問5の「貴社はマーケティングを行ううえで、つぎのそれぞれをどの程度重視していますか」を問4と同様に「重視している」と「非常に重視している」を足して分析した結果「異なる部門間での協力体制」と「異なる部門での情報の共有」はともに70%をこえており、重要視している企業が多い事がわかる。また、この二つの相関を見てみると.828と非常に強い相関を示していることがわかった。さらに、「関連会社との協力体制」と「関連会社との情報の共有」もともに60%強であり、この二つの相関関係を調べてみると.861と非常に強い相関を示していることがわかった(表3-2-1)。これは、協力体制をとっているところは情報を共有するという手段を取って協力していることが分かる。
また、「海外マーケティング情報の収集・分析」と「海外現地市場の調査視察」はともに重要視している企業は少なかったが(28.9と31.3)相関を調べてみると損間関係は非常に強い(.812)ことが分かった。
違う視点から見ると 異なる部門間での協力体制を重視しているところは、インターネットなどを利用して他部門とのナレッジマネジメントを意識している。そのため、異なる部門間での協力体制と情報共有、そしてインターネットによる情報収集の相関関係が強いのだろう。また、ワン・トゥ・ワン・マーケティングを重視している企業は国内・海外マーケティング情報の収集分析や調査視察との相関が比較的高いことがわかる。その理由はワン・トゥ・ワン・マーケティングをはじめとするマーケティングの潮流はアメリカで発生することがあげられる。海外で現地の調査を視察し、情報を収集分析したものを日本に持ち込むときに、国内のリサーチも行うということから相関が強いのだろう。
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