萬葉花の紹介 - 春
このページでは、これまで萬葉弁当の包み紙に登場してきた萬葉の草花を、その歌と共にご紹介いたします。
梅
萬代に 年は来経とも 梅の花
絶ゆることなく 咲き渡るべし
巻5-八三〇 筑前介 佐氏子首 |
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人毎に 折り插頭しつつ 遊べども
いやめづらしき 梅の花かも
巻5-八二八 大判事 丹氏麿 |
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春されば まづ咲くやどの 梅の花
独り見つつや 春日暮らさむ
巻5-八一八 山上憶良 |
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百磯城の 大宮人は 暇あれや
梅を挿頭して ここに集へる
巻10-一八八三 詠み人知らず |
ふきのとう(春菜・若菜)
国栖らが 春菜摘むらむ 司馬の野の
しばしば君を 思ふこのころ
巻10-一九一九 筑前介 佐氏子首 |
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川上に 洗ふ若菜の 流れ來て
妹があたりの 瀬にこそ寄らめ
巻11‐二八三八 詠み人知らず |
蕨
石ばしる 垂水の上の さ蕨の
萌え出づる春に なりにけるかもろ
巻8‐一四一八 志貴皇子 |
青菜(蔓菁、カブ)
食薦敷き 青菜煮て来む梁に
行縢懸けて 休めこの君
巻16-三八二五 長忌意吉麻呂 |