萬葉花の紹介 - 秋
このページでは、これまで萬葉弁当の包み紙に登場してきた萬葉の草花を、その歌と共にご紹介いたします。
芋(うも)
蓮葉は かくこそあるもの 意吉麻呂が
家なるものは 芋の葉にあらし
巻:16-三八二六 長意吉麻呂 |
栗
三栗の 那賀に向へる 曝井の
絶えず通はむ そこに妻もが
巻9‐一七四五 詠み人知らず |
稲
石の上 布留の早稲田を 秀でずとも
縄だに延へよ 守りつつ居らむ
巻7‐一三五三 詠み人知らず |
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稲搗けば かかる吾が手を 今夜もか
殿の若子が 取りて嘆かむ
巻14‐三四九五 詠み人知らず |
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我が蒔ける 早稲田の穂立ち 造りたる
かづらぞ見つつ 偲はせ我が背
巻8-一六二四 坂上大嬢 |
黍(きみ)
梨棗 黍に粟継ぎ 延ふ田葛の
後も会はむと 葵花咲く
巻16‐三八三四 詠み人知らず |
松茸
高松の この峰も狭に 笠立てて
盈ち盛りたる 秋の香のよさ
巻10‐二二三三 詠み人知らず |
萩
霍公鳥 声聞く小野の 秋風に
萩咲きぬれや 声の乏しき
巻8-一四六八 沙弥 |