高度博物館学教育プログラムについて
目的
博物館に関する大学教育に携わることができる研究教育者、ならびに高度な博物館学の知識・技能を有する上級学芸員の養成を目的としています。
特質
平成21(2009)年度後期より文学研究科史学専攻内に新設された博物館学コースを中核に、文学研究科各専攻が培ってきた高度で専門的な人文科学の教育・研究を組み合わせることによって、専門性・学際性を兼備した博物館研究者や学芸員を養成することにあります。
その他、博物館関連企業との連携、東京国立博物館等でのインターンシップ、本学以外の様々な博物館関連施設への積極的参加により、学芸員としてのコーディネート能力と実務経験を高めることを目標とします。
複専修制度
本プログラムは、文学研究科史学専攻を主軸とし、文学専攻、神道学・宗教学専攻を加えた計3専攻の課程において高度博物館学の体系的教育を、主専攻が併行して履修することが可能な複専修制度を導入しております。
専攻ごとにそれぞれコースワークは異なりますが、3専攻とも修了要件単位数を取得することによって、修了時に國學院独自の資格が授与されます。史学または文学専攻においては、主専攻で培われる古典文献や民俗資料などの専門知識はもとより、当カリキュラムでそれら一次資料の取扱いに長じることにより、実務に当たり文学館や民俗資料館等において、指導的役割を果たす学芸員の養成をします。
また、神道学・宗教学専攻においても同様に神社に関わる資料や文献の取り扱いの実務に習熟することで、神社付属の宝物館や資料館を運営することができる専門職業人としての神職の養成をします。
資格の授与
基礎・応用・展開からなる体系的かつ組織的なプログラムを実施することにより、修士・博士学位授与の質・量の拡充を図ると共に、本学独自の資格である「國學院ミュージアム・アドミニストレーター」及び「國學院ミュージアム・キュレーター」の資格を授与します。
履修課程
必要不可欠な実践的技能の習得についても、國學院大學研究開発推進機構伝統文化リサーチセンター資料館などにおいて、通年の恒常的な学内インターンシップを同機構専任教員の指導のもとにRA・TAが参画して実施することにより、収集から整理・保存・展示に至る技能の習熟に努めます。
博物館学教育研究情報センター
本プログラムを円滑に実施するための拠点的役割を果たす博物館学教育研究情報センターを研究開発推進機構内に新設しました。同センターは全面的な履修者の教育的なサポートとして、海外博物館との共同調査・インターンシップの取り決めや協定の締結、本学との関わりの深い神社博物館における研究・実習や、学校と連携し小学校などに付設された博物館・資料館との直接的な折衝にあたります。
科目名 | 単位 | 曜日 | 時限 | 時期 | 担当者 |
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論文指導演習 | 4 | 月・火 | 4・5 | 通年 | 青木豊 教授 |
資料保存展示論研究・特殊研究 | 4 | 月 | 6 | 通年 | 青木豊 教授 |
地域博物館論研究・ | 4 | 火 | 6 | 通年 | 落合知子 准教授 |
博物館史特論 | 2 | 木 | 4 | 前期 | 鷹野光行 講師 |
博物館学史特論 | 2 | 月 | 7 | 前期 | 青木豊 教授 |
欧米博物館史特論 *1 | 2 | 水 | 6 | 後期 | 矢島國雄 講師 |
博物館関係法規特論 | 2 | 土 | 2 | 前期 | 栗原祐司 講師 |
博物館資料論特論AⅠ(金工) | 2 | 金 | 1 | 後期 | 原田一敏 講師 |
博物館資料論特論AⅡ(有職) | 2 | 金 | 2 | 前期 | 池田宏 講師 |
博物館資料論特論BⅠ(民俗) | 2 | 金 | 3 | 前期 | 小川直之 教授 |
博物館資料論特論BⅡ(絵画) | 2 | 土 | 2 | 後期 | 岩崎均史 講師 |
博物館経営特論 | 2 | 金 | 6 | 後期 | 井上洋一 講師 |
博物館教育活動特論 | 2 | 木 | 5 | 前期 | 駒見和夫 講師 |
展示工学特論 | 2 | 金 | 7 | 後期 | 石川貴敏 講師 |
博物館学専門実習・特殊実習 *2 | 4 | 木 | 6 | 通年 | 落合知子 准教授 |
*1 : 外書講読
*2 : 前期に学術資料館等でのインターンシップ1単位、夏期集中授業学外実習1単位を含む
後期に夏期集中授業・国内外インターンシップ各1単位を含む
アドミニストレーター及びキュレーターの取得要件
博物館学コース
年次 | 授業科目 | 単位数 | 開講時期 | 備考 |
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前期1年 | 論文指導演習 | 4 | 通年 | |
資料保存展示論研究 | 4 | 通年 | ||
地域博物館論研究 | 4 | 通年 | ||
選択必修科目 | 2 | 半期 | 修了までに3科目6単位以上 | |
前期2年 | 論文指導演習 | 4 | 通年 | |
資料保存展示論研究 | 4 | 通年 | ||
博物館学専門実習 | 4 | 通年 | 学内外でのインターンシップ1単位、 夏期集中授業学外実習1単位を含む。 ※インターンシップのみ1年時に受講可 | |
選択必修科目 | 2 | 半期 | 修了までに3科目6単位以上 |
年次 | 授業科目 | 単位数 | 開講時期 | 備考 |
---|---|---|---|---|
後期1年 | 論文指導演習 | 4 | 通年 | |
資料保存展示論特殊研究 | 4 | 通年 | ||
博物館学特殊実習 | 4 | 通年 | 夏季集中授業・国内外インターンシップ 各一単位を含む | |
後期2年 | 論文指導演習 | 4 | 通年 | |
資料保存展示論特殊研究 | 4 | 通年 | ||
後期3年 | 論文指導演習 | 4 | 通年 |
複専修
複専修の履修について
- 複専修の申し込みは、博士課程前期・後期ともに1年次のみの受付を原則とする。
- 博士課程前期2年時の科目である「博物館学専門実習」は、学内外のインターンシップ(1単位)と夏期学外実習(1単位)を含む4単位であるから、両者を除いては単位の認定を認められない。
ただし、博物館に勤務している者や勤務経験のあったものは、インターンシップを免除する事ができる。この場合、当該勤務機関の勤務証明書・在籍証明書などの提出を必要とする。 - 國學院ミュージアム・アドミニストレーターの取得は、学芸員資格を有することを条件とし、國學院ミュージアム・キュレーターの取得は、國學院ミュージアム・アドミニストレーターの資格を有することを条件とする。
年次 | 授業科目 | 単位数 | 開講時期 | 備考 |
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前期1年 | 資料保存展示論研究 | 4 | 通年 | |
地域博物館論研究 | 4 | 通年 | ||
前期2年 | 資料保存展示論研究 | 4 | 通年 | |
博物館学専門実習 | 4 | 通年 | 学内外でのインターンシップ1単位、 夏期集中授業学外実習1単位を含む。 ※インターンシップのみ1年時に受講可 |
年次 | 授業科目 | 単位数 | 開講時期 | 備考 |
---|---|---|---|---|
後期1年 | 資料保存展示論研究 | 4 | 通年 | |
博物館学特殊実習 | 4 | 通年 | 夏季集中授業・国内外インターンシップ 各一単位を含む | |
後期2年 | 資料保存展示論研究 | 4 | 通年 |