「家電リサイクル法対象商品を製造している企業の方にうかがいます」と濾過型設問によって質問したところ、有効回答は11社で、うち電機・精密が3社、金属・機械 が4社、その他製造が3社、情報・通信が1社であった。(表6-1)
単純集計の結果は、有効回答数11社のうち1.環境へは積極的に対応しているが81.8% 2.環境へは特に対応していないが18.2% 無回答が0.0%となった。
業種別では(表6-1)、電機.精密とその他製造の33.3%が環境へは特に対応していないという回答があったが、ほとんどの企業は環境に積極的に対応している。
単純集計の結果、有効回答数11社のうち1.以前よりコストを削減できるようになったが9.1% 2.以前と変わらないが45.5% 3.以前よりコストがかかるようになったが9.1% 4.部品を回収していないが36.4% 無回答が0.0%となった。
部品を回収している企業のほとんどが以前と変わらないという回答であった。ここからみるとリサイクルはコストに関してはあまり影響がないことが分かる。ただ金属.機械に関してはリサイクルをすることによってコストも削減できる可能性があるといえる。電機.精密のような構造が複雑な部品は、コストを削減することが難しいようだ。
単純集計の結果は、有効回答数11社のうち1.ほぼ完全に再利用しているが0.0% 2.約半数は再利用しているが27.3% 3.ごく少数しか再利用していないが27.3% 4.部品は再利用していないが9.1% 無回答が36.4%となった。
企業の約半数は、再利用していないという回答か無回答であり、再利用している企業も、再利用できる部品は限られているようだ。その中でも、やはり金属.機械のような業種は、再利用しやすいようだ。
単純集計の結果、有効回答数11社のうち1.売り上げは増加しているが0.0% 2.変化ないが100% 3.売り上げが減少しているが0.0% 無回答が0.0%となった。
すべての企業が売り上げに変化がないという結果になった。リサイクルと商品の消費とは別であるようだ。
ほとんどの企業が環境に積極的に対応しているが、リサイクルにおいて今のところ企業にとってのメリットは、ほとんどないようだ。しかし、環境問題は企業だけの問題ではない。これからは、企業の努力はもちろんのこと、消費者側も環境に対してよりいっそう関心をもっていくことが必要ではないかと思った。
Copyright 2002, Tomoaki Sukemasa