 ことに、日本語教師の仕事を継続しながら研究し修了できるように指導教員の必修科目「日本語教育研究(日本語教育特殊研究)」を火曜6限、「論文指導」を火曜7限に開講し、選択科目と合わせて博士課程前期・後期の修了必要単位が取得可能になるように設けています。社会人入試は、秋季・春季入試で行われます。詳しくは、大学院のホームページの入試情報のページをご覧ください。

 現職の国語教師の方で国語教育学または日本語教育学の分野で修士論文・博士論文をまとめようとお考えの方、また、国語教師を務めていて定年後に日本語教育を目指す方、ご相談に応じます。社会人入試は、秋季・春季入試で行われます。詳しくは、大学院のホームページの入試情報のページをご覧ください。

日本語教育学の就職・求人情報へのリンク

 大学院に進学するにあたっては、修士号・博士号取得後の研究生活を熟考して専攻分野を決めることが重要です。すでに充分な収入がある人、あるいは、好きな分野の研究をしていれば収入がなくても構わない人は、ポストが有ってもなくても、何を研究してもよいと思います。
 しかしながら、これから研究教育職に就いて収入を得て研究生活を全うしようと考える場合は、常に時代の変化を観察し、日本語教育学のように現代の日本や海外で研究教育職の需要のある分野を専攻し、研究教育機関が人材を欲している日本語教育学のテーマでの研究業績(論文・著書)を蓄積させ、教育歴を積み重ねてゆくことが重要です。

 学問史を繙けば、どのような学問にも興亡盛衰の歴史があることに気付くと思います。日本の少子高齢化とグローバル化・異文化共生の時代にあって、日本語教育学は人文系の学問のなかでは数少ない、<海外・国内の研究教育機関に多数のポストがあり将来性のある有望な学問分野>です。大学院進学を考える際には、時間と手間をかけて修士論文・博士論文を作成するのですから、少子高齢化・グローバル化の時代に将来性のある需要の多い分野であるかどうかを充分考え、リサーチした方がよいでしょう。

 具体的な求人情報としては、例えば、以下のサイトがあります。

研究者人材データベース 日本国内の大学など高等教育機関の研究教育職の公募情報。
日本語教育学会教師募集情報 学会員でなくても閲覧出来ますが、日本語教育学を目指す場合には入会することをお勧めします。
NIHONMURA(日本村) 日本・海外の大学・日本語学校等の教員募集を掲載。
日本語教師国内就職情報 IJEC国際日本語研修協会のHPの頁。
ATJ(全米日本語教師会) アメリカの日本語教員の求人情報Page1がCollege Positions、Page2がその他の求人情報。

 これらを覗いてみて、どのような条件が示されているか、最近の傾向について検討することが大事です。この「高度国語・日本語教育コース」が日本語学と日本語教育学の両方に亘る研究を重視するのも、現状の分析を重要と考えるからです。

大学院「高度国語・日本語教育コース」への進学・研究等のご相談は、下記で対応いたします

[オフィスアワー]

国語教育 :高山実佐准教授
       渋谷・水曜2限 1603研究室(若木タワー16階)
       

日本語教育:シュテファン カイザー教授
       渋谷・月曜5・6限 1101研究室(若木タワー11階)
       

日本語教育:諸星美智直教授
       渋谷・火曜4限・5限、水曜午後(会議のない週)、木曜5限
               1103研究室(若木タワー11階)
       

[メールアドレス]

     shuzen★aurora.ocn.ne.jp(★印を@に変えてご送信ください)

目 次
ひとくちメモ

 学士で日本語教師・国語教師としてお勤めの傍ら、すでに充分な研究業績をお持ちで博士論文の作成をお考えの方、博士課程後期に入学する選抜方法もありますので、ご相談ください。