まえがき【本書の目次へ戻る】
本書は上智大学に提出した博士論文『組織の構造と自己組織化過程』(平成元年3月31日授与 文学博士 甲87号)を、後記に記した変更を加えて印刷公表したものであります。学位の授与の時点から考えると、約6年強の歳月が流れてからやっと刊行にたどりつくことができました。
本書は、第3部を1986年の秋頃から、第2部を1987年の春頃から、第1部を同年夏頃から、同年10月頃には草稿を脱稿したという経過で執筆したしました。第7章にて述べたように、本章第3部に記した知見は、1983年から1985年にかけて収集されたデータの再分析であり、かなり以前の時点でのものではありますが、その知見の現在的意義については読者の方々に判断を委ねるしだいであります。なお、第2部、および、補論で検討した構造主義やサイバネティックスについての学習はおもに1977年から1979年にかけて行いました(ふつうは、このような行為をさして「受験勉強もせずに遊んでいた」と言いますが)。
さて、本書第1部の「組織研究の系譜」は、経営組織論、産業社会学、組織社会学、産業心理学、組織心理学、行動科学などのさまざまな科目において参考書として活用いただけるかと存じ上げます。
また、本書第3部の「知識集約的組織の生産性向上に関する調査研究」にて報告した知見とその考察は、バブル経済崩壊後の第二次円高不況下にて苦悩されている方々に活用していただければ幸いと存じ上げます。
最後に、博士論文『組織の構造と自己組織化過程』の主査を担当いただいた上智大学 吉田裕教授、副査を担当いただいた上智大学 岡本秀雄教授、中央大学 石川晃弘教授に感謝の意を表します。
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