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6-5.ワールドカップ開催への評価(問16)

別井 佑

 問16はこれまでのように業績についてではなく、会社側がワールドカップについてどう思っているのかという質問である。その結果「貴社はワールドカップが開催されたことについてどう考えていますか」という質問に対しての【単純集計】は、「開催されて良かった」と答えた企業が65.1%となった。これまでのワールドカップに対する景気回復効果やワールドカップ関連商品の売れ行きが芳しくないことが見えてくる回答が多いなかで、明らかにワールドカップを望んでいたということが伺える。「開催されないほうが良かった」という回答は全体の6.4%、「どちらとも言えない」と答えた会社は25.1%であった。
 規模別に見ても【表6-5-1】多少の差はあるものの、各規模のそれぞれで「開催されて良かった」という回答は60%台であり、圧倒的にワールドカップに対する評価は良かったようだ。
 ただし、業種別に見ると【表6-5-2】、外食は集計値は26社と少ないものの「開催されて良かった」が34.6%と少なく、逆に「開催されない方が良かった」が38.5%と多かった。
 これらのことから言えることは、会社の業績回復、景気回復に貢献したかどうかは明確にはわからなかったものの、精神的には十分楽しめたということだろう。ワールドカップを損得勘定で考えようとすると「ワールドカップはあくまで祭りなのだから経済効果を期待してはいけない」というという意見がある。確かに精神的な効果は金銭では判断することは難しいが、この調査結果からは、少なくともワールドカップにある程度のお金を払ったとしても満足しているようだ。

Copyright 2003, Betsui Yuu

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