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日本学術振興会科学研究費(基盤研究B)
新潟県卯ノ木泥炭層遺跡の発掘調査による
縄文文化形成期の古環境と生業の研究
■研究成果報告書を刊行しました
『新潟県卯ノ木泥炭層遺跡の発掘調査による縄文文化形成期の古環境と生業の研究』【PDF版:閲覧用に軽量化してあります】
(冊子の頒布をご希望の方は考古学研究室までお問い合わせください:連絡先は本ページ末にあります)
■研究の構想と目的
縄文文化の形成期にあたる草創期および早期について、人間生活の場である遺跡周辺の古環境を復元するとともに、その中で成立していた生業活動と食生活について研究することを目的とする。更新世終末から完新世への移行に伴う環境変化、およびそれに対応した人間の生活の変化を具体的に明らかにしたい。このため、新潟県津南町卯ノ木遺跡の泥炭層を発掘調査し、土器・石器などの考古遺物とともに、食料残滓を含めた有機物資料ならびに植物化石を収集・分析する。
2008年9月に研究代表者は現地で試掘調査を行い、卯ノ木遺跡に隣接する低湿地において上下2層の泥炭層の存在を確認し、実際に多量の樹木化石・種子などを得た。本研究では、調査面積を拡大してこの泥炭層を発掘し、縄文文化の形成期の古環境と生業を復元するための資料・データをより計画的に収集する。考古学・年代測定学・植物学・堆積学が連携した研究組織によって、卯ノ木泥炭層遺跡を学際的に調査研究し、該期の生活実態を詳しく研究する計画である。
■研究期間
平成21年度〜平成23年度(3ヵ年)
■研究組織
研究代表者
谷口康浩:先史考古学 國學院大學教授
研究分担者
吉田邦夫:年代学・考古科学
東京大学総合研究博物館教授
百原 新:古植物学
千葉大学大学院園芸学研究科准教授
連携研究者
能城修一:木材組織学
独立行政法人森林総合研究所木材特性研究領域チーム長
卜部厚志:地質学・堆積学
新潟大学災害復興科学センター准教授
研究協力者
佐藤雅一:考古学 新潟県津南町教育委員会
佐藤信之:考古学 新潟県津南町教育委員会
吉川昌伸:古植物学 古代の森研究舎代表
深澤太郎:考古学 國學院大學研究開発推進機構助教
中村耕作:考古学 國學院大學文学部助手
久保田健太郎:考古学 國學院大學大学院博士課程後期
今井哲哉:考古学 津南町教育委員会
■研究スケジュール
平成21年度
7月 事前検討会
9月 卯ノ木泥炭層遺跡の発掘調査および現地合同検討会
(隣接する本ノ木遺跡での考古学実習と並行して実施)
3月 年次報告会
平成22年度
9月 卯ノ木泥炭層遺跡の発掘調査および現地合同検討会
(考古学実習に引き続く形で科研調査を実施)
2月 年次報告会
平成23年度
8月 卯ノ木泥炭層遺跡の発掘調査および現地合同検討会
(考古学実習に引き続く形で科研調査を実施)
2月 成果報告会
3月 成果報告書刊行
■研究成果の公開
発掘調査にあたっては津南町教育委員会と合同で現地説明会を開催し、年度末には國學院大學において公開の年次報告会を開催しています。
平成22年度年次報告会のお知らせ
平成23年度成果報告会のお知らせ
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卯ノ木泥炭層遺跡の位置
泥炭層掘削開始
土器片の出土
津南町農と縄文の体験実習館をお借りしての
水洗選別資料の顕微鏡観察
種実同定・花粉分析・火山灰分析・
年代測定ための土壌サンプル採取
現地説明会の一こま
雨の中での泥炭層の実測 |
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