「学食、スポーツ、インターネットの利用、ゲーム、 自動車会社、行ってみたい国および収入と支出についての調査」(以下、「本調査」と称す)は、國學院大學経済学部の2011年度 月曜日6時限開講「アンケート調査」のために実施した。本調査は、2011年度後期 月曜日5時限開講「アンケート調査入門」の受講者239人を調査対象とした。K-SMAPY(Kokugakuin university Supporting system for Making Academic Plans and Yearly schedule)のアンケート機能を利用した「インターネット集合調査」により、2011年9月30日 1:00 〜 2011年10月3日 18:00の期間で実施した。なお、2011年度「アンケート調査入門」の成績評価の基準は、「アンケート調査」で実施するアンケート調査への回答という課題の配点が20%であり、回答者を特定するために記名式により調査を実施した。有効回答は221人、有効回答率は92.5%であった。
K-SMAPYのアンケート機能を利用したため実査経費は0円であった。
調査票に挿入した単純集計結果の集計値は221人であり、実質的な非該当の選択肢も集計に含めた。「基礎クロス集計」では、(1)IBM SPSS Statistics 19.0J Base SystemのCROSSTABSを利用するよりもレイアウトがきれいである、(2)HTMLファイルのファイル容量が少ない、(3)IBM SPSS Statistics 19.0J Tablesオプションを使用すると「字化けする」という理由からSPSS for Windows 15.0J.のTablesオプションを使用した。「基礎クロス集計」の軸として下記のカテゴリー(各カテゴリーの%の分母は221人)を用いた。なお、「基礎クロス集計」でも実質的な非該当の選択肢を集計に含め、「全体」は221人であり、単純集計に等しい。学生の集計・統計分析実習では、開講教室である國學院大學のC(コンピュータ)5教室のパソコンにインストールしてあるSPSS 16.0 Japaneseを使用した。
性別は設問52で「最後に、あなたの性別について伺います」と質問した結果は、「男性」が62.9%(139人)、「女性」が37.1%(82人)であった。
居住形態は設問50で「あなたはどこから通学していますか」と質問した結果は、「自宅から」が64.7%(143人)、「自宅以外から(下宿や寮など保護者とは別居)」が35.3%(78人)であった。
収入は設問46で「あなたが自由に使える金額は月平均いくらですか。2011年5月から9月までの月平均で回答してください」と質問した。「自由に使える金額」には、アルバイトの収入(設問43)以外におこずかい(設問44)と仕送り(設問45)を含み、必要経費を控除していないために、所得税上の収入とは異なるが、被扶養者にとっての実質的な「可分所得」に相当すると判断して「収入」と表記することにした。設問46の回答をもとに、「1万円未満」(14.0%、31人)と「1万円〜2万円未満」(20.8%、46人)とを合わせて「2万円未満」(34.8%、77人)、「2万円〜3万円未満」(20.8%、46人)と「4_3万円〜4万円未満」(11.3%、25人)とを合わせて「2万円〜〜4万円未満」(32.1%、71人)、「4万円〜5万円未満」(10.9%、24人)と「5万円〜6万円未満」(10.0%、22人)と「6万円〜7万円未満」(2.3%、5人)と「7万円〜8万円未満」(3.2%、7人)と「8万円〜9万円未満」(0.0%、0人)と「9万円〜10万円未満」(2.7%、6人)と「10万円以上」(4.1%、9人)とを合わせて「4万円以上」(33.0%、73人)、の3カテゴリーにまとめた(表0-1)。
課外活動は設問49で「あなたは國學院大學の課外活動団体に所属していますか。複数の課外活動団体に所属している場合には、もっとも力を入れているものを1つだけ選んでください」と質問した結果は、「体育会連合会加盟部会」が10.9%(24人)、「その他の体育系部会」が11.8%(26人)、「文化団体連合会加盟部会」が10.4%(23人)、「その他の学術・文化系部会」が10.4%(23人)、「所属していない」が56.6%(125人)であった。そこで、これらの5カテゴリーをクロスの軸とし、「所属していない」は無所属(56.6%(125人))と表記した。
性別の居住形態は(表0-2)、男性は自宅が58.3%で、自宅外が41.7%と半々に近かったのと比べて、女性は自宅が75.6%と多く、自宅外は24.4%と少なく、χ二乗値検定の結果は1%水準で有意差が認められた。
性別の収入は(表0-3)、男性は2万円未満が33.8%、2万円〜〜4万円未満が33.8%、4万円以上が32.4%であり、女性は2万円未満が36.6%、2万円〜〜4万円未満が29.3%、4万円以上が34.1%で、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認めらなかった。
性別の課外活動については、χ二乗値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、各回答選択肢の2値変数に対してもχ二乗値検定を行った(表0-4)。体育会連合会加盟部会に所属していると回答した人は、男性が14.4%、女性が4.9%で、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、男性の方が体育会連合会加盟部会に所属している人が多かった。その他の体育系部会に所属していると回答した人は、男性が15.1%、女性が6.1%で、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、男性の方がその他の体育系部会に所属している人が多かった。つまり、体育会連合会加盟部会とその他の体育系部会ともに、女性よりも男性の方が所属している人が多かった。一方、文化団体連合会加盟部会に所属していると回答した人は、男性が7.2%、女性は15.9%で、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、女性の方が男性よりも文化団体連合会加盟部会に所属している人が多かった。その他の学術文化系部会に所属していると回答した人は、男性が11.5%、女性は8.5%と男性の方が多かったが、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められなかった。つまり、文化系サークルについては、文化団体連合会加盟部会に所属している人は女性の方が多く、その他の学術文化系部会に所属している人は男女差が認められなかった。
居住形態別の性別は(表0-5)、χ二乗値検定の結果は1%水準で有意差が認められ、自宅であれば男性が56.6%、女性は37.1%であり、自宅外であれば男性が74.4%、女性は25.6%であった。前述した性別の結果と同じであるが、自宅の方が女性の割合が多く、自宅外であれば男性の割合が多い傾向が明らかになった。
居住形態別の収入は(表0-6)、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められ、自宅は2万円未満が41.3%と多く、2万円〜4万円未満が28.7%、4万円以上が30.1%であった。自宅外は2万円未満が23.1%と少なく、2万円〜4万円未満および4万円以上がともに38.5%と多かった。したがって、収入、すなわち、自由に使える金額は、自宅よりも自宅外の方が多い傾向が認められた。ただし、必要となる支出は、自宅で家賃、電気・ガス・水道などいわゆる光熱費や外食以外の食費がかからない学生は少なく、自宅外の学生では多くなることを考慮する必要がある。
居住形態別の課外活動は(表0-7)、自宅は体育会連合会加盟部会が8.4%、その他の体育系部会が11.9%、文化団体連合会加盟部会が11.2%、その他の学術文化系部会が10.5%、所属していないが58.0%であり、自宅外は体育会連合会加盟部会が15.4%、その他の体育系部会が11.5%、文化団体連合会加盟部会が9.0%、その他の学術文化系部会が10.3%、所属していないが53.8%であった。χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、前述したように、性別で課外活動の所属に有意差があることを考慮すれば、居住形態別では課外活動に大きな差が認められないと判断できよう。
収入別の性別は(表0-8)、2万円未満は男性が61.0%、女性が39.0%であり、2万円〜4万円未満は男性が66.2%、女性が33.8%であり、4万円以上は男性が61.6%、女性が38.4%であった。χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、前述したように、収入別では性別に大きな差が認められないと判断できよう。
収入別の居住形態は(表0-9)、2万円未満は自宅が76.6%と多く、自宅外が23.4%と少なかった。2万円〜4万円未満は自宅が57.7%、自宅外が42.3%であり、
4万円以上は自宅が58.9%、自宅外が41.1%であり、前述したように、収入、すなわち、自由に使える金額が多い人は自宅外で多く、収入が少ない人は自宅で多く、χ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められた。
収入別の課外活動(表0-10)、2万円未満は
体育会連合会加盟部会が13.0%、その他の体育系部会が10.4%、文化団体連合会加盟部会が16.9%、その他の学術文化系部会が13.0%、所属していないが46.8%であった。
2万円〜4万円未満は体育会連合会加盟部会が8.5%、その他の体育系部会が12.7%、文化団体連合会加盟部会が5.6%、その他の学術文化系部会が9.9%、所属していないが63.4%であった。
4万円以上は体育会連合会加盟部会が11.0%、その他の体育系部会が12.3%、文化団体連合会加盟部会が8.2%、その他の学術文化系部会が8.2%、所属していないが60.3%であった。収入別の課外活動のχ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、収入と課外活動団体への所属とは関連がないと判断できよう。
課外活動別の性別は(表0-11)、前述したようにχ二乗値検定の結果は1%水準で有意差が認められた。体育会連合会加盟部会は男性が83.3%と多く、女性が16.7%と少なかった。その他の体育系部会は男性が80.8%と多く、女性が19.2%と少なかった。文化団体連合会加盟部会は男性が43.5%、女性が56.5%とほぼ半々であった。その他の学術文化系部会は男性が69.6%、女性が30.4%であった。無所属は男性が57.6%、女性が42.4%であった。
課外活動別の居住形態は(表0-12)、
体育会連合会加盟部会は自宅と自宅外がともに50.0%であり、その他の体育系部会は自宅が65.4%、自宅外が34.6%であり、文化団体連合会加盟部会は自宅が69.6%、自宅外が30.4%であり、その他の学術文化系部会は自宅が65.2%、自宅外が34.8%であり、無所属は自宅が66.4%、自宅外が33.6%であった。課外活動別の居住形態のχ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、前述したように、課外活動と居住形態とは関連がないと判断できよう。
課外活動別の収入は(表0-13)、
体育会連合会加盟部会は2万円未満が41.7%、2万円〜4万円未満が25.0%、4万円以上が33.3%で、
その他の体育系部会は2万円未満が30.8%、2万円〜4万円未満と4万円以上とが34.6%で、
文化団体連合会加盟部会は2万円未満が56.5%と多く、2万円〜4万円未満が17.4%、4万円以上が26.1%で、
その他の学術文化系部会は2万円未満が43.5%、2万円〜4万円未満が30.4%、4万円以上が26.1%で、
無所属は2万円未満が28.8%、2万円〜4万円未満が36.0%、4万円以上が35.2%であった。課外活動と収入とのχ二乗値検定の結果は5%水準で有意差が認められず、前述したように、課外活動と収入とは関連がないと判断できよう。
相関分析や回帰分析の従属変数として使用するために、設問51は「あなたの学生生活は充実していると思いますか」と質問した。【単純集計】の結果は、「充実している」が22.2%、「まあまあ充実している」が33.9%、「普通である」が29.9%、「あまり充実していない」が9.0%、「充実していない」が5.0%であった。
学生生活の充実度とは、「充実している」に1点、「まあまあ充実している」に2点、「普通である」に3点、「あまり充実していない」に4点、「充実していない」に5点を与えた元の得点に、-1を乗じたものに6を加えて、「充実している」に5点、「まあまあ充実している」に4点、「普通である」に3点、「あまり充実していない」に2点、「充実していない」に1点を与えるスコアに変換した変数のことである。そして、学生生活の充実度を従属変数として、a)名義尺度の単一回答の場合には当該の変数別の平均と標準偏差を計算して、分散分析のF検定を行ない、b)順序尺度の単一回答、または、多重回答の場合にはこれらの変数と学生生活の充実度との相関分析(γ)を行った【学生生活の充実度の分析表】。
学生生活の充実度の全体での平均は3.59と「まあまあ充実している」と「普通である」の中間ぐらいであり、標準偏差は1.08であった(表0-14)。性別に見ると、学生生活の充実度の平均は男性が3.62、女性が3.55で、分散分析のF検定の結果は5%水準で有意差が認められず、学生生活の充実度は性別で大差なかった。
居住形態別の学生生活の充実度の平均は、(表0-15)、分散分析のF検定の結果は5%水準で有意差が認められず、自宅では3.58、自宅以外では3.62と大差なかった。
収入別の学生生活の充実度の平均は(表0-16)、2万円未満では3.45、2万円〜〜4万円未満では3.52、4万円以上では3.81と収入が多ければ充実度も微増する傾向を示したが、分散分析のF検定の結果は5%水準で有意差が認められず、収入と学生生活の充実度との関係は強いものではなかった。
課外活動別の学生生活の充実度の平均は(表0-17)、分散分析のF検定の結果は1%水準で有意差が認められ、課外活動団体に「所属していない」人では3.34ともっとも低く、「体育会連合会加盟部会」では3.63、「文化団体連合会加盟部会」では3.87、「その他の体育系部会」では4.00、「その他の学術文化系部会」では4.22であった。