1次選考に合格して2次選考に進むと、面接の用意をしなくてはなりません。公募制自己推薦入試の面接では、やらなくてはならないことがあらかじめ決まっています。1つは自己推薦理由のアピールをすること、もう1つは自分の提出したALT型レポートについての質問に答えることです。
自己推薦理由のアピールは、エントリーシートに短くしか書けなかったあなたの自己推薦理由を、5分から10分の時間で、自分自身で説明するものです。
なぜ法学部に入学したいと考えるようになったのか、法学部ではどんなことを勉強したいのか、将来はどのような職業を目指しているのか、自分のどのような点を評価して欲しいのか、どのような実績をみて自分という人間を判断して欲しいのか、これらの点について、簡潔でわかりやすく、しかも、説得的にアピールできた人の評価が高くなります。
ALT型レポートの場合と同じく、自己アピール(プレゼンテーションともいいます)にはある程度決まったやり方があります。また、プレゼンテーションをわかりやすくしたり、その説得力を増したりする方法もあります。そうした方法を、積極的に活用した人には、結果として高い評価が与えられることになります。この面接では、事前に申し出ておけば、コンピュータやAV機器も利用できますし、フリップや写真など、必要なものを使用してプレゼンテーションすることができます。じっくりと時間をかけて、自分をアピールする最良の方法を考えてみてください。
2次選考の面接でもう1つやらなければならないことは、自分が提出したALT型レポートについての質問に答えることです。面接担当者は、あなたのレポートの議論に沿って、疑問点について質問したり、十分に論じられていない点について補足説明を求めたり、あるいはレポートに書かれていない関連事項についてあなたの意見を求めたりします。
こうした質問に備える最善の方法は、自分が書いたレポートを読み直し、自分が考えた道筋をもう一度たどり、自分が集めた資料をもう一度見直してみることです。自分の書いたレポートを、時間をおいて読み直してみると、あなたが十分に理解できていなかったところや、理解はしていたけれども記述のしかたが十分でなかったところに気がつくでしょう。こうした弱点は、どんな人が書いたレポートでも必ずあります。それを確実に発見して、補足しておくことが最良の対策になるのです。
また、選んだテーマによっては、レポートを書いた後に新しい事態が生じているかもしれません。あるいは、レポートを提出した後に、新たな事実を発見することがあるかもしれません。面接当日までは、ALT型レポートに自分が書いた内容についての関心を持ち続けておくことが必要です。
もちろん、模擬面接をしたりすることが重要なのは、普通の面接試験と変わりません。ただし、公募制自己推薦入試の面接で質問されるのは、あくまでもあなたの提出したレポートの内容についてです。また、あなたが必要と思う資料を面接会場に持ち込むことができます。ですから、普通の面接試験よりは、落ち着いて臨むことができるはずです。