小林宏・高塩博編、発行:創文社、1989年、本文解説とも773頁、索引16頁

概要

 中国明代の刑法典、明律とその追加法規の條例とを逐条に和訳した書。本文12巻、首末各1巻の全14巻。和歌山藩高瀬喜朴(号学山、1668~1749)が、8代将軍徳川吉宗の命によって享保5年(1720)に著した。難解な明律や條例の全文をだれにでも理解できるように平易明快に通釈しており、江戸時代の数多い明律注釈書中の白眉である。
 首巻に収める「律大意」は、高瀬が刑政の要諦ともいえる文を中国の諸典籍の中から抄出和訳して39箇条にまとめたもので、現代にも通ずる先進の内容をふくむ。この『大明律例譯義』は、荻生徂徠の『明律国字解』(明律の語釈)、その弟の荻生北渓の『訓点本明律』とともに、幕府や諸藩における法令の整備・運用に大きく貢献した。
 本書は、国立公文書館内閣文庫蔵の幕府献上本を底本として全文を翻刻したものである。解説として、高塩「『大明律例譯義』について」、小林「熊本藩と『大明律例譯義』」を収載し、巻末に語句索引・書名索引を附す。

目次


凡例
首巻 律大意 譯義凡例 目録
巻之一  名例
巻之二  名例
巻之三  吏律(職制 公式)
巻之四  戸律(戸役 田宅 婚姻)
巻之五  戸律(倉庫 過程)
巻之六  戸律(錢債 市廛)禮律(祭祀 儀制)兵律(宮衛)
巻之七  兵律(軍政 關津 厩牧)
巻之八  兵律(郵驛)刑律(賊盗)
巻之九  刑律(人命 闘毆 罵詈)
巻之十  刑律(訴訟 受贓)
巻之十一 刑律(詐偽 犯姦 雜犯 捕亡)
巻之十二 刑律(断獄)工律(榮造 河防)
末巻   罪名 贖法 本宗九族五服
解説
索引