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1.従業員構成(問1)

河合 智美・若井 航太郎

 問1では「貴社の性・年齢別の正規従業員数と非正規従業員を記入してください。なお、派遣社員など貴社が直接雇用していない方は非正規従業員に含めないでください」と質問した。
 【単純集計】の結果は、(男女を合計した)正規従業員数の平均は392.95(人)で、非正規従業員数の平均は265.78(人)と、正規従業員数の方が多かった。正規従業員数の標準偏差が718.91であったのと比べて、非正規従業員数の標準偏差は976.39と高く、非正規従業員数は企業によってばらつきが大きかった。
 正規従業員のうち男性の平均は325.12(人)と女性の69.43(人)と比べてはるかに多かった。一方、非正規従業員のうち男性の平均は69.78(人)であり女性の195.75(人)の方が多かった。つまり、正規従業員は男性が多く非正規従業員は女性が多かった。なお、女性非正規従業員の標準偏差は859.62と非常に高く、非正規従業員の中でも特に女性の人数は企業によってばらつきが大きかった。
 年齢別の従業員数は、男性正規従業員では30歳台が99.95(人)、男性非正規従業員では60歳台以上が 16.84(人)、女性正規従業員では30歳台が23.59(人)、女性非正規従業員では50歳台が67.42(人)ともっとも多かった。なお、10歳台の人数の平均値は、男性正規従業員(1.62(人))、男性非正規従業員(4.40(人))、女性正規従業員(0.31(人))、女性非正規従業員(7.53(人))といずれも10人以下であり、この年齢階層が正規従業員および非正規従業員の労働市場に参入できていないことを示している。
 以下、女性比率、年齢階層比率、非正規従業員比率のそれぞれに着目して従業員構成について分析していく。なお、比率を計算する分母が0の場合には比率を欠損値とするので、参考のために単純集計を表示した要旨版には、0人、すなわち当該の従業員がいないという有効回答の度数を表示した。

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