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実習のプロセス(兼編集後記)

「社会経済調査UA・B」担当教員 小木曽 道夫

【「実習のプロセス」の意図】

 学術目的や行政目的の調査とは異なり、本調査は教育目的の調査であるため、調査実習科目担当者間の情報提供という意図で、通常の調査報告書とは異なり、実習のプロセスや通常は公表しない点を公表することにした。なお、2000年度は前期(社会経済調査UA)後期(社会経済調査UB)ともに渋谷校舎CP3教室(コンピュータ教室)にて授業を行い、支出合計額は108,200円であった。

【調査項目・調査対象の決定】

 授業初回は科目の主旨や調査実習のプロセスについてのガイダンスを実施した。2回目の授業では前期(社会経済調査UA)分の調査票の作成・実査までのプロセスの調査技法についての講義を行ない、課題1.「調査対象案」、課題2.「調査項目案」を出題し、調査項目の決定と調査対象の決定はほぼ同時並行して行った。なお、課題の提出は学内用電子掲示板であるパブリックフォルダとした。

 【調査対象の決定】調査項目の決定と平行して検討を続けた結果、6月23日に業種を限定しないこと、および、上場企業と未上場企業との両方を調査対象とすることを決定した。なお、同日サンプリングの体験実習を行った。

 【調査項目の決定】調査項目の決定と調査票の作成は、課題2.「調査項目案」で共通または類似した調査項目に関心がある学生を班分けして進めていった。その結果、調査項目に応じて、情報技術班、商品戦略班、人材班と3班にグループ分けした。

【調査票の作成】

 調査票の作成は各班ごとのグループウェアによって実施した。調査票の印刷は渋谷校舎印刷室において教材のコピーとしてで実施しため、印刷費はかかっていない。

【調査の実施】

 調査票の発送は10月6日に(この日だけ場所は例外として経済第25研究室にて)実施した。(調査の方法および経済第25研での発送作業を参照のこと。)実査経費は返信用封筒印刷費に12,936円、送信用郵送費に69,520円(=@80×869)、返信用郵送費は料金受取人払いを用いて13,680円(=@80×144、ただし、144件には無効回答を含み切手を貼ってくださった有効回答を含まない)支出した。

【データ入力とエディティング】

 データの入力はエディティングと同時にCP3のパソコンにおいてMicrosoft Accessを用いて10月20日から開始した。

【集計・分析】

 2000年度後期から念願のSPSS for Windows Ver.10J.が渋谷校舎CP3教室(にだけ)インストールされた。調査票の編集作業中の9月22日と9月29日にSPSSの実習を平行して行った。12月から報告書執筆のための集計・分析の課題を開始した。ただし例外として、凡例に示したように作表用の規模・業種・業績別「基礎クロス集計」は、1.Tablesオプションを利用した方がCROSSTABSを利用するよりもレイアウトがきれいである、2. Excellの「Webファイルとして保存」を利用してhtmlファイルを作成した場合するとNetscape Communicatorでは罫線を読みとれないし、メモ帳などを利用してHTMLのtableタグを編集することは学生にとっては負担が大きすぎる、という理由から担当教員がSPSS Tablesオプションを利用して行った。したがって、データ入力および集計委託費の合計は0円である。

【報告書の執筆・編集・刊行】

 本報告書の原稿となるレポートの執筆分担は、各自が作成した設問を担当する形で決まっていった。なお、クロス集計表はInternet ExplorerとNetscape Communicatorの両者でほぼ一致した表示結果が得られるように、SPSSの出力結果をhtml書式でエクスポートしたものをMicrosoft Notepad(メモ帳)により編集した。学生のレポートはMicrosoft Wordによって執筆し、Microsoft Wordの「Webファイルとして保存」を用いてHTMLファイルに変換した。ただし、リンクを張るうえではMicrosoft Notepad(メモ帳)を使用した。また、科目担当者の一存によって各HTMLファイルにaddressタグを入れてCopyrightを明記することにした。なお、調査報告書の刊行のための印刷費を申請していなかったため、調査報告書はこのようにWebページの形で刊行する運びとなった。

【調査回答者へのフィードバック】

 調査票に単純集計の%を書き込んだ要旨版を作成した。要旨版は、有効回答企業のうち調査票末尾に貴社の名称・所在地(と回答してくださった方の部署、役職、御名前)をご記入くださった方に対して、電子メールにより62社、郵送(単価80円)により65社、計127社に送付した。

Copyright 2000, Michio Ogiso

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