韓国京畿大学校訪問の記録(1)


韓国京畿大学校訪問の記録(1)

 国学院大学では、環境教育プログラムが現代GPに採択されましたので、その実践の一環として、2007年3月26日から3月29日の間、次のような日程で協定校の韓国京畿大学校を訪問しました。

3月26日(月)

 午前10時に、羽田空港の国際線ターミナルに集合しました。羽田空港の国際ターミナルは、国内ターミナルから離れており、バスで来ることになるのですが、事前に知らせていたので迷う者はおりませんでした。今回の旅行に参加するのは、國學院大學教員の横山実、古沢広祐、菅井益郎、大崎正治、加藤季夫の引率で、中條晋一郎さん(立教大学・聖学院大学非常勤講師)、大学院の西俣さん、古沢ゼミの井上君と陳さん、菅井ゼミの清水氏と山口君、それに、横山ゼミからは、斉藤君、志村君、山本君、椎橋さん、大河原さん、桜井さん、青柳さんが参加しました。

 JTBの職員から飛行機の券を受け取って、搭乗手続きをしました。私達は、12時15分発のアシアナ航空で韓国の金浦空港に向かいました。金浦空港に2時35分に到着し、荷物を受け取りました。空港には、日本語が上手な鄭和秀君と金さんが、迎えにきておりました。彼らの案内でバスに乗って、水原市に向かいました。日本で落語を学ぶことを希望している鄭君は、バスの中で日本の学生たちに積極的に話しかけておりました。

 水原市のRegency Tourist Hotelに到着し、部屋割りをして、各自が部屋に荷物を置いてから、ロビーに集合しました。鄭君の案内で、歩いて八達門に向かいました。その門の近くに寺院があったので、その中に入りました。ちょうど、僧侶が夕方の読経をする時だったので、建物の中を参観することが出来ました。読経のはじめる時に、鐘堂の鐘が突かれましたが、その音を聞き、子どもの頃に聞いた鐘の音を懐かしく思い出しました。

 八達門からは、山頂へと城壁が連なっておりました。その山道を登って行きましたが、ところどころには狼煙台がありました。途中で引き返すつもりだったのですが、山の頂に近いところまで登り、そこから、水原市の眺望を楽しみました。

 朴善述先生から、鄭君に電話がかかってきて、教員だけが学生と別行動することになりました。学生たちは、鄭君の案内で、京畿大学校の近くのレストランで焼き肉を食べに行きました。教員6名は、朴先生と南相虎先生の案内で、別のレストランに行きました。その途中で、個人経営の店が建ち並ぶ町の様子を楽しみました。朴先生は日本文学を、南先生は日本史を、國學院大學で研究して博士号を取得していたので、焼き肉を食べながら親しく談笑することができました。9時に鄭君が迎えにきてくれたので、朴先生、横山及び菅井は、学生の飲み会に合流しました。酒を酌み交わしていて、日本人の学生たちは、日本語を学んでいる京畿大学校の学生たちと仲良く話をしておりました。午後11時に居酒屋を出たのですが、最終バスに乗り遅れて、タクシーに分乗してホテルに戻りました。

水原市の寺と華城の写真

3月27日(火)

 ホテルで朝食をとり、9時にロビーに集合しました。鄭君の案内で、大学のバスで京畿大学校の本部の建物に行き、国際交流センターを訪問しました。所長のJung Hyu Nam教授及び副所長のHyun Soo Kim准教授に表敬した後、彼らの案内で、私達教員6名と西俣さんは、会議室に行きました。会議室には、京畿大学校側から、国際交流センターのお二人の他、副学長のHo Joon Choi教授、環境工学科の学科長のKun Sang Lee教授及び朴善述教授が出席しました。まず、セミナ−開催のお礼の挨拶を横山が行って、次いで、Ho Joon Choi副学長から歓迎の挨拶を頂きました。また、大崎は、國學院大學の初代の国際交流委員長として京畿大学校と協定を結んだときのことを、懐かしく話しておりました。

 10時に会議室に行き、セミナーを始めました。まずは、斉藤祐樹君が温暖化対策について報告し、次いで、山口直道君が、「ごみゼロ・ナビゲーションの試みーリユース・カップ、音楽フェスティバル、A SEED JAPANの活動から」を報告しました。最後に、井上牧人君が、菅井ゼミで実施した調査の結果に基づいて「栃木県那須塩原市青木地区での産業廃棄物最終処分場建設問題」を報告しました。各報告に対しては、京畿大学校の環境工学科の学生からいくつかの質問が出されました。

 予定通りの11時半に、セミナーの前半を終えて、会議室を出ました。皆でセルフサービス方式の学生食堂で、昼食をとりました。私は、公務を終えてきたHo Joon Choi副学長とともに昼食をとりました。午後に再開されたセミナーでは、西俣先子さんが「有機系廃棄物循環システムの比較研究」というテーマで報告しました。次いで、Kun Sang Lee教授の指導を受けている、環境工学専攻博士課程の大学院生のMr. Kwang Hyun Leeが、"Evaluation of the applicability of a Rolled Pipe System for retrofitting the advanced wastewater process."について報告しました。Leeさんの報告は、専門知識が必要でしたし、また、パワーポイントが英語で作られていたので、朴善述先生は、十分に通訳できませんでした。

セミナーの写真

 2時15分にセミナーを終えて、本部棟の前で参加者全員の記念撮影を行いました。次いで、バスに乗って、三星重工業が運営しているゴミ焼却場のYeongtong Incineration Plantを見学しました。京畿大学校環境工学科のSang Jin Jeong教授、Seoung Whee Rhee教授及び学生も一緒に見学しました。三星重工業の環境課長の鄭夏永さんが、会議室において、見学者のためのパネルを使って、ゴミ処理のシステムを説明してくれました。次いで、朴善述教授及び日本語を学んでいる学生に通訳してもらって、焼却場の中を見て回りました。見学は、4時半に終わり、その後、私達はバスでホテルに送ってもらいました。

 ホテルで着替えをしている間、鄭君、ユン君など4名の京畿大学校の学生が、私達を待ってくれました。彼等の案内でバスに乗って、長安門に行きました。世界遺産の整備と言うことで、長安門も工事が行われておりました。ちょうど、夕方となったのですが、夕日の光が、靄の中で霞んでいました。韓国の大気汚染は改善されてきているのですが、春になると、中国から汚染物質を含んだ黄砂が飛来するとのことでした。

 長安門から城壁に沿って、華紅門まで歩き、訪花隋柳亭で写真を撮ってから長安門に引き返しました。その後、教員6名と清水氏は、学生達と別行動となり、朴善述先生が待つ、韓国式食事のレストランに行きました。京畿大学校の教員会会長である歴史学科のByoung Lo Cho教授も駆けつけてくれました。Cho教授は、國學院大學で研究していたことがあり、話が弾みました。

 夕食の後、横山と大崎は、学生の飲み会に合流しました。2晩目の飲み会でしたので、國學院大學の学生は、京畿大学校の学生と打ち解けて談笑しておりました。次いで、カラオケに行き、夜遅くまで交流を楽しむことができました。

ゴミ焼却場と華城の写真

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