連合王国ブリティッシュ(大英)博物館との研究教育交流事業実施に向けた事前協議・調査
出張期間:平成22(2010)年1月24日(日)~29日(金)
出張者:青木豊・落合知子・伊藤慎二
用務先:連合王国(イギリス)ロンドン市
用務地:ブリティッシュ(大英)博物館・ヴィクトリア=アルバート博物館
ロンドン博物館・自然史博物館
「高度博物館学教育プログラム」に基づき、来年度以降に実施を予定している教育研究交流事業に関して、連合王国ロンドン市ブリティッシュ(大英)博物館のアジア部日本セクション長のティモシー=クラーク氏および同セクションプロジェクトマネージャーの内田ひろみ氏と事前協議し、大英博物館および周辺関連博物館の事前調査を実施した。
大英博物館は、18世紀中頃に個人収集資料を母体に設立され、開館から現在までの250年間に収集された約700万点もの収蔵品をもつ世界最大級の博物館として大変著名である。連合王国内外から日々膨大な見学者・来館研究者が訪れ、展示室内では収蔵品と同様に世界各地の言語での会話が聞こえる。ロンドン市内のいくつかの博物館・図書館も、大英博物館を母体に、増加した収蔵資料を分離する形で設立された施設も少なくない。そのため、大英博物館は、その収蔵品が膨大であるのみでなく、博物館としての非常に豊富で多岐にわたる経験の蓄積があり、博物館学的研究を行う上でもきわめて多くの参考になる事例を保持している。
今回の事前協議では、ティモシー=クラーク氏らと長時間に渡り面談し、今回の「高度博物館学教育プログラム」の趣旨についてご説明し、また大英博物館日本セクションの現状と課題点について詳しくご教示をいただき、今後の共同教育研究交流事業内容の細部に関する協議を行った。その結果、来年度にティモシー=クラーク氏に来日していただき、國學院大學において特別講義を行うことについて快諾いただいた。また、再来年度以降の大英博物館における大学院生の滞在受け入れについても今後前向きにご検討を頂けることになった。また、大英博物館に関連する自然史博物館・ヴィクトリア=アルバート博物館・ロンドン博物館などの展示状況調査を行った。これらの事前協議・調査により、今後の共同教育研究交流事業の円滑な実施に充分な見通しを得ることができた。
ブリティッシュ博物館正面
協議状況
博物館展示見学状況
(文責:伊藤慎二)