4.超能力(設問14~設問16)
伊東 武流、柏 篤生、篠原 勇哉、高橋 そら
4-1.手に入れたい超能力(設問14)
設問14は「もしあなたが1つだけ超能力を使えるとしたら、どの超能力を手に入れたいか1つだけ選んでください」と質問した。 【単純集計】の結果は、「1_タイムトラベル」が27.5%、「2_空を飛べる」が17.2%、「3_他人の心が読める」が13.9%、「4_テレポーテーション」が31.7%、「5_その他の超能力」が8.5%、「6_超能力はいらない」が1.2%であった。
性別に見ると(表4-1)、「1_タイムトラベル」は男性が30.7%、女性が22.5%と男性の方がやや高く、「2_空を飛べる」は男性16.3%、女性18.6%で大きな差は見られなかった。「3_他人の心が読める」も同様で男性14.4%、女性13.2%で差は小さかった。「4_テレポーテーション」では女性が34.9%、男性が29.7%と女性の方がやや高かった。「5_その他の超能力」でも女性が10.1%、男性が7.4%と女性がやや高いことが分かった。カイ2乗検定の結果、5%水準で有意差が認められず、性別で差がなかった。
4-2.超能力の用途(設問15)
設問15は「あなたが超能力を持った時、どのように使いたいですか。あてはまるものをすべて選んでください」と質問した。 【単純集計】の結果は、「1_困っている人を助ける」が2.4%、「2_自分の生活を快適にする」が42.6%、「3_金稼けに使う」が16.3%、「4_その能力を極める」が10.6%、「5_こっそり楽しむ」が26.9%、「6_超能力はいらない」が1.2%であった。
性別に見ると(表4-2)、「2_自分の生活を快適にする」は女性が51.2%と男性の37.1%より高く、一方、「3_金稼けに使う」は男性が19.8%、女性が10.9%と、男性の方が高く、用途に関する意識に違いが見られた。カイ2乗検定の結果、5%水準では有意差には至らなかったが、傾向として性別による差異が観察された。
手に入れたい超能力(設問14)別に見ると(表4-3)、「4_テレポーテーション」を選んだ人は「2_自分の生活を快適にする」が56.2%と最も多く、日常生活での実用性を重視する傾向がうかがえた。「3_他人の心が読める」を選んだ人では「5_こっそり楽しむ」が37.0%と最多であり、他者に知られず自分の中で活用する傾向が見られた。「1.タイムトラベル」を選んだ人では「2_自分の生活を快適にする」が39.6%と最も多く、「5_こっそり楽しむ」や「3_金稼けに使う」もそれぞれ26.4%、25.3%と続いたことから、様々な志向が見られた。これらの分布に対して行ったカイ2乗検定の結果、1%水準で有意差が認められた。
4-3.超能力を打ち明ける相手(設問16)
設問16は「もしあなたが超能力を使えるようになったとき、一番最初に打ち明けたい相手を1つだけ選んでください」と質問した。 【単純集計】の結果は、「1_家族」が27.0%、「2_親しい友人」が20.0%、「3_恋人」が14.2%、「4_誰にも言わない」が37.9%、「6_超能力はいらない」が0.9%であった。
性別に見ると(表4-4)、「1_家族」と回答した割合は女性が37.5%と男性の20.3%より高く、一方、「4_誰にも言わない」と回答した割合は男性が44.6%と女性の27.3%より高く、女性の方が誰かに打ち明けたい傾向が見られた。カイ2乗検定の結果、1%水準で有意差が認められ、性別によって打ち明ける相手の選択に有意な違いがあることがわかった。
手に入れたい超能力(設問14)別に見ると(表4-5)、「1_タイムトラベル」を選んだ人は「4_誰にも言わない」と回答した割合が51.6%と最も高く、次いで「1_家族」19.8%、「2_親しい友人」19.8%であった。一方、「2_空を飛べる」を選んだ人では「1_家族」(33.3%)と「3_恋人」(26.3%)が比較的高く、近い関係の人に打ち明ける傾向がみられた。「3_他人の心が読める」を選んだ人では「4_誰にも言わない」が48.9%と最多であった。「4_テレポーテーション」を選んだ人では、「1_家族」(33.3%)が最も多く、「4_誰にも言わない」(31.4%)と「2_親しい友人」(21.0%)も一定数存在し、共有しようとする範囲に多様性がうかがえた。「5_その他の超能力」を選んだ人では「4_誰にも言わない」(39.3%)が最多で、「1_家族」(28.6%)や「3_恋人」(17.9%)など比較的親密な関係への限定的な打ち明けが見られた。カイ2乗検定の結果、1%水準で有意差が認められ、手に入れたい超能力と打ち明ける相手との間に関連があることが示された。
4-4.考察
今回の調査では、選んだ超能力によって、その使い方や誰に打ち明けるかといった考え方に違いがあることがわかった。たとえば、「タイムトラベル」や「他人の心が読める」といった他人の日常に影響する可能性選んだ人ほど、「誰にも言わない」や「金稼ぎに使う」など、自分の中にとどめておこうとする傾向があった。一方、「テレポーテーション」や「空を飛べる」など、個人の生活に役立ちそうな能力を選んだ人は、「家族や恋人に打ち明ける」や「生活を快適にする」といった回答が多く、身近な人と共有したり日常的に使いたいという気持ちが強いことがうかがえた。
全体的に見て、選んだ能力の種類によって、その人が何を大事にしているかや、人とどのように関わりたいと思っているかといった価値観の違いが垣間見れた点が印象的だった。
非現実的なテーマではあるが、今回のような質問を通して、人々の考え方や日常生活への意識を読み取ることができたのは興味深かった。超能力という架空の設定を通して、現実の人間関係や行動の傾向が垣間見える点に、この調査のおもしろさがあったと思う。