三重クロス集計

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三重クロス集計

【用途】(順序尺度を含む)因果関係の分析方法の一つで、いわゆる第3変数を統制して当該の第3変数のカテゴリー別に複数の二重クロス集計を行う。
 この例では、「工業デザインの生産性向上」調査の「工業デザインサンプル」から会社への支持、組合への動員と相互評価による生産性という3変数をそれぞれ2カテゴリーに再コード化し、3変数間の関係を分析する。

【手順】

  1. 左側の変数リストから統制変数を選択(クリックまたはドラッグ)し、列変数ボックスの下の層1/1と表示してある下の三角形のボタンをクリックすると、「層」変数ボックスに統制(層)変数が表示される。
  2. ここで[OK]ボタンをクリックしてしまうと、%が出力されない!!ので、下段中の[セル]ボタンをクリックして、[クロス集計表:セルの表示の設定]チェックボックスを開く。

    図1 クロス集計表のダイアログ・ボックス

  3. 行(表側)変数が独立変数である場合には、左下のパーセンテージの[行]を、クリックし、列(表頭)変数が独立変数である場合には、左下のパーセンテージの[列]を、クリックし、[続行]ボタンをクリックする。

    図2 クロス集計表:セルの表示の設定のチェックボックス

  4. χ二乗値検定やその他の統計量が必要な時には、図3 下段左の[統計ボタン]をクリックし、
  5. 開かれた[クロス集計表:統計量の指定]チェックボックスの必要な統計量(この例では、χ二乗値検定だけ)の項目をクリックし、[続行]ボタンをクリックする。

    図3 クロス集計表:統計量の指定のチェックボックス

  6. [クロス集計表]ダイアログ・ボックスの[OK]ボタンをクリックする。

【デフォルトの出力】セル内の度数、周辺分布

【出力結果1】表1 会社への支持を統制した組合への動員と相互評価による生産性とのクロス表

  1. この出力例は、会社への支持を統制(層)変数として、組合への動員を表側変数、相互評価による生産性を表頭変数をしている。
  2. 会社への支持が低い(=1.00)39部門では、組合への動員が低い(=1.00)部門でも高い(=2.00)部門でもともに相互評価による生産性が低い部門は61.5%、相互評価による生産性が高い部門は38.5%である。
  3. 一方、会社への支持が高い(=2.00)27部門では、組合への動員が低い(=1.00)部門では92.3%が相互評価による生産性が高く、逆に組合への動員が高い(=2.00)部門では相互評価による生産性が 低い部門は57.1%、相互評価による生産性が高い部門は42.9%とほぼ半々であった。
  4. したがって、カイ2乗検定の結果、会社への支持が低い部門では組合への動員と相互評価による生産性とは漸近有意確率 (両側)が1.000(=100%)とまったく関連がなく、

【出力結果2】表2 組合への動員を統制した会社への支持と相互評価による生産性とのクロス表

  1. この出力例は、組合への動員を統制(層)変数として、会社への支持を表側変数、相互評価による生産性を表頭変数をしており、

Copyright: text 2001 by Michio Ogiso, graphics 1999 SPSS Japan

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